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   対決!秘剣vs妖拳〜その5〜



暗闇の中を滑る様に動く闇色の6機。その標的は、中央に居る剣王機。
剣王機にすら見通せない暗黒の中。当然、彼らの視覚も封じられている・・・が、

「幻十三式!」

離れた位置にいる妖爪鬼が暗号通信で指示を飛ばす。彼らはその指示に従って、予め決められた陣形で攻撃すれば良いだけなのである。
もちろん、それを実行する事が出来るだけの訓練を積んだ上での話であるが。

「殺っ!」

剣王機の斜め前左右と、背後から電磁多節棍の突きが繰り出される。もし触れたら一時的にとはいえ、動きが止まる事は必至の電撃を喰らうだろう。
しかし剣王機は、左右の棍を双剣で払い、背後の棍はやり過ごしざまに斬り払う。
続けて背後(先程までの正面)から棍の振り下ろしを受けるが、これも又、頭上で交差させた双剣で断ち切った。

「封五式!」

包囲陣が少し遠巻きになる。見えない筈の攻撃を剣王機がことごとく撃退したのに戸惑ってる模様である。その対象である剣王機/シンはと言えば・・・

「・・・俺がなぜ反応出来てるか判らないみたいだな。俺にも判らないが、攻撃が見えるんだよ。眼じゃなくて心でな!」
「そして耐えていれば、さっき恭子さんが言ってた攻撃が来る筈! その時が反撃するチャンスだ!」

一方、妖爪鬼/隊長は。実は内心、焦りを感じて居た。

「幻八式! ・・・殺っ!」

再び攻撃陣を張るが、剣王機の足元を薙ぐ攻撃も失敗したのを剣の軌跡で悟る。
同時に自ら飛ばした隠し針も、剣の軌跡に飲み込まれたのを確認した。

「奴め・・・『視えている』な。でなければ我が攻撃の全てを受け切れはしないからな・・・時間も、核ミサイルのハッタリを暴露した以上、もう限界か・・・」

「封一式! 縛っ!」

剣王機を包囲する6機が同時に間合いを詰め、左腕を突き出す。そこから放たれたのはサントスパーダとダイアンサスを行動不能にした帯磁鉄粉。
如何に剣王機が攻撃を見切っていようと、この近距離で全方位から放たれる鉄粉を避ける術は無い!

「これで終わりだ・・・?! 何だとっ!
「・・・生憎と、この手品は種が割れてるんだよ!」

包囲網の中心。剣王機は、淡い光を放つ白いマントに身を包んで居た。
剣王機のマントも飾りではない。耐ビーム被膜やステルス機能などを備えて居り、そのマントから発生する微弱な力場。それが鉄粉を止めつつ加熱している。

次の瞬間。

身を翻した剣王機から紅い粉雪が舞い散り、闇色の6機にその紅い雪が降り注ぐ。
そして輝く双剣が乱舞し、闇を斬り裂く!

斬、斬、斬、斬、斬、斬!

翼を広げた様に双剣を構えて、剣王機が動きを止めた時。四肢を断たれた6機が次々と地に倒れ伏す。

「見たか・・・烈風・百人斬り」


「ふ、ふふふ・・・そうか、そういう事か」

未だ動けないサントスパーダを盾にした妖爪鬼が呟く。

「先にこいつらに使ったのが失敗だったな。だが、それで直ぐに対抗策を用意して来るとはな・・・少し甘く見ていたかもしれん」

「見事だ! だが、しばし待て」

サントスパーダを人質に取られた格好の剣王機。だが、それに乗じて攻撃をして来るわけでも無く、妖爪鬼と、離れた位置に居る羅甲達はただ構えたままである。

「・・・そろそろ良いな。『爆っ!』

突然、倒れ伏した6機の残骸が爆発する。爆風で黒い霧が散った後に残ったのは、妖爪鬼とサントスパーダ、そして謎の首無し機のみ。
羅甲達は既に上空へと飛び去って居る。

「・・・待たせたな。では、次の手を披露しようか」

妖爪鬼はそう言うとサントスパーダから離れ、回り込む様にして剣王機に近寄る。

「オェアァアアアッッッ!!!」

突然の奇声と共に繰り出される、両手での連続突き! 単体では単純な突きだが、
その激しさと速さを凌ぐのは至難の業である。
だが、その息をも吐かせぬ猛攻を、剣王機も双剣で受け流し続ける。

オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ
オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ
オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ

「何という連撃! これでは息継ぎをする暇も無い!」
「それじゃあ・・・」
「この勝負、先に集中力か息が切れた方が負けです!」

オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ
オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ
オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オラッ 無駄っ、オグッ… 無駄ぁっ!

「・・・シン君が0.5撃勝った!」

突きが途切れ、弾かれた瞬間。少し間合いを離す妖爪鬼。剣王機も構えを直す。

「・・・もう、終わりかい?」
「調子こいてんじゃねぇ、小僧っ!」
「悪ぃが、調子こかせて貰うぜっ!」

怒号する妖爪鬼に応える様に、双剣を再び1本にする剣王機。次の一撃でケリを付けるつもりだろう。闘気が一気に膨れ上がって行く。

「ならば・・・背後に気を付けろ。避けるなよ」

そう言うなり、右腕で貫手を繰り出す。けれん技では無い、真っ向からの突き。
侮れぬ一手ではあるが、今の剣王機ならば対応出来る。だが・・・避けるな?
そう。妖爪鬼は今の交戦中に、剣王機がサントスパーダを背負う位置に来る様に仕向けて居たのである。なるほど、避けたらサントスパーダに当たるだろう。

「甘いぜっ!」

剣王機が身を沈め、妖爪鬼の右腕をかいくぐる。そして、右足を踏み出しつつ放つ逆袈裟の一閃! サントスパーダに攻撃が届く前に、妖爪鬼の右腕を断ち切った!
だが、しかし。妖爪鬼はそこまで計算に入れて居た。

(「右腕はくれてやる。だが、既に左の抜拳は完成している!」)

腰だめに構えた左拳。囮の右腕が断ち切られた時、既に足腰の回転で加速を付けて居る。
後は、その加速が乗った左貫手を攻撃直後に生じた隙へと叩き込むのみ!

「なッ?!」

何と、貫手が放たれるよりも早く、剣王機の一閃が妖爪鬼を薙いで居たのである。
剣王機は左下段から摺りあげの剣を使った後、左足を踏み込みつつ身体を半回転。右下段から再び摺りあげの二撃目を放って居た。
その流れる様な一連の動きには、付け入る隙が無かったのである。

ズガシュッ! ドスッ!

剣王機の斬撃は、妖爪鬼の左脇の下から右肩までを逆袈裟に斬り裂いた。
しかし、振り抜いた剣は左手一本で握られて居る。右腕は、胴体を断たれながらも放たれた執念の貫手を受け止め、肘の先を砕かれたからである。

「これぞ・・・奥義・双燕」
「・・・完敗だ。・・・しかし、『覚えたぞ』

妖爪鬼の頭と左腕がぼとりと地面に落ち、後を追う様に胴体が膝から崩れ落ちる。
そして、その身体を黒い霧が包み込み・・・しばらく間を置いてから爆発した。

「終わった・・・かな」
「その様だね。そうだ、シン君。こちらの長距離通信の調子が悪いのでね。救援の連絡を宜しく頼むよ。あぁ、それから。ドレスとランジェリーも持って来る様に、
忘れずに伝えて欲しいね」
「・・・下着はともかく、上は軍服で良いわよっ!」
「任務は終わった様ですし。ドレスでも構わないでしょう?! それに、折角なら無粋な軍服姿以外も見てみたいですしね」
「なっ(ゴゥンッ!)・・・ッ?!」

神父とソニアの会話があらぬ方に行きかけた時。突然の爆音で中断させられる。
ダミーの核ミサイルの中から、小型の飛行艇が打ち出されたのである。

「・・・なるほど。逃走手段もちゃんと用意してましたか」
「こうなると厄介ね。次はもっと手強くなってるわよ」
「構わない! 何度来ようと・・・俺は勝ってみせる!」


戻る  THE END ・・・BUT TO BE CONTINUED・・・