・アムステラ基地 アフリカ大陸南部支部 ー 食堂 ー
ガブリッ。(齧りつく音。)
モシュ・・・モシュ・・モシュ・・。(粗食する音。)
バク。バク。バクッ。(かき込む音。)
ムシャ、ムシャ、ムシャリ・・・。(貪りつく音。)
ゴキュ。ゴキュ。ゴキュ。ゴク・・ン。(飲み干す音。)
飯である。コブチのである。
幾つもの積み上げられた『皿』が彼の食欲を物語っている。
時には早く。時にはゆっくりと。
味を。風味を。味わいを。暴食を。
愉しみ、悦ぶ男・・・。『玉無しコブチ』。
喰う。喰う。喰う。
ひたすら喰う。ひたすらに味わう。
目で味わう。鼻で味わう。口で味わう。舌で味わう。喉で味わう。胃で味わう。汗を掻き味わう。汗を拭き味わう。
それ正に・・・『“至福の時間”』。
「ちょっと、4(シ)・2(ツ)・0(レイ)。」
ひたすら食すコブチの隣に、女が1人やって来た。
ウェーブの掛かった赤い髪。化粧を施したその顔。“ズレアバーシャ”である。
ズレアバーシャがこう言い話す。
「アンタ、玉無しコブチだろ? 凄腕の用心棒だってね。」
「アタシはアクート隊の“ズレアバーシャ”。」
「アタシも元は傭兵みたいなモンだったりするのよね、よろしく。」
コブチは・・・。
ギロリ・・・ッ!!
不愉快を露わにしてこう言う。
ッ
ッ
「メシの時間を邪魔立てする気か、この“アバズレ”めが!!」
「私が嫌いなモノの一つは、飯時を邪魔される事!二つに来るのは『メス豚』がちょっかいを出して来る事だ!!」
「UUUUUUUUUULLLLLLLLLLAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」
「私の怒りが頂点に達し、怒髪天を立てる前に、何処となりと消えてしまうが良いィィィ!!!」
ッ
ッ
ズレアバーシャも不愉快を露わにし。
「何さ。随分つっけんどんじゃないのさー。」
「別に用らしい用もないしぃ。ページを捲(めく)ってそれでグッパイってカンジ。」
「それじゃね、玉無しコブチさん。」
そうして、その場を去って行った。
去り行くのを確認するや否や、コブチは。
ニンマァ・・リ♪(ニコニコと嗤い。)
ニコヤカに微笑みながら、こう悦ぶ。
「ウフフフフフ。」
「また、またであるぞ。」
「また、喜ばしきメシの時間が戻ってきた!」
「食すとしよう!味わうとしよう!完食してくれよう!!」
「MEEEEEISSSSSSSSSSYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!」
身長203cm・体重102kgの玉無しコブチが、今まさにメシへと齧りつきに行ったぁぁぁあああああああああああああああああ!!!
・
・
・
・
・
・
・
・・・・
○クロガネの賛歌 第3.5章 ー 本 編 A ー
第 2 話 「 羅 根 の 部 隊 」
・・・・
食事(たたかい)は終わった。
あるモノは至福感だけ・・。
そう。至福感だけだ・・・。
「ウフ♪ウフフフフ♪フフン♪」
「ごちそうさま・・。ごちそうさまだ。」
「頂きますで始まり・・・。ごちそうさまで終わる。」
「美味かったぞ、MEISHYYYYYYYYYYYYYYY!!」
ムキィ!! (マッスルポージング“1”ッ!)
ムキキ!! (マッスルポージング“2”ッ!)
ご飯を食べて筋肉も絶好調だ!
さぁ、そろそろギガント28号を倒しに行くか!!
と・・・。
そう思った。その時であった。
タ
ッ
タ
ッ
「おぉ〜い、コブチくぅ〜ん! 玉無しコブチくんは居るかぁ〜い!!」
タッタッタッタッタッタッタッタ!!
レッド・スーツ・ボギーこと、ボギヂオ・クラケットが駆け寄ってくる。
コブチ。
「ウフフフフフ。これはこれはだ。」
「如何ようですかな?ボギヂオ大佐。」
ピクン! ピクン!!
胸の筋肉をピクピクさせながら、問い正すは玉無しコブチ。
ボギヂオは答える。
「良い知らせと、とても良い知らせが来るある。まず良い知らせから話そう。」
「良い知らせは『私が“設計☆”』した『 羅甲の亜流 』が完成したんだよ。」
「とても良い知らせは、その羅甲こと『 羅根(らこん) 』が、ギガント28号を倒しに行った事さ。」
「いや『私の独断』で命令したんだけどね。これから向かう君には『連絡』しとかなくちゃって思ってさ。」
「行って獲物がやられちゃってましたじゃ、悪いって話じゃあないか。ハァ〜シュポシュポ♪」
玉無しコブチがこう問う
「HHHMMMMM・・・。」
「ドタキャンは困るが、仕事も始まったばかりだ。大佐の発案と言う事もある。」
「特に文句もなければ、異議申し立てをするつもりもない。」
ボギヂオはコブチの横に座りながら。
「そう言ってくれると嬉しいよ。」
「兎に角この『羅根(らこん)』って凄いんだ!」
「解説をするとだね・・・!!」
と、ボギヂオは設計図を開いて、コブチに解説を始めた。
ー 通常の羅甲と違い、胸から股下に向けて“大きな大砲”が付いている事が解るだろう?
これを『羅根砲(らこん・ほう)』と言ってね。
『仰向け』になる事で発射出来る『一発が重い“大砲”』の事を言うんだ。
ー これ一個付けただけで、凄く大きな利点があってさ。
・胸から股下に掛けて『巨大なおちんちん+胴体にも砲身』を取り付けた事により、
生物的観点、男と言う種が繁栄している事からも解る『 バランスの取れた“姿勢” 』が“実現”。
羅甲の運動性を損なう事なく、強力な武装を取り付ける事に成功したんだ。
・仰向け=4つ足で発射する為、これまで大型大砲以上の『高バランス』で攻撃を仕掛ける事が可能。
よって通常の羅甲より、強い大砲を発射出来る。
・何よりもその外観。常識を度外視したその外観は、誰もが驚きを覚える。
その隙に、仰向けになってドカンさ!テストシミュレーションでも、この攻撃で倒れる者が一杯いたね。
万全の体制。信憑性の高い、テスト結果が此処にあるんだよ。
・
・
・
・
「・・・と、こんなトコロかな?」
「他にも色々あるけど、ようは『もう勝ったも同然』って事だね。」
「強いて一個だけ上げるなら、この“レッド・スーツ・ボギー”が考えたんだと言う事!」
「これがすんごくすんごくすんごく凄い事だもんねぇ〜〜〜〜〜〜♪」
「まぁ、大船に乗った気持ちで居てよ、ドンブラッコったら、ドンブラコ〜〜〜♪」
ノリノリで絶好調なボギヂオ・クラケット。
そんなボギヂオにコブチがこう問う。
「それで実戦結果は?さぞ活躍したように聞こえるが?」
ボギヂオが答える。
「『無いよ』。これが『初めて』。」
「つまり我々が『伝説の生き証人』になるね。」
「夢は全羅甲を『羅根』と総とっかえして、レッド・スーツ・ボギーの名を更に轟かせる事さ。ハァ〜シュポシュポ♪」
コブチは顔をしかめながら、こう言う。
「では大佐。私も戦場に向かうとしよう。」
ボギヂオは嬉しそうに、答える。
「何と言う熱心さ!間近で羅根の雄姿を見たいと言うのだね!」
「行って!行って行って、是非見て来て頂戴な!ボギヂオおじさん嬉しいよ!」
「ハァア〜〜ン♪ アンアンアァ〜ンのシュポッポッポォ〜ン♪」
ボギヂオはそう言うと。
ノリノリでダンスの一つでも踊りながら、その場を去っていった。
それを確認したコブチはこう呟く。
「・・・暗愚な男だ。」
「実戦経験の無い機体に対し、過度の勝利を期待するなど。」
「だが何も変わらない。この“玉無しコブチ”が『ギガント28号』を打ち倒すのみだ。」
そうして、コブチは“戦場”に向かった。
・・・・
・アフリカ大陸南部 レゼルヴェ国国境付近の平原
ドォム・・ゥ! ドォム・・ゥ! (足音を鳴らし・・・。)
ドォム・・ゥ! ドォム・・ゥ! (3機の“羅根”が平原を歩む。)
ドォム・・ゥ! ドォム・・ゥ! (狙い一つ『レゼルヴェの巨神』ただ一つだ。)
リーダーの『ポンコチ』が他の2人にこう言う。
「マラーオ、ンダンコ、遂に一発デカイヤマが来たな。」
「パッしない俺等だったが、これからパっとして行こうぜ。」
マラーオ。
「ああ、俺等『御陳甲部隊(おちんこう・ぶたい)』、花を咲かせてみせるぜ!!」
ポンコチ。
「そうだな、俺達の部隊名は、一山幾らの『陳列野郎の羅甲乗り』の『陳』でもなければ『甲』でもないのを見せてやろうぜ!!」
ンダンコ。
「もう、素チン野郎共だなんて言わせねぇ!これから俺達はビッグになるんだ!!」
ポンコチ。
「そうだ、刺激さえあればでっかくなる。『モノホンのチンチン野郎』だったって事を思い知らせてやろうぜ!!」
・
・
・
・
○御陳甲部隊(おちんこう・ぶたい)
この3人組の通り名。悪評である。
与えられる機体は何時だって羅甲。目立たない。何と無く居る。活躍は無い。
そんな3人組がいつも一緒に行動するトコから『御陳甲部隊』と悪評が立ってしまった。
事実目立った戦功は無いが、軍人生活16年の実績は伊達では無く、ソツ無く技量が整っている。
・
・
・
・
ンダンコ。
「お!来たぜ!敵さんのデカイのがよ!!」
マラーオ。
「こりゃあデカイ。羅根じゃあなきゃあやりたくない相手だったぜ・・・!」
ポンコチ。
「だが今、俺達は『羅根』に乗っている!行くぜッ!!」
ッ
ッ
「 「 「 “ 応 ” ッ ! ! 」 」 」
戦闘が開始されたッ!!
・・・・
ド ズ ン !
ー それは巨人。
ド ズ ン !
ー 耐撃の百文字に応ずる巨人。
ド ズ ン !
ー どこまでも鋼鉄で。
ド ズ ン !
ー どこまでも無骨なその巨身。
ド ズ ン !
ー 全長50m
ド ズ ン !
− 体重550t
ド ズ ン !
− 耐撃の百文字のみが真実であり。
ド ズ ン !
− 耐撃の百文字のみを盟友とする。
ド ズ ン !
− QX団が 最 終 兵 器 ッ ! !
黒衣を纏ったレゼルヴェの王(キング)が!
今ぞ蛮声、その名を 呼 び 掛 け る ッ ッ ! !
「そう。そしてその名よ轟けッッ!!」
「 『 ギ ガ ン ト 2 8 号 ゥ ゥ ウウウウーーーーッ ッ ! ! 』 」
ー グ ギャ オォオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオオオオ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! ー
ギガント28号は、雄叫びを挙げ現れたッッ!!
ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ッ
ッ
鳴り響く!地が鳴り響く!!
その巨体を揺らし、前へ前へと歩を進めるは『ギガント28号』。
これがロボットの雄姿だ!デカイ図体が前へと進む事!!
それだけで『威圧行為!』『脅威の地鳴り』となりて『敵を劈(つんざ)く!!』
そして、狙いは!
その狙いこそは、国境付近の3機の機体。
羅 根 で あ る ッ ッ! !
今!クロガネとクロガネがぶつかり合う『ロボット大戦』が、幕を開けようとしている!!
さてよさてよ、御陳甲部隊の反応は・・・?
・
・
・
・
ポンコチ。
「デカイってのは、それだけで脅威だな。」
「だがヤツは、ただただ前進するのみだぜ。」
「調子乗ってるのか?それとも無策ってヤツか?」
マラーオ。
「言える事はデケェマトってこった。」
「羅甲と比べ、最大攻撃力に勝る羅根だ。」
「ど真ん中ぶち抜いてやろうぜ。ダチ公・・!!」
ンダンコ。
「いきなりアレからやるとはな。」
「シミュレーションじゃあ、ブイブイ言わせてもらったぜ。」
「よっしゃあ!ポンコチ!マラーオ!!『仰向け』になるぞ!!」
ドォン!
ドォン!
ドォン!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
3機の仰向けになる!それぞ正しく『羅根砲(らこん・ほう)』発射よーいッ!!
行 行 行
く く く
ぜ ぜ ぜ
! ! !
「 「 「 発 射( フ ァ イ ヤ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! ) 」 」 」
ズドズドズドォォオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンン!!!!
(3発の!3発の砲弾が発射されたぁぁああああああああああああああああああああ!!!!!)
ッ
ッ
ヒュッッッォォオオオオオ
オオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオンン!!!!
(風を切り!ギガント目掛けて、射弾された、3つ羅根砲ッ!!)
対
し
!
ギ ガ ン ト 2 8 号 ッ ! !
ッ
ッ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
百文字が命ずるッ!
「受けよ!ギガントッ!!」
ギガント!
「グ”ギ”ャ”ォ”オ”オ”オ”オ”!!!」
グオオオオオ!! (両手を広げッ!)
オオオオオオ!! (右手をやや上にッ!)
ォォォォオオ!! (左手をやや下にッ!)
ォォォォォオ!! (姿勢は前傾ッ!!)
ォォォォォォ!! (胴タックルでも、仕掛ける様な低さッ!!)
百文字ィーッ!!
「今だギガントォォォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
ギガントォー!!
「グ”ッ”ッ”ギ”ィ”ヤ”ォ”ォ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”ーーーーーーーーーーーーッッ!!!」
ド ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ウ ! ! !
ド ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ウ ! ! !
ド ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ウ ! ! !
ッ
ッ
「グ”ゥ”ギ”ィ”ヤ”ァ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”・・・・・・・ッッッ!!!!!」
右手で!左手で!胸部で!羅根の砲弾を受け止め防いだ、レゼルヴェの巨神ッ!ギガント28号!!
百文字ッ!
「見事なりギガント!!」
「見事なり収縮(コントラクションッ!)!!」
グギ・・! グギ・・! グギギ・・!!
と、ギガントは砲弾を受けると同時に胴と両大腿の蛇腹を、緩やかに『収縮(コントラクションッ!)』させていた・・!!
それにより、ダメージの軽減!それにより、次なる攻撃の布石ッ!それにより、めくるめくはレスラーへの賛歌その5ッ!!
ッ ッ ッ
ッ ッ ッ
ッ ッ ッ
マ” ス” カ” ラ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ァ” ア” ス”
・ 両の足を、大地突きッ!
・ 両の鋼鉄、伸縮蛇腹ッッ!!
・ 今ぞ放そう、燃え尽きるほど『 伸 縮 ( ズ ゥ ー ム ッッ !!! ) 』
「 『 天 高 く ー S K Y H I G H ー 』 」
ダッッッッッ ギュュュ ュ ユ ユウ ォ オ オ オ オ オ オ オ オオオオ オ オ オ オオオオ ーーーーーー ッッッッ!!!!
「 『 両脚的超跳躍故似天空 ( ダ ブ ル ・ ズ ゥ ー ム ・ ス プ リ ン ガ ー ) ! ! ! 』 」
ズ ッ ッ ッ オオ オオオ オオ オ オ
オオオ オオ オ オ オ オ オ ー ー ー ッ ッ ! ! !
ギャンギャンギャンギャンギャ ン ギ ャ ン ギ ャン ギ ャ ン ギャンギャンギャン
ギィィィィイイイキャァァァァアアアア ア ア ア ア ア ア ア アーーー ー ッ ッ ! ! ! !
全長50m!体重550tのギガント28号の『 “ 巨 体 ” が 唸って “ 空 ” 飛んだ ァァアアア アア ア ア ッ ッ ! ! ! 』
そうだ!これぞ、レスラーへの賛歌その5! 『 ダイビング・ボディ・アタック 』であるある あ る あ る あ る ぅ ぅ う う う う ! ! !
・・・・
ポンコチ達は・・・。死を悟っていた。
自分達は『仰向け』である。で、ある以上、素早く回避など出来ない。
それを瞬時に見抜き、落下攻撃を仕掛けてくる百文字も凄ければ・・・。
そもそも『機体性能』。『最大攻撃』がほぼノーダメージでは、話にならぬと言う話もある。
あと数瞬した後、俺達は潰れて圧死するであろう。
だから最後こう言い放った。
「何時かまた出会える日があるとしたら・・。」
「何時もみてぇに、愚痴を肴に酒でも飲もうぜ・・・。」
ギィッ ッ ッ シ ャ ァァアア ア ア アア ア ア アアアアア
アアアアア・・・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ アア ア ア ・ ・ ・ア ア ・・・・・ ・ ッ
・・・・。
・・。
ッ。
天空より降り注ぐ、
鋼鉄の巨人、ギガント28号により・・・・。
ポンコチ達は息絶えた。
見るも無残な程、グシャグシャにされた最後であった・・・。
ー ポンコチ、マラーオ、ンダンコ 男 年齢共に36
乗機 試作操兵・羅根(らこん)
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 死 亡 ッ ッ ! ! ! ! 』
・・・・
機体の残骸と・・。
オイル臭の中・・・。
立ち上がるは。
ズズ・・! グオオオオオオ・・・!!!
“ギガント28号”。
戦闘は終了。
後は防衛を続けるのに。
その・・ハズであった。
ッ
ッ
ィィィィィィ・・・・・・・・ンン! (聞こえる。)
ィィィィィィ・・・・・・・・ンン!! (聞こえる!)
百文字の“超聴力”が確かにも捉えたのだ!!
故に百文字はこう伝える。
「連戦だギガント。」
「此度は、少々“手強い”ぞ・・ッ!!」
ギガント。
「ク”ル”ナ”ラ”コ”イ”!!」
程なく・・・!
巨 身 ッ ! !
アフリカの熱気ッ!陽炎と共にソイツは現れる!!
それは象の鼻の様な長いチューブを顔面に取り付けた機体であった。
太い脚。太い首。太い腕。何もかもが太い。頑強さは想像以上であろう。
そして、獲物と思わしき、一振りの手斧を持ち歩いている。
ッ
ッ
Vim・・・!! (立体映像を投射!!)
ヴ ァ ン ! !(“玉無し”の股間をどアップさせ!男はこうと言い放つゥー!!)
ッ
ッ
「『 貴 様 は こ の “ エ タ ー ナ ル ・ チ ェ リ ー ” を 知 ら ぬ の か ? 』 」
ッ
ッ
「『 私 が 噂 の ・ ・ ・ “ 玉 無 し コ ブ チ ” だ ! ! 」
ッ
ッ
ヴ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ン ン ! ! !
玉無しのォ! 玉無しのォ! 玉無しのォ股間をヴァンと見せ付けられ!!
我等が王!耐撃の百文字がこうと答えるゥー!!
「何故貴様が股間のソレを突き付けるのか、考察する事に意味を持たない。」
「到底、合理的な道筋からは為し得ぬ事柄であるからだ。」
「その玉無しの股間に至るに達した『狂気』。」
「『天晴れ』と誉めたたえよう。」
コブチがこう言う。
「上から目線で見てくれるな。」
「ウフフフフフフ。合理的な道筋。」
「そうと言うなら、機体の肩上で操縦をする、その操縦方法もまた同じ事では無いのかな?」
「この玉無しコブチ、そなたを『天晴れ』と誉めたたえよう。」
そして百文字がこう言い放つッ!
「フッフフ、玉無しコブチと申すか貴様よ。」
「ならば、ワシは『耐撃の百文字』と答えよう・・・ッ!」
「此度、ギガントと共に・・!『貴様に“死”を与える男』であるッ!!」
程なく死合が始まった。
ーーーーーー
・・・続く。