「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
それは。
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
一つの。
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
群れであると。
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
言えた。
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
初めに入場をしてきたのは、1人であった。
その男の名はマスク・ド・サンキスト“ゾンビ”。
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
“レスラー設定(ギミック)”は死の世界から蘇った『マスク・ド・サンキスト』。
素体となる『ゾンビ自身の肉体』と合わせて『2人の力でブッコロ死』だとばかりに意気込んでいる“サンキスト”である。
それは入場をする、その最中に起こった。
「オ”ー”レ”ン”ジ”オ”ー”レ”ン”ジ”ッッ!!!」
ゾ
プ
ゥ
!
噛みついたのだ。観客の1人を!
そしてマスク・ド・サンキスト“ゾンビ”はこう言う!!
「ゾ”ン”ビ”ウ”イ”ル”ス”感”染”だ”、よ”よ”よ”ぉ”〜ん”!
キ”ィ”ス”ト”・キ”ス”ト”・キ”ス”ト”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”!!!!」
噛まれた男は・・・・。『マスク・ド・サンキスト“マスカット”』!!
「そ・そんな。ぼぼぼぼ僕は・・・!!」
マスカットは豹変する!!
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
唸り声を挙げて隣の『ハニーレモン』に噛みていく!!
「オ”ー”レ”ン”ジ”オ”ー”レ”ン”ジ”ッッ!!!」
連鎖的に「ハニーレモン」「ストロベリー」「トゥマートゥー」「ピーチアップル」に噛みつき・・・!!
「「「「「「 サ ” ン ” キ ” ス ” ト ” ー ! ! 」」」」」」
計6体のサンキストが“ゾンビ”と言う“レスラー設定(ギミック)”が成り立ち!!
6vs1と言うハンディキャップマッチへと持ち込んだのである!!
それを見て「ジ・ハンドレッド」こと、後の『耐撃の百文字』はこう言う!!
「ハンディキャップマッチであるか・・・。」
「フッフフ・・・。それも、いいだろう。」
ズッキャァァァアアアアアア ア ア ア ア アア ア ン ン ン ン ! ! ! !
ッ
ッ
「 高々と右腕を上げ。
その手。その人差し指を”天”へと突き刺す『 レスラーへの賛歌 』・・・ 。 」
「 『 レ ス ラ ー へ の 賛 歌 そ の 3 ・・・・ ッ ! ! ! 』 」
ッ
ッ
!
「 『 ” イ チ バ ン ポ ー ズ ” で あ る ッ ッ ッ ! ! ! ! 』 」
・『ICHIBAN POSE(イチバン・ポーズ)』
プロレス史上最も成功したレスラーと言われる、伝説的なプロレスラー「テリー・ジーン・ボレア(本名)」の最も象徴的なパフォーマンス。
右手人差し指を高々と上げ「イチバァーン!」と叫ぶその決めポーズは、
「超人」
「リアル・アメリカン」
「マディソン・スクエア・ガーデンの奇跡」
「現代のネプチューン」
等、数々の異名を持つ彼を「シンプルかつ一言で表現(ムーブメンツ!)」
荒々しくも絵画的な「ビルダーボディ(ボディービルダー的体型)」に大いに映え、披露するや否やたちまちや流行(トレンド!)。
「一番」と書かれたタンクトップやTシャツが売れに売れ、"ICHIBAN"はNo.1を意味する語としてアメリカで最も有名な日本語の一つとなった。
現代アメリカプロレスに置いても彼は伝説的な存在であり、この表現(ムーブメンツ)はある種の『聖域』とされ、
最も相応しい格を持つと言われる『“火の玉野郎” ブライアン=バーンズ 』を除き、どのプロレスラーもリング上でこのポーズを行う事は出来ない。
ハンドレッドがその無骨な指先を、天高くに尚高くッ!
1の字表し、百文字ッ!!
それ即ち『 徹 底 抗 戦 』が 意 思 、 表 示 ィィ ・・・・ ッ ッ ッ ! ! ! !
それを見た狂人(観客)共が沸き上がる!!
「うひょぉおおおお!ハンドレッド最強!!」「やっちまうのかよ!6vs1を!!」「こんな馬鹿を俺は見たかった!!」
「『ブラックゴールド』や『赤胴鈴之進』より強ぇってこれは!!」「ああ、奴等だってやった事ねぇーモンな、こんな事ァ!!!」
「おい、後を見ろよ。居るぜ、地下プロチャンプの『ブラックゴールド』がよ!!」「アイツより強いヤツは居ねぇと思ったが、ハンドレッドを知っちまうとな。」
「今夜でハッキリするぜ!チャンプより強いと思わしき男が『本当に強いか?』どうかがよ!!」「ああ、最ッッ高のショーだぜこれは!!」
ざわめきとざわめき、歓声の中!!
そんな中、会場の最後尾。1人壁に寄りかかり立つ大男。
黒色のマスクマン・ブラックゴールドがブルブルと震えながらこう言い放つ。
「ハァ・・・ハァア・・ン。ミスター・ジ・ハンドレッド。俺は・・・俺は!!」
「お前への称賛の声に恐怖を覚えているぜぇ〜え・・。この。この体の震えを抑える事が出来ちゃあいないぃ!!」
「此処のNo.2は『赤胴鈴之進』。No.1はこの『ブラックゴールド』それで良いって話なのによぉ〜お!」
ブルブル・・・! ブルブルブルブル・・・・!!
ブラックゴールドは震えた声色でこう言う。
「怖い男だ。実に怖い男だ。もしこの試合と。次の赤胴鈴之進がヤツを仕留め損なっちまったら・・・!」
「コイツと俺が『戦う可能性』があるって事だ・・・!」
「じ・冗談じゃあねぇや。恐怖だ!恐怖を覚えるぞ、クヒィィィィイイイイイ!!!」
ズル・・・トスン!!!
そして、ブラックゴールドは尻もちを突きながらこうと言い放つ。
「アア・・・恐怖を覚えるゥ・・・!!恐怖をする俺!恐怖をして怯えてるよ、このブラックゴールドがよぉ〜お!!」
「クヒ!クヒヒ!!怯える!怯えるんだよぉ〜ぅ!!イカレたジンマシンみたいにブツブツなっちゃってぉ〜う!!」
「この死合にヤツが勝ったらよぅ!俺はもっともっと恐怖するゥ!クッ!クッヒヒヒヒィーン!!」
狂ったように、駄々漏れ喋る。
「そうだ、俺は『恐怖を糧とするレスラー』。恐怖する程に『強くなる』。追い込まれる程『狂気する』ゥーッ!!」
「クヒヒヒヒヒヒ!! ヤレ!ヤッチまえ!!ミスター・ジ・ハンドレッド!!」
「さっさとサンキスト殺して、俺をもっと強くさせてくれやァ!クヒィィイイイイイイイイイイイ!!」
程
無
く
カァァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア アア ア ア ン ン ン ンン ! ! ! ! ! ! ( そして、ゴングが打ち鳴らされたぁぁああああ!!! )
・・・・
○超鋼戦機カラクリオー外伝
クロガネの賛歌・番外 ー 響 鐘 ゥ ! 地 下 プ ロ レ ス 編 ! ! ー
「 ハ ン デ ィ キ ャ ッ プ ・ マ ッ チ 」
・・・・
ザッ・・・ザッザッ。
6人のサンキストは、ジ・ハンドレッドを中心に、前に後にと周り囲んだ。
フッフフ。
ジ・ハンドレッドは腕を組み様子を見ている。
ド ギ ュ ゥ ー ン ! ! ! (腕組みを隙と感じ取った!前の3人動く!!)
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
3人がハンドレッドの前方より飛び掛かる!
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
続いて後3人のサンキストが飛びて掛かる!!
ギ ュ ヴ ァ ァ ァ ァ ァァ アアアアア ア ア ア ア ア ア ン ン ! ! ! !
6人同時の蹴り攻撃を仕掛ける、サンキストがゾンビ共ォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
ッ
ッ
ドッッ ッ ッ ギ ャァ ァ ァ ァ ァ アア ア アア ア アア アア ア ア ア ア アア ア ア ア ア ン ン ン ン ン ! ! ! !
命中!命中ゥ!6人全員が屍生人打撃(ゾンビ・ヒィーッツ)ッッ!!!
「ニ”マ”」「ニ”マ”」「ニ”マ”」「ニ”マ”」「ニ”マ”」「ニ”マ”」
6人全員の口端が確かにも歪むッ!!
だ
が
!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
「余りにも軽い攻撃であるな。」
「6人であるが故に、ベストなポジションで蹴り抜いている者は精々前後の1人づつ。」
「その2名すら左右から蹴り込みが入るが故に『全力で蹴り込めていない』。」
「かような蹴りなど、何度打ち込もうと物の数では無いわ・・・ッッ!!」
ッ
ッ
「『ヌゥうゥぉおおおぉぉォおおおおオ雄(オ) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
ムキィ・・ゴ ゴゴッ ゴ ッ ヴ ォ ン ! ! ! ( それは“筋肉の膨張”ゥーッ!! )
ジ・ハンドレッドは全身に力を込める事により『筋肉を膨張』させッ!
蹴ったまま、ハンドレッドの無傷に驚く『サンキスト達』を『 弾 き 飛 ば し た ! ! 』
ッ
ッ
「 「 「 「 「 「 サ ” ン ” キ ” ス ” ト ” ー ! ? 」 」 」 」 」 」
バタン!バタン!!バタン!バタン!!バタン!バタン!! (次々と倒れるサンキスト!!)
ガシッ! (その内の1人!)
ギリィ! (うつ伏せになった1人の胴回りを掴み!)
グオオ!!(そして、レスラーへの賛歌へと移り進むゥー!!)
「レスラーへの賛歌 その11ッ!!」
「ワシは捧ぐるッ!
『霊長類最強の男』と呼ばれた、アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ・カレリンへと、
こ の 『 カ レ リ ン ズ ・ リ フ ト 』を ォ ー ッ ッ ! ! ! 」
・『カレリンズ・リフト』
これはパーテールポジション(うつ伏せ状態)から相手の胴体をクラッチし、
後方に反り投げるという俵返し(サイド・スープレックス)に相当するもので、
アマチュアレスリングではポピュラーな投げ技のひとつである。
しかしそれは軽・中量級における話であり、カレリンが出場していた130kg級では前代未聞の大技だった。
カレリンがこの技を使うまでは、130kg級において相手を俵返しで投げるという概念自体が存在しなかったとされている。
受ける側は当然ながら頸椎に多大な荷重がかかるため、カレリンにパーテールポジションを奪われた相手がこの技を恐れて、
そのままフォール負けを選ぶという場面がしばしば見受けられた。
ッ
ッ
ジ・ハンドレッドは、このカレリンズ・リフトにてぇー!!
グゥウ〜〜〜オォォン!! (敵者掴みて振りぃ〜ッ!!)
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!?」(絶叫する1人の顔面にッ!!)
グゥウ〜〜〜オォォン!! (更に掴みて振りぃ〜ッ!!)
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!?」(もう1人の顔面に叩きて落としたッ!!)
ッ
ッ
「 「 「 サ ” ン ” キ ” ス ” ト ” ー ! ? 」 」 」
今の二撃により、2人のサンキストが『顔面陥没』により『再起不能』ッ!!
叩きつけた、掴んだサンキストもまた『頸椎骨折』により『死亡寸前』ッ!!
開始から1分満たずに『3名を戦闘不能』にしたッ!!
そして、ハンドレッドは攻撃の手を休めない!!
ッ
ッ
「レスラーへの賛歌 その8!」
「北斗の流星と呼ばれた、戦う国会議員へと!!」
グォォオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオンオンオンオンオ ンオ ン ン ン ン ォ オ オオ オ オ ! ! !
「 ワ シ は 、 こ の 『 G I A N T S W I N G 』 を 捧 ぐる ゥゥウウウーーーー ッ ッ ! ! ! ! 」
・『GIANT SWING(ジャイアント・スウィング)』
仰向けの相手の両足首(または両膝)を脇の下に挟み込んでから抱え上げ、回転しながら相手を振り回す荒技。
1950年代から1970年代にかけて活躍したアメリカのレスラー、ロニー・エチソンが創始者である。
だが、数あるレスラーの中で、随一の使い手を挙げよ言われれば、ただ一人。
高校教員にして、プロレスラー。
国会議員にまで上り詰めた『馳 浩(はせ ひろし)』その人であると言えるだろう。
毎試合の如くジャイアント・スウィングを行いっ! 保永昇男に25回転を仕掛け日本記録を更新するとっ!
全盛期には30回転を超えっ! 遂には前人未到の『60回転』までをも達成をしたっっ!!
引退試合では自身の年齢と同じ45回転を達成するっっ!!!
氏が得意とする、裏投げやノーザンライト・スープレックスなどと比べ、決め技となる『必殺技(フィニッシュホールド)』 では無いものも・・。
これ程、プロレスが持つ『エンターテイメント性』を表現した技は無いと 断 言 を す る っ ! !
尚、この技をかけた際に自分の目を回さないようにするコツは、目線を回す方向とは逆にしながら回す事との事。
これはバレエのフェッテ(爪先立ちの片足を軸に回転する)のコツと同じ原理である。
ッ
ッ
「少々変則ではあるが、GIANT SWINGだッッ!!!」
「うつ伏せ状態のまま、両の足を掴みッ!そしてッ!!」
「 『 ちぇりぃぃいいいぁぁぁあああ あ あ あ あ ああああ ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
グォォオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオンオンオンオンオ ンオ ン ン ン ン ォ オ オオ オ オ ! ! !
剛力に任しッ! サンキストをブン回し続ける『 ジ・ハンドレッド ッッッ!!!! 』
ッ
ッ
「キ”ス”ト”…!?」「キ”ス”ト”…!?」「キ”ス”ト”…!?」
ズズ…!ズズ…!ズ…!(サンキスト達は恐怖を覚え、後ずさりをする。)
ズ…!(そして、一人逃げ足が遅い者をハンドレッドは見逃さなかった!!)
ッ
ッ
「『 ヅゥうゥぉおおおぉぉォりィア ア ア あ ア 亞(ア) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
その1人目掛けて、掴んだサンキストをほうり投げた!!
狙いは土手っ腹。どう逃げても当たるコース!
「オ”ー”レ”ン”ジ”オ”ー”レ”ン”ジ”ッッ!!?」
ドッッッボォッッッブシャアァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
ッ
ッ
「サ”…ン”…キ”…ス”…ト”…ォ”…!!?」
ぶつけられたサンキストはヒクヒクと引き付けを起こし、もう2度と立ち上がる事は無くなった。
内蔵破裂の重傷。そして投げたサンキストもまた『頸椎完全骨折』及び『頭蓋骨損傷』の深手を負い死亡した。
開始から1分。サンキストの内、「ハニーレモン」「ストロベリー」「トゥマートゥー」「ピーチアップル」の4人が再起不能と相成った。
残るは『ゾンビ』と『マスカット』ただ2人ッ!
ッ
ッ
「オ”ー”レ”ン”ジ”ッッ!!!」
「オ”ー”レ”ン”ジ”ッッ!!!」
ズボォ!ズボォ!!(共に己がパンツに手を突っ込む)
グィ!グィ!!(そして取り出したる長き棒状の“獲物”ッ!!)
ヴァァアアアアンン!! (『“五寸釘”』だァーッッ!!)
サンキスト2人が凶器を持ち出したぞぉー!得意の『残虐ファイト』を行うつもりだァー!!
ゾンビがこう言う!
「清純派残虐レスラー、マスク・ド・サンキスト“ゾンビ”ッ!!」
マスカットがこう言う!
「清純派葡萄レスラー、マスク・ド・サンキスト“マスカット”ッ!!」
そして2人で、こう言い放つ!!
「君”が”『 煮”込”み”過”ぎ”た”オ”ー”レ”ン”ジ” 』の”よ”う”に”、
『 見” る” も” 無” 残” な” 姿” 』 に”な”る”事”を”望”ん”で”い”る”の”だ”よ”!!」
ジリ・・ィ。(2人は。)
ジリ・・ィ。(ハンドレッドの前後に。)
ジリリィ…。(挟むように立ち、五寸釘を構えるッ!!)
ッ
ッ
「キ”ィ”ス”ト”!!」
後のサンキストが己が後方のロープへと跳ぶッ!!
ッ
ッ
「キ”ィ”ス”ト”!キ”ィ”ス”ト”!!」
ロープ反動利用し、上方ッ!斜め上にジャンプをし!!
落下と同時に獲物の『五寸釘』をハンドレッド目掛けて突きて出すッ!!
ッ
ッ
「サ”ン”キ”ス”ト”ー!!」
前方のサンキストも突っ込んで来たァー!!
ッ
ッ
どうするッ!
如何にして打破をする『ジ・ハンドレッド』ォーッ!!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
「レスラーへの賛歌 その12ッ!!」
「ワシは捧ぐるッ!
『マッスルボルケーノ』と呼ばれた、パワー・ウォリアーへと、
こ の 『 逆 一 本 背 負 い 』を ォ ー ッ ッ ! ! ! 」
・『逆一本背負い(ぎゃく・いっぽんぜおい)』
通常の一本背負いが前回りさばきで踏み込み体を沈め、右(左)腕で、相手右肩を掴むか挟むことで固定し、
受けの体を背負い上げて、投げる技とするなら、逆一本背負いはその『逆の肩』掴み挟む事にて、ブン投げるッ!!
受身を取るのが難しく、ひとつ間違えば肩の脱臼や脳天からの落下を招く。
主な使い手である佐々木健介は新日時代にヘラクレス・ヘルナンデス(ジュラシック・パワーズにおけるスコット・ノートンのパートナー)を、
それまで劣勢だったにもかかわらず、この技一発によって劣勢を跳ね返し、ピンフォールを奪った事がある。故にこの技、恐るべし『必殺投技』と言えるだろうッ!!
ガ
シ
ィ
!
ジ・ハンドレッドは後方から跳び掛かるサンキストを、この『逆一本背負い』の体勢に捕えたのであるッ!!
そ し て 狙 い わ ァ ー ッ ! !
「『 ヌゥ う ゥ ぉお お お ぉ ぉォ おお おお オ雄(オ) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
前方で五寸釘片手に迫り来るッ!もう一人のサンキストにだァー!!
ッ
ッ
ブシャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!
刺さったァー!無残にも刺さったァー!!
前方のサンキストの五寸釘にッ!後方ッ!ブン投げられたサンキストの顔面にグサリと五寸釘ィー!!
「キ”ィ”ス”ト”…!!」
もちろんで、刺されたサンキストは即死ッ!
刺したサンキストも、投げ飛ばされたサンキストの勢いで、ぶっ飛ばされるゥー!!?
「サ”ン”キ”ス”ト”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”ォ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”ーーーー!!!??」
ド ッ ォ 〜 ス ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ン ン ! ! !
ッ
ッ
倒れた!倒るるは、サンキスト!!
そう『最後のサンキスト』は両手を突き、上半身を起こそうとするッ!
そうだ最後だ!最後のサンキストである『マスク・ド・サンキスト“ゾンビ”』だッ!!
そして。ゾンビに捧げられる“レスラーへの賛歌”と言えば・・・『これしか無かったッ!!』
これぞッ!レスラーへの賛歌 その13ッ!!
「ワシは捧ぐるッ!
『ゾンビ』『方舟の盟主』と呼ばれた、三沢光晴へと、
こ の 『 F A C E L O C K 』を ー ッ ッ ! ! ! 」
・『FACE LOCK(フェイス・ロック)』
自分の腕を相手の頭部に回し、腕で相手の顔面を締め付けることにより、圧迫によるダメージを与える技。
主に前腕部付近を頬骨あたりに押し当てて締め上げる場合が多い。一般的に締め技の部類に含むが、相手の顔面を締めるときに、
首も一緒に捻り上げることも多く、頸椎にもダメージがあるために首関節技としても扱われる。
代表的な使い手である、三沢光晴は、タイガーマスクから素顔に戻った後、1991年から使い始めた。
しりもちをついた相手の背後に立ち、左足で相手の左腕をロック、両手で相手の鼻頭を締める。
そのロック!そして、その締めには!虎仮面を脱ぎ捨てた『新たな旅立ち』を思わせる『力強さ』が加味をされッ!
エルボーと共に『三沢と言えばこの技ッ!』と言うオールドファンも少なくは無いッ!!
ッ
ッ
ゴ…ゴゴリ…ッ! ゴリッ!ゴリゴリッ!! (圧迫される鼻頭ッ!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォ・・・・ッ!!! (圧迫される頭蓋骨ッ!!)
ゴッッッキィィィィィイイイイイイイ!!! (必然としてッ!頭蓋骨は複雑骨折ッ!!)
ブッジュルブジョルブシャアアアアアアアアア!!! (ゾンビのような顔をした、グチャグチャな骨折れ顔をしながら・・・・。)
マスク・ド・サンキスト“ゾンビ”は死に絶えた・・・・・ッッ!!!
・
・
・
・
・
ー マスク・ド・サンキスト“ゾンビ”+他5名 男 年齢 (謎の覆面レスラーの為、不詳。)
必殺技 ハンディキャップマッチ、一斉キック、五寸釘。
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 死 亡 。 』
・・・・
「 「 「 ジ ッ ! ハ ン ド レ ッ ド ッ ッ ! ! 」 」 」
ッ
ッ
「 「 「 ジ ッ ! ハ ン ド レ ッ ド ッ ッ ! ! ! 」 」 」
ッ
ッ
「 「 「 ジ ッ ! ハ ン ド レ ッ ド ッ ッ ! ! ! ! 」 」 」
ッ
ッ
「 「 「 ジ ッ ! ハ ン ド レ ッ ド ッ ッ ! ! ! ! 」 」 」
ッ
ッ
「 「 「 ハ ン ド レ ッ ド 、 サ イ コ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! 」 」 」
「 「 「 強 ぇ ぇ え え え え え ! ! !
サ イ コ ォ ォ オ オ オ に 、 強 ぇ ぇ え え え え え え え え え え え え え ! ! ! ! 」 」 」
・
・
・
狂喜乱舞する会場内。そんな中ただ二人。ただ二人だけがこう話す。
「依頼は貴方を始末する事よ、現チャンピオン・ブラックゴールド。」
「概ね察しがついてるだろうし、叩いて埃が出ない議員さんって訳でも無いでしょうしね。」
「伝えておくわ。」
ブラックゴールドが答える。
「クヒヒヒヒヒ・・・。百文字豪介と共に地下プロレスに来訪し、科学分野で名を通している“レディ・ミィラ”か。」
「大方、柳生のじい様の差し金だろう。赤胴鈴之進もそうだった。だがヤツには金が必要だった。」
「故に潰し合う事無く、抱き込む事が出来たが・・・。どうだい?金で済まさないか?俺は恐怖で強くなるが・・・・。」
「“恐怖”し、“人間で無くなる瞬間”を『恐ろしく思う』。俺はチャンプとしての大金と表の顔の議員生活で、負け組見下ろして高笑いするのが趣味なんだよ。」
レディはこう言う。
「残念ね。私達は『チャンプとして得られる大金』が欲しいの。はした金に用は無いわ。」
「そしてこう言い放つわ、ブラックゴールド。『 此処で戦うのは柳生月心斎の為でも、お金の為でも無い。 』」
「 そ の 先 に あ る 『 夢 の 為 よ 』 。」
レディは更にも、こう言い放つ。
「次の死合相手は『赤胴鈴之進』。彼の素性に同情はするけど、私達は更に先に進まなければならない。」
「失礼するわ、その次は貴方よ『ブラックゴールド』こと『蔵金 馬黒(くらがね ばぐろ)』。」
「汚職と日本防衛軍に圧力を懸ける事に心血を注ぐ『秘密結社ブラッククロスの“幹部”』さん・・・。」
ト… ト… ト… ト… ト…
そう言いレディは去って行った。
ブラックゴールドは身悶えしながらこう言う。
「クヒ!クヒヒ!!怖ぇ怖ぇ!怖ぇぞ!!」
「どいつもこいつも怖ぇぞォー!!」
「どいつも!こいつも!どいつも!こいつもだァー!!」
ッ
ッ
「クヒヒヒヒ ヒ ヒ ィ ヒ ィ ィ ィ ィィイイイイ イ イ イイ イ イ イイ イ ! ! ! ! ! ! ! 」
彼は拳を握りしめながら、絶叫雄叫んだ。
その拳からは『血』が滴り落ちて居た。
異常なまでの恐怖。恐怖から生まれる握力。
そして、彼の力とは・・・。
こ ん な モ ノ で は 無 か っ た ッ ! !
ーーーーーー
・・・続く。