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静寂。

日は沈んだ。

 

静かで・・・。優しくて。

とても『廃墟的』なこの空間。

 

 

 『羅甲』は、もう動かない。

 

 

その鋼鉄の棺の中。

気を失い、眠り続けるは新兵(ルーキー)。

 

尊敬の念を込めて、あえて『こう言う』が。

 

 

 『彼は、勇敢に戦い。そして、敗れ去ったからだ。』

 

 

彼・・。

そう。彼の星には『男女を分け隔てる文法が無い』。

 

故に彼と言うのだ。

故に俺と言ったのだ。

 

もう一度、あえてこう言おう。

 

 

 

 『彼は、勇敢に戦い。』

 

 

 『そして、敗れ去ったからだ。』

 

 

 

彼は気を失い。

そして眠っている。

 

その鋼鉄の棺の上。

動かなくなった、羅甲の上で。

 

 

小さくて。とても奇妙な『鋼鉄の赤ん坊』が佇んでいた。

 

 

静寂の中。

何もかもをも包み込んでしまいそうな、『暗闇の中』で。

 

鋼鉄の赤ん坊は、両の手で股間のソレを隠し。

貼り付いた笑顔を浮かべ。

 

 

 

  ー そして、佇んでいた。

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

○SECRET PENIS ードクトル・ベイベーの陰謀ー



 中編「ドクトル・ベイベーの陰謀」

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 ー ヒュン

 

 

風切る音がした。

 

 

 

 ー スッ

 

 

間髪入れず、その主が現れる。

 

 

 

 

「お呼びでございますか?『ドクトル・ベイベー様。』」

 

 

その主。その声の主は・・。

とても・・・。とても『青い男』であった。

 

先が鋭く。下に曲がった鼻を持ち。

青い外套を身に纏い。

 

静謐(せいひつ)を覚える、顔立ちをし。

年月(としつき)を感じる、皺(しわ)が刻み込まれ。

 

整った頭髪と。整った顎髭(あごひげ)と。

 

髪が青くて。顎髭(あごひげ)も青くて。

 

眉も青い。

 

 

 

 その男の名を・・・。

 

 

 

 

  ー『 鷲鼻のバトゥロ( わしばな の ばとぅろ ) 』 

 

 

 

 

と、言った。

 

 

 

「ぶしつけとは思いますが、ドクトル・ベイベー様。」

 

そして、この男・・・。

 

 

「羅甲(の上)から、降りて頂けませぬでしょうか?」

 

髪よりも。

 

 

「如何なる経緯かは、存じませんが・・・。」

 

髭よりも。

 

 

「散らばった銃弾。」

 

眉よりも。

 

 

「拉(ひしゃ)げた、その羅甲(ボディ)。」

 

服よりも。

 

 

「ベイベー様が下したであろう『鈍歩の亢進(シークレット・サディスト)』。」

 

何よりも。

 

 

「全てが濃密度(こいクチ)の空間であった事を、物語っております。」

 

かによりも。

 

 

 

「 それを踏み躙(にじ)る事を『 良しになど、出来ませぬ。 』 」

 

 

 

  ー 考え方が、『 青い(ロマンチスト)。 』

 

 

 

 

 

 

「バァーブバブバブ ハ ァ ー イ ♪ 」

 

 

ドクトル・ベイベーは。

 

 

 

 

 ズ・・ ・  ン ッ!

 

 大地に降り立つ。

 

 

 

「実に青い(ロマンチスト)。」

 

小柄な身体に似合わず、鈍い音を立てて。

 

 

 

「その青さ故に『QX団 No.2のサイボーグウォーリア』と言われ続け・・・。」

 

ベイベーは背を向けている。

 

 

「いつも百文字(ハンドレッド)の2の次にと、甘んじて来た君(チミ)の言葉でちゅ。」

 

鷲鼻のバトゥロに対して。

 

 

「甘んじて受けてこちょ・・ッ!」

 

キンキンとする甲高い声を響かせながら。

 

 

「君(チミ)への礼儀(クゥルシー)となる。」

 

言い放っている。

 

 

 

 

 

  ー「とっ! 言 う の は ッ ! !」

 

 

    突如、ベイベーは振り向いたっ。

 

 

 

 

 

「少しばかり・・・『意地の悪い返事』でちょうかね?」

 

 

 

    ー 『 鷲鼻のバトゥロくん・・・?? 』

 

 

 

  上目を遣い。笑み貼り付いたその面(つら)で持って、バトゥロに問いかける。

 

 

 

 

バトゥロは、真摯に答える。

 

 

「この『鷲鼻のバトゥロ』・・・。」

 

 

「夜な夜な『ピーターパン』の来訪を心待ちにする、夢見る少女ではございませぬ。」

 

 

 

バトゥロは、続ける。

 

 

 

「願わくは闘争。誇り高き決着。」

 

「然れども、その誇り『流血にて残酷。』」

 

 

「『退廃的にて、破滅的思考でございます。』」

 

 

 

そしてバトゥロは、答えを言い放つ。

 

 

 

  ー 其処に・・・。

 

 

  ー 美しいモノなど、何もありません。

 

 

 

 

「貴方についたその日から。」

 

バトゥロは片膝をつき。

 

「私(わたくし)は甘んじてた、その全てを捨て去ったのです。」

 

ベイベーを見つめる。

 

 

 

「ですが、ベイベー様。」

 

「武人たるこの身。行住坐臥(常日頃)闘争であるならば・・・。」

 

 

 

  ー 『 私は 尊敬の念 を 持って生きていきたい。 』

 

 

 

 

   ・・・闘争を願い。

 

 

   ・・・誇り高き決着を望んでいるのですから。

 

 

 

 

ベイベーは、心震(しんしん)を覚えつつ。

 

 

 

「 ハ ァ イ ♪ 」

 

 

金切るその声を発して。

 

 

 

「良い答えでちゅバブゥ・・・。」

 

返事を返す。

 

 

 

「ロマンチストとは。」

 

「とても甘く。とても脆(もろ)く。酷く薄弱なモノかも知れまちぇんが・・・。」

 

 

「『止まらないロマンチスト』と言うのは・・・っ。」

 

 

 

    ー『 いわば、狂 気 っ。 』

 

 

 

「信仰にも似た『絶対信念』が、君(チミ)を奮い・・・! そして揺るがさない・・・!!」

 

ベイベーは感極まる。

 

「偉大なる狂人・・っ。すこぶる程に『グレィト』でございまちゅよっっ、『 バトゥロ くぅん っっ ♪  』 」

 

ベイベーは思い余って・・・。

 

 

 

 

  ハ グ ・・・ ♪

 

 

  バトゥロに抱擁(ハグ)をした。

 

 

 

 

「勿体無きお言葉。」

 

動じる事無くバトゥロは。

 

 

「勿体無きは『ベイベー的・鋼鉄抱擁(シークレット・ハグゥ)』。」

 

 

真摯に・・・。

 

そして実直に受け答えた。

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 麗しきは『ベイベー的・鋼鉄抱擁(シークレット・ハグゥ)』。

 

 小さなその体で、包み込むような鋼鉄の抱擁をし終えた後。

 

 

 

  問いかけるは『鷲鼻のバトゥロ』。

 

 

 

 

 

「しかして、ドクトル・ベイベー様。」

 

バトゥロは、ベイベーに問う。

 

 

「緊急的直通(シークレット・コレクト)とは、一体何事でございましょう?」

 

「『ギガント破壊指令』はともかく・・・。」

 

 

「『全権を、この私(バトゥロ)に預ける』とは・・・・?」

 

 

投げかけるは疑問。

 

事の大き過ぎる連絡事項。

 

 

 

 

「アァ〜ブ アブア ブ ・・ ・ ・ 。 」

 

宥(なだ)めるような、金切り声。

 

 

「どう言う事も何も・・・。」

 

「言葉通りでちゅよ、バトゥロ。」

 

 

 

「もっとも。」

 

 

「君(チミ)の望みからは離れ。君の願いからは、外れる事でちょうがね。」

 

ベイベーは、ほんの少しだけ問いに答えた。

 

 

 

 

 

「ギガント破壊指令。」

 

バトゥロは、意見を述べ始める。

 

 

「『狂剣客(くるい けんきゃく)』を用い、ギガントとの決闘を旨とする破壊作戦でございますか・・・。」

 

「それが令とあらば・・・私(わたくし)の念願。『百文字(ハンドレッド)との決戦』よりも至上と致しましょう。」

 

 

望まぬ令であろうと、謹(つつし)んで遂行する意思がある事と。

 

 

「ですが。『全権を私に預ける』となれば・・・。」

 

「破壊指令は私(わたくし)と『鷲蘆鋼人(しゅうろ こうじん)』で行わせて頂きます。」

 

 

預けられるのなら、一部の変更を行う事。

 

 

 

 

「そして、ご再考を願います。」

 

結論は反対である事。

 

 

「我々の命は『あのお方』の指示に従い。」

 

「重力下での対宇宙怪獣に耐えうる『巨大汎用操兵』の実用化。この地球(ち)にて、その証明をする事でございます。」

 

「『本星(アムステラ)に帰還』される事は、その命を破る事。」

 

「最悪の処罰も考えられましょう。」

 

 

 

ベイベーの令の、欠点を指摘した。

 

 

 

 

 

「ごもっとも。」

 

ベイベーが回答を始める。

 

 

「でちゅが・・・。」

 

「如何に『アムステラ』。如何に『あのお方』に服従(頭(こうべ)を垂れた)と言えど・・・。」

 

「ボクはまだ『辺境星の1蛮族』に過ぎまちぇん。」

 

 

ベイベーの持論が述べられる。

 

 

 

「『(地球攻略査察官)貴族将軍こと、オスカー・フォン・ベインシュテルン』からも、嫌われておりまちゅ。」

 

 オスカー・フォン・ベインシュテルン

 

 

 

「『(宇宙軍・地球方面攻略)司令官・ヒルデガード・アムステラ』とのお目通りも叶わず・・・。」

 

 ヒルデガード・アムステラ ( ヒルデ様 )

 

 

 

「手柄の全ては、名ばかりの『将校(代理人)』に。」

 

「ボクの手柄は、あのお方に属する一部の将校のみに知れ渡り、公(おおやけ)になる事はありまちぇん。」

 

 

 

 

 

「そして困った事に・・・。」

 

「『あのお方』は 真 意 が、『 全く持って 図 り 知 れ な い の で ち ゅ 。 』 」

 

 

   ー この地球(ほし)と。

 

   ー そして『姪』もろとも、『ゲドラー宇宙海賊』をも片付ける、「 おつもり 」なのでちょうか?

 

 

   ー と、考えるなら『重力下での対宇宙怪獣との戦闘を・・・』と言うのも、理解出来るのでちゅが・・・。

 

 

 

「もっとも。それも空想めいた話ではございまちゅがね。」

 

 

「圧倒的に上回っている戦力差。アムステラの勝ち戦である以上、『もろとも』なんて発想は生まれまちぇん。」

 

 

 

(とは言うモノも・・・。)

 

(この地球(ほし)に、『K.G.F(カラクリ・ガーディアン・フォース』。)

 

(そして希代の発明家『岩倉 小十朗』在りとするならば『この空想もあるいは・・・』でちゅがね。)

 

 岩倉 小十朗

 

 

 

 

 

 

「いずれにしても。」

 

「己の位置が解らぬ者は、『滅亡への道』を歩む事になりまちゅ。」

 

 

「そしてそれは『ボクの望むトコロでは、ありまちぇん。』」

 

 

 

「故に『宇宙へ』。」

 

「ボクはボクの位置を確かにする必要があるのでちゅ・・・。」

 

「そしてそれが・・・。『ボクの命が代価となる可能性が高くとも・・・ね。』」

 

 

覚悟を秘めて行う令である事を告げた。

 

 

 

「ハァーイ?」

 

ベイベーは、バトゥロに返答を求める。

 

 

 

「承知致しました。」

 

バトゥロの返答。

 

 

 

「其処まで申されるのなら、何も申しますまい。」

 

 

「死を賭してと申されるなら、この『鷲鼻のバトゥロ』もまた然りでございます。」

 

「やはりギガント破壊指令は『鷲蘆鋼人(しゅうろ こうじん)』にて・・・。」

 

 

バトゥロもまた、覚悟を持って応える事を告げる。

 

 

 

ベイベーは、そんなバトゥロを『遮(さえぎ)る。』

 

 

 

「『狂剣客(くるい けんきゃく)』を操る者が『この 羅甲の操者 だとしてもでちゅか?』」

 

 

 

 

「・・・ッ!!」

 

バトゥロの絶句。

 

 

 

 

「そう。バトゥロ。」

 

ベイベーは続ける。

 

 

「君(チミ)が先に『踏み躙(にじ)る事を拒み』、『尊敬の念を持つ』と言った者にてございまちゅ。」

 

 

「2週間与えましょう。」

 

「バトゥロくん。君(チミ)が『彼』を見立て『目に適う』と下すなら、ボクの令の通りに・・・。」

 

「そうでないと判断したのなら、『鷲蘆鋼人(しゅうろ こうじん)』を用いると良いでちょう。」

 

 

バトゥロに譲歩。

 

 

 

「・・・。御意に。」

 

バトゥロは受諾する。

 

 

 

 

「ちょして、もう一つ・・・。」

 

「ボクが地球に戻れなかった場合(ケース)。」

 

 

 

「ベイベー様・・・ッ!」

 

バトゥロは感情を露わにした。

 

 

 

「『ボクの命を代価とちても・・。』」

 

「無事に戻って来れるとは、限りまちぇん。」

 

決死の・・否(いいや)。

憤死の覚悟である事を告げる、ベイベー。

 

 

 

「・・・・。」

 

「その場合は・・・。」

 

バトゥロは、感情を押し殺して問う。

 

 

 

「もし君等が、どうしようもなく窮地に立たされたのなら、『地球攻略アメリカ基地司令・チカーロ大佐』に頼りなさい。」

 

 

 

「ベイベー様ッ!その者はッッ!!」

 

バトゥロは感情を押し殺せない。

何故なら、『その男』は・・・っ。

 

 

 

「そう。『吸血(ヴァンプリック)・チカーロ』と呼ばれるあの男・・・。」

 

 吸血(ヴァンプリック)・チカーロ

 

 

「側近の命も使い、捨ての駒のように使う冷血漢と言われておりまちゅ。」

 

 

 

「しかし・・。ボクが知り得る中で。」

 

「『あのお方』に仕え。そして、地球侵略を遂行している者の中では『 最も優秀な 指 揮 官 』でちゅ。」

 

「君等は『痛手』を負うかも知れまちぇんが『生き延びる事はできまちょう。』」

 

 

「代価は高過ぎるモノになるかも知れまちぇんがね・・・。」

 

 

 

 

「間違っても『アクート少佐』を頼ってはなりまちぇん。」

 

 

 

「『毒針アクート』は卑劣漢。」

 

 毒針アクート

 

 

 

「権力に固執をするアクートにとって君等は、ハーレム街を裸で練り歩く美女に等しい。」

 

「骨の髄まで利用され、屍までをも辱められまちょう。」

 

ベイベーは回答し。

 

 

「心得ました、ドクトル・ベイベー様。」

 

バトゥロが受諾する。

 

 

 

「さて。ボクからは以上でちゅ。」

 

「質問はありまちぇんか、バブゥ?」

 

ベイベーが確認する。

 

 

 

「いいえ。」

 

「貴方のご武運、祈るのみ・・・。」

 

バトゥロが返答する。

 

 

 

「よろちぃ。」

 

「では、バトゥロくん。」

 

ベイベーの追加。

 

 

「『ネズミの駆除を。』」

 

令を発する。

 

 

 

「委細承知・・・ッ!!」

 

受諾するはバトゥロ。

 

 

 ー ヒュン

 

 

風切る音と共に。

 

 

 

 ー スッ

 

 

間髪入れずに、『ネズミ』の前へと。

 

 

 

 

 

 

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 

 

 

 

「無粋なる者、此処に在り。」

 

「血煙の裁きを受けて頂こう・・・ッ!!」

 

 

 

ネズミの正体は『諜報員(スパイ)』。

 

二人の会話を傍受すべく、接近を試みていた最中(さなか)であった。

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

「ウッ!!?」

 

突然の事過ぎた。

 

 

「い・いや!俺は!!」

 

スパイは思わず立ち上がる。

 

 

 

平野。

草原の中、スパイは匍匐(ほふく)をし、徐々に徐々にと接近を試みていた。

 

 

スパイの目的。

それは『ドクトル・ベイベーの弱味を握る事。』

 

ベイベーは所謂『新参者』だ。

 

地球侵略以前より、アムステラに属していたとは言え、

『太陽系の地球と言うと見た事も聞いた事も無い、どマイナー星出身の1蛮族』。

 

下級階層ですらない『犬猫、いいやゴキブリ以下の生き物だ。』

 

 

それは嫉妬。

 

それは選別。

 

 

ベイベーの活躍を『面白くない』と受け取り、上記のように感じる者は多い。

 

故にこのスパイも・・。

 

とある『少佐』の命により『あン?俺の評価がダウンしちまうだろゥ・・?』と言ったカンジに、

 

 

『毒針(ぶっとい)の突き刺してやんぜェ〜!!』と送り込まれたスパイである。

 

 

 

「ま・待て! 俺は任務に向かう途中!!」

 

同胞である以上、誤魔化しは利くハズだ。

 

 

「俺の所属は・・・ッ!!」

 

スパイは、身分証明をしようとするが。

 

 

 

 

「耳にするまでもない。」

 

バトゥロが、遮(さえぎ)るっ。

 

 

「崇高なる『アムステラ神聖帝国』に・・・。」

 

「『卑劣』にも、同胞の内情を知ろうとする者など お る ま い ? 」

 

有無も言わさぬ、その意思表示っ。

 

 

 

「グッ!」

 

バレてる臭いと悟ったスパイっ。

 

 

「チクショォー!!」

 

そして、スパイは逆上したッッ!!

 

 

 

 バッ!

 

(フトコロから銃を抜くっ!)

 

 

 アムステラ製・改造拳銃っ!

 

 

 ー『速駆手候(ハヤ ク テ ソウロウ)ッッ!!』

 

 

 楕円の狩人とか、魔弾の射手とか、6の槍とか、色んなトコの異名にあやかって改造された、

 

 

『 貧 民 星 、ご 用 達 の 改 造 拳 銃 』であるっ!!

 

 

 引き金が軽くっ!熟練者が撃つ事により『シックス・オン・ワン(間髪入れずに全段射撃)』が可能とされているが、

 

 並々ならぬ熟練が必要と言われているっ!

 

 

 

「それすると、フラッシュ・ピストン(靭帯切れちゃって)で、拳銃撃てない身体になっちゃうからねぇー!!」

 

嘘か真か自説を述べつつっ!!

 

 

 

 ガァアアア ア ア ア ア アアン ! !

 

 スパイが発砲したっ!!

 

 

 

 

 

「加速装ォォオオオ置ッッ!!」

 

バトゥロっ!

 

 

 カチッ!

 

 己に奥歯に内蔵されたっ!

『加速装置』の起動ボタン(スイッチ)を、舌で押すっ!!

 

 

 

   ドォ ン ! !

 

   加速領域(常人超えた速度感覚)に達したっ!!

 

 

 

故にバトゥロの視界はっ!

 

 

「止まって見えるのだよ。」

 

 

「銃弾も。貴様の動きをも。」

 

 

 

  弾け飛んだ『枝豆ひと粒』をつまみ取るように・・・っ。

 

 

  スッ

 

 (銃弾を摘みっ。)

 

 

 

「頂き物ではあるが。」

 

聞こえもしない返礼(早口)と共にっ!

 

 

「受け取って頂こう・・・ッッ!!」

 

 

 

 

  ビュシュアァアアアア ア ア ア ア ア アアアア ! ! !

 

 

  銃弾をスパイに『投げつけたっっ!!』

 

 

 

 

 

死ぬ間際・・・。

 

 

(何か嫌な予感したんだよなぁ・・・。)

 

 

走馬灯的思考・・・。

 

 

 

(荒い上司の荒い命令。)

 

スパイは・・・。

 

 

 

(でも、どうしようも無かった。)

 

己の運と。

 

 

 

(上下の中で生きているから・・・っ。)

 

間が悪かったのだと思いつつ・・・。

 

 

 

 

ド ッ ッ パァ ァ ア ア アア ア ア ア ア アアアア ア ア ア ア ! ! !

 

 

眉間を。銃弾で貫かれて『死亡』した・・・っ。

 

 

 

 

 

 

「人ならざる『速力』を持つが故『鷲(イーグル)』。

 

 

 

  ー『 鷲 鼻 の バ ト ゥ ロ 』と、呼ばれている・・っ。

 

 

 

バトゥロは勝ちを名乗る。

 

確かな『勝利(かち)』。それは、この闘争によって齎(もたら)された『産物』であるが故。

 

 

 

「願わくは闘争。誇り高き決着。」

 

「然れども、その誇り『流血にて残酷。』」

 

 

 

   ー 『退廃的にて、破滅的思考でございます。』

 

 

 

そこに。

 

美しいモノなど『何も無かった。』

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 

ー とある基地・・・。

 

 

 

この基地は占領された。

 

圧倒的兵力差を誇る。アムステラ神聖帝国によって。

 

 

 

 

「データ照合しろ。」

 

アムステラ軍人たちの尋問だ。

 

 

「お。コイツじゃね?要人ゲットー。」

 

非公式なのか?

 

 

「それでは穏便に収容しましてーーーー。」

 

ノリが妙に軽い。

 

 

 

「ん?」

 

「んん〜〜〜〜〜〜〜!!?」

 

 

 

   ○○○ 先の戦闘にて、死体確認。

 

 

 

「ああ〜。」

 

照合は。

 

「残念っ!!」

 

無し。

 

 

 

「「「 ア ウ ト ォ ー ッ ッ ! ! ! 」」」

 

 

罰ゲームでも決定したかのような、言いようの後(のち)。

 

 

 

 

ダキュゥウウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウウウ ウ ン ! ! ! ( 銃 声 ッ !!! )

 

 

 

 

「棒にもかからぬヤツは、銃殺(ばっ)すると。」

 

 

照合をされていた者は『射殺された。』

 

 

 

 

何たる、非人道的所業っ。

 

戦争(ウォーズ)と言う観念破壊(モラルハザード)とは言え、何たる残酷っ。

 

 

この何たる所業を『命令した者』。

 

 

それは・・・。

 

 

 

「あン?スパイの連絡が途絶えたァ・・ッ?」

 

この男である。

 

 

 

「あ〜ぁ・・・。俺の部隊の『ポイント稼ぎができる 小 間 使 い 』が減っちまったか。」

 

残虐で。

 

 

 

「それより『どチビ山猿(ドクトル・ベイベー)』が、本星に戻ったってのは、本当(マジ)か?」

 

狡猾で。

 

 

 

「ほゥ。」

 

権力に固執する最悪の性格。

 

 

「それで?」

 

出世欲が強く。

 

 

「それなり対応を考えていると・・・。」

 

どんな事をしてでも、手柄を上げようとする『卑劣漢』。

 

 

 

「動きあったら、また知らせなっ。」

 

気に入らない上官などを。

 

 

 

  ガシャン (その男は通信を切った。)

 

  戦場で「誤射」する事など『当たり前』。

 

 

 

「ヒャーハッハッハッハッハッハァッー!!!」

 

故に彼は『忌名』される。

 

 

 

「すんごく歯ごたえのないヤツだったぜェ〜〜〜!!」

 

 

『毒針アクート』と嫌われているっっ。

 

 

 

 

「ホッント!! ヘタレだよな〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 

通信終えたアクートは。

 

 

 

 

 

「ヒャーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハァッー!!!」

 

 

出る杭、亡くなるであろう事に『狂喜』した。

 

 

 

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

 

 

ー 宇宙船・・・。

 

 

その外には『地球』が見えている・・・。

 

青い地球だ。

 

 

人類の発展共に・・・。

悩めるその姿を、晒し続ける事になった今も尚。

 

多大なる『恵み』と。

多大なる『試練』を。

 

全ての生き物に対して、平等に与え続けている・・・。

 

 

 ー 『 地 球 』

 

 

ドクトル・ベイベーは地球を眺めて。

 

 

「地球は・・・。」

 

一人呟(つぶや)く。

 

 

 

「『青いベールに身を包んだ、花嫁のようだった。』」

 

 

「宇宙船ボストーク1号にて・・・。世界で初めて宇宙を旅した『ガガーリン少佐』の言葉・・・。」

 

 

 

「『地球は青かった』と言う、誰にでも解る言葉で、翻訳された言葉ではありまちゅが・・・。」

 

 

 

    ー 地球を青く。

 

 

    ー『美しい』と思う気持ちに、国境などありまちぇん・・・。

 

 

 

「そう・・。」

 

 

「国境・・。妬み・・。争い・・。」

 

 

 

「その全てに終止符を討つ為には、『あのお方』のお力が必要なのでちゅ。」

 

 

「アムステラのご加護が『無ければならないのでちゅ。』」

 

 

 

「その為には・・・。」

 

 

「『もっと。』」

 

「『もっと、お役に立てる立場に 立たなければなりまちぇん ・ ・ ・ 。 』」

 

 

 

「惑星レヴェルの安息を願い・・・。」

 

 

「しばしのお別れでございまちゅ。故郷(ちきゅう)。」

 

 

 

  ドクトル・ベイベーは両手を広げる。

 

 

 

 

 

 ス ゥ ・ ・ ・ 。

 

 

 広げた両腕を。

 

 

 

 ス ゥ ・ ・ ・ 。

 

 

 ゆるやかに下げていき・・・。

 

 

 

 ス ゥ ・ ・ ・ 。

 

 

 股間のソレを覆い隠すように・・・。

 

 

 

 ス ゥ ・ ・ ・ 。

 

 

 両の腕を交差(クロス)させ・・・。

 

 

 

 

 

   ビ ィ ッッ  タ ァ ・・ ・ ・  ッッ 

 

 

 

   両の手広げる事にて 、 完 遂  とする 。

 

 

 

 

 

 

「『 再会望、故似今・別離す ( シ ー ク レ ッ ト ・ ペ ニ ス  ) 』にて ご ざ い ま ち ゅ ・・・・っ。 」

 

 

 

 

 

 

 

宙間ワープに入った。

 

もう、地球を目視できない。

 

 

ベイベー向う先は『本星(アムステラ)』。

 

其処に。待ち受ける『者』は・・・。

 

 

 

 

  ク ス ・・・・ ッ。

 

 

 

 

神か・・。

 

 

悪魔か・・・。

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 ・・・続く。