○アムステラ神聖帝国 ー 一人佇む事、趣きとす、その一室より・・・。
重厚な音色。荘厳な音々。
弦によって。筒によって。打つ事によって。叩く事によって。
音(おと)。音色(おと)。響(おと)。響音(おと)・・・。
音と音とが、重なり響く。
音は重なり、響きは組みと化す。
『 組 曲 ( Suite ー スイート ) 』 。
音と音とが織り成す『荘厳(そうごん)』。
それは重なり響いて『絢爛(けんらん)』。
『 交 響 組 曲 ( Symphonic Suite ー シンフォニック・スイート ) 』。
その趣き『古典派(クラシック)』にして、手にするモノは『美酒(ワイン)』。
一人佇む事、趣きとす、その一室より・・・。
“断罪”。
ベセルク・D・ドヴォルスは静かに語る。
・『 “断罪”ベセルク・D・ドヴォルス 』
「かつて白兵戦に置いて、比類無き力を発揮した陸戦部隊があった。」
「その名『 毘沙門隊 』。」
「古武道藤宮流を操兵術に応用した、その輝かしい戦績。」
「しかし・・・。」
「光あれば闇があり。」
「裏があれば表がある。」
「その輝きが、強ければ強い程に、その影もまた色濃く黒い。」
「つまりは『暗殺』。即ち『破壊工作』。」
「その存在、『 裏毘沙門隊 』。」
「そう・・・。
裏毘沙門隊の暗躍があればこそ、毘沙門隊は活躍は輝しいモノになったのである。」
・『 藤宮流開祖 ・ ビシャモン・S・フジミヤスキー 』
「そう・・・。」
「光あれば闇があり。」
「裏があれば表がある。」
「視野を広げ、超巨大宗教国家・・。
そうだ。『アムステラ神聖帝国』にもまた『 影 』がある。」
「それは死刑囚達で構成された『 特殊暗殺部隊 』である。」
「『毒をもって毒を制す』という概念によって『 誕生 』をした。」
「アムステラきっての『 闇の武闘集団 』。」
「そう、その名。」
「この私、『 ベセルク・D・ドヴォルス 』が指揮をする『 特殊強襲暗部 』の名こそは・・・!」
・
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・
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・・・・
○クロガネの賛歌・第3章
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 激 闘 ! サ イ ボ ー グ 編
第17話「 闇 夜 八 行 衆 ( ア ン ノ ー セ ス ) 」
・・・・
・アフリカ大陸南部 『 ー 秘密組織QX団 ・ その本部 ー 』
時は前話と少々前後をする。
QX団最強のサイボーグ『耐撃の百文字』及び『鷲鼻のバトゥロ』が新興組織の壊滅を行っている頃。
残りのサイボーグ。QX団がサイボーグ軍団『七十七のサイボーグ』の内『 74名 』が本部の警護に当たっていた。
「ヒヒヒヒヒケケケェーーーーーッッ!!!」
老婆。老婆のしわがれた声。
ネイティブアメリカン風の衣装を身に纏った。シミと皺(しわ)で覆われ顔をした、腰の曲がった小柄な老女の『奇声』。
キモイと言うより『おぞましさ』を覚えるその声が『 響き渡り 』。
そしてその老婆。
『魔妖香酋長(まようがしゅちょう)』プカハンタは、『巨大な装置』に『接続をされた男』にこう問う。
「手術は!
信号一つ送られないトコロを察するに、手術は順調に進んでいるようじゃが!!
我等が本部!!
QX団が秘密基地・近辺周囲に異常は無いだろうねぇ、教授(シナプスアイ)・EEE(エロイ・エチャノバ・アイザック)!!」
・『 魔妖香酋長 ・ プカハンタ 』
問われた男。
その名は、EEE(エロイ・エチャノバ・アイザック)。中肉中背のフツメン。スペイン系っていうかラテン系の人種(造形)。
サングラス型の機械を眼孔から直接脳に接続し、更には、その身に『配線(コード)』が差し込まれ、巨大な機械装置『QXレーダー』と一心同体になっている男である。
そんな男、EEEが。魔妖香酋長(プカハンタ)に問いに『 こう答える 』。
「己(オレ)の科学(ディフェンス)は完璧ですよ。」
「何度も言うようですが、監視系統は己(オレ)の科学(シナプスアイ)と、本部の巨大レーダーとを連動させて行っています。」
「そして警備網は、『七十七のサイボーグ』の内『 74名 』が本部を警護。」
「確かに・・・その質。事に『戦闘力』に関しては所謂TOP3。」
「『耐撃の百文字』。『鷲鼻のバトゥロ』。『企業戦機ダグラス』の3名を欠いている状態ではありますが、仮にもここはQX団の本拠地です。」
「部外者が侵入すれば、無数の科学(トラップ)が発動します。」
「呼応して待機中のサイボーグ達が、ただちに向かい迎撃をします。」
「何よりも魔妖香酋長(アナタ)の指揮下にあります。」
「QX団創成期より、数々の修羅場を潜り抜けて来た、
魔妖香酋長(アナタ)の科学(ブレイン)は、我々を勝利へと導く事でしょう。」
・『 教授 ・ EEE 』
「そうかえ♪ そうかえ♪♪」
上機嫌は、魔妖香酋長(プカハンタ)。
「戦闘力に関しても、もうしばらくすれば『企業戦機(ジャック・ダグラス)』が帰還をします。」
「もう一度言うようですが、己(オレ)の科学(ディフェンス)は完璧ですよ。」
と答える、教授(EEE)に対し。
「ブゥゥワァァアアアアアアカ!
者(モォノ)がァァァァアアアアアアアアアア ア ア ア ア ア ア ! ! ! ! ! 」
スコーン!!
小気味良く、拳骨(げつこつ)が振り降ろされた、頭上殴打(HEAD・HIT)!!
拳骨の主はオーストリア人だ!
長身にして細身ッ!両眼がスコープの口髭を生やしたナイスミドルがッッ!!
教授(EEE)が、これから言おうとしているであろう、
『何をしますか貴方は!?』『貴方の品性は、縦横無尽、変幻自在、絶対無敵に科学(バイオレンス)です!!?』等々の非難中傷を、
『 ノ ー モ ア 発 言 ッ ッ ! ! 』
圧ッッッ倒的な勢いで、こう、いきり立っているぞマギィィィイイイイイイイイイイイイイ!!!!
「だから貴様は『スコープが被っている』と言うのだ、マァァヌケェェェェエエエエエエエエエエ!!!!」
「QX団が誇るサイボーグ1の『破壊能力』を持つゥゥゥゥウウウウウウウウ―――ッッッ!!!」
「『 邪曲家(エビルソングライター)・ダークフーゴー 』こと、
『 小生(しょぉぉおおおせい) 』が警護に当たっていると言う最も!最も!!最も!!大きな警護的利点をォォォォオオオオオ―――ッッッ!!!」
「8分音符一つ分どころか、16分音符一つ分にも語らずとは何たる事よだ、この『被りキャラ』めスカタンーッ!
この『被りキャラ』めが、『スタッカート(小刻み)』で『プレスティッシモ(とっても急速)』に、
『ラメンタービレ(悲壮的)』な目に合わせてやろぉぉぉか、『 オーストリアの作曲は世界一イイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィ―――ッッッ!!! 』 」
・『 邪曲家 ・ ダークフーゴー 』
教授(EEE)が、これからツッコミを入れたいと思っているであろう、
『バカですか、貴方は!?』『所々に音楽用語を入れないで下さい!?』『と言うか、それイタリア語じゃないですか!!?』
『オーストリアの公用語はドイツ語でしょうに!?』『そもそも、末尾に作曲世界一が入る意味が良く解りませんよ、フーゴーさん!!?』
・・・等々の、最も至極な言葉と言葉のキャッチボールを『 一 切 遮 断 ッ ッ ! ! 』
ケケケケケケケケケケ!!と、奇笑(きしょう)す魔妖香酋長(プカハンタ)を尻目(と言っても目がスコープだが)に、困も窮すはEEE。
そんな折に、一声。
誰も居ない。
何も無い空間から『声が一つ』。
「もう良いだろう、ダークフーゴー。」
「邪曲家(エビルソングライター)の破壊力が『万歳モノ(ハラショー)』だと言う事は、『耐撃の百文字(ジ・ハンドレッド)』だとて一目を置いている事だ。」
「言うまでも無く『鷲鼻のバトゥロ(エイグロン)』もまた一目を置いている。」
「ロシアンジョークが入る余地も無いくらいに、語るべきも無い事。」
「EEEに否は無い。」
フーゴーはこう言う。
「フン!
貴様にそうと言われれば、小生のアジタート(激情)も、ズモルツァンド(沈静)であーる!!」
「QX団が誇るサイボーグ1の『暗殺能力』を持つ男・・・!
『 銀装隠密(メタルハイド) 』 オ レ グ レ イ ・ カ レ ロ フ ! ! 」
・『 銀装隠密 ・ オレグレイ・カレロフ 』
「買い被りだ。」
ボソリとそう言うオレグレイに。
魔妖香酋長(プカハンタ)がこう続ける。
「ヒヒヒケケ・・・!
『暗殺数』では一歩も二歩も劣るお前じゃが・・・。
『その体は背景を投影し、完全に溶け込む事が出来!』『レーダにもセンサーにも捕らえられず!!』
『ビデオカメラなどの電子機器でも 撮 影 不 可 能 な サ イ ボ ー グ 能 力 』故、
任務以外の外出は許可されていないと言う、 特 異 な 存 在 ・ ・ ・ ! ! 」
「この魔妖香酋長・プカハンタからも、お 墨 付 き じ ゃ あ 〜 〜 〜 ! !
何ならその見えぬ体に『 口 移 し (マウス・トゥー・マウス) 』で持って、お墨付きをしてやって良いのじゃぞぉう?
魔妖香酋長がその『 サ イ ボ ー グ 能 力 』を・・・。
直(じか)に!
そして『喉越し』を持って『 味合わせて、やっても良い 』と言っておるのじゃ♪ フヘラフヘラキヘェェェエエエエエエーーーーー♪♪♪ 」
喜々爛々(ききらんらん)と誘うよ、魔妖香酋長(プカハンタ)。
「いや。結構だ。」
だがオレグレイは、そのお誘いを丁重にして断りを入れた。
丁重なお断り。
それは彼、オレグレイに『老女趣味』が無いからでは無い。
それは彼、オレグレイの『心の闇』によるモノだからだ。
白人の両親から生まれた子でありながら、『黒人の皮膚』を持って生まれた特異な過去。
肌の色だけ『 突然変異(ミュータント) 』。彼の半生は『 差別との隣合わせ 』と言えた。
彼がQX団がサイボーグとして『 生きざるを得なくなった そ の 時 』。
彼は望んで『 この能力(見えない体) 』を得た。
耐えがたかったのだ、この体色(トラウマ)が!
我忘れる程に、ブチ切れしてしまうのだ、この心傷(トラウマ)で!!
だが・・・!
手にしたモノは『 真の孤独 』であった!!
フーゴーにしても・・。
プカハンタにしても・・・。
ああ、彼等は。
彼等は一体、ドコを向いて話をしているのだ・・・?
俺は此処だ!
此処に居るのだ!!
そんな明後日の方向などに、俺は居ない!!
俺は此処だ!
此 処 に 居 る の だ ! !
「貴方の科学(ステルス)は完璧です。」
「オレグレイさん。
いざって時は『コキャ』っと〆ちゃって下さい。」
教授(シナプスアイ)。
EEE(エロイ・エチャノバ・アイザック)がそう俺に告げる・・・。
巨大レーダーとの連動も可能な、そのサイボーグ能力は、俺と『真逆(=看破能力)』とも言える男・・・。
そう、彼だけだ。
彼だけは『俺を向いて話をする事が出来る』のだ。
彼だけは、俺を見る事が『 出 来 る の だ ! ! 』
そんな『当り前の事柄一つで。』
俺は『 この胸が熱くなる!! 』
伝える事無い、秘めたる『 誓(この想い) 』ではあるが・・・。
この俺、『銀装隠密(オレグレイ・カレロフ)』は!!
『 この世で唯一人、俺を見る事が出来る、お前の為に 戦 い 続 け る 事 を 旨 と し よ う ! ! ! 』
しかし・・・。
俺が『見える』と言う事・・・。
実は、この俺。
このステルス性が高い能力(からだ)を生かす為、常に『 全裸(マッパ) 』。
今、こうして向き合っていると言う事は・・・。
『 俺 の ア レ 』が『 ○ 見 え 』と言う事だよな・・・。
そう想うと、俺は『胸が熱く』なり・・・。
そっと両手で『 隠 遁 的 陰 部 ( シ ー ク レ ッ ト ・ ペ ニ ス ) 』した。
EEEがプイと顔を背ける。
気まずい!?
すこぶる気まずいぞ、それは!!?
ああ、だが・・・。
しかし、その気まずさが。
『 快感(KAI−KAN) 』と言うか。『 頭がフットーしそうだよ・・・ 』と言うか・・・。
ア ッ ー ! !
・
・
・
・
そんな『微妙なやりとり』を『全く知らず』。
魔妖香酋長(プカハンタ)がこう言う。
「ともかくじゃ〜!
我等が総統『Queen X(クイーン・エックス)様』が、何者かの手により『 重傷を負わされた 』と言うこの事実!!
秘密裏にして、誰にも知られる事無く『 暗 躍 』をし続ける我等ではあるが、『 ピンポイントに狙われている 』と言わざるを得まいてぇ〜〜!!
ならばと、察する策は、安直愚直にて、単純至極よ、ヒ ケ ケ ケ ケ ェ ー ! ! !
警 戒 網 じ ゃ ぁ ぁ あ あ あ あ ー ー ー ー ! ! !
『 Queen X 様の サ イ ボ ー グ 再 生 手 術 』が完了をするまで、警 戒 網 を敷き続けるのじゃぁああ〜〜!!」
邪曲家(ダークフーゴー)が応ずる。
「QX団が誇る『狂気の科学者(鋼鉄の赤ん坊)』―――ッッ!!
『 ドクトル・ベイベー様 』の科学力は世界一イイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィ―――ッッッ!!!」
「必(かぁぁあなあ)ずやぁぁぁああああああ―――ッッ!!!
サイボーグ手術を成功させ、いよいよ『世界を我が手に!』 アフリカ大陸南部と言う世界の僻地より、打ってや出る『其の日』は近しィィィイイイイイ―――ッッ!!」
銀装隠密(オレグレイ)はこう言う。
「だが惜しいな。」
「『耐撃の百文字(ハンドレッド)』や『鷲鼻のバトゥロ(エイグロン)』とは違い『特別製の金属』が用意出来ないとはな・・。」
「また、最善を期すならば、『この場に居る俺達』と同じように『 組織が頭脳(レディ・ミィラ) 』の助力を得た『 手術 』を行うべきと思うのだが・・・。」
教授(EEE)が答える。
「己等(オレら)の任務は、例え団員同士と言えども『機密事項』を旨とします。」
「これだけ大規模の警戒体制に召集されないのですから、『レゼルヴェ計画(=世界へ打って出る計画の事)』クラスの重要な任務を遂行中なのでしょう。」
「ですけど、金属に関しては、己(オレ)もそう思いますね。」
「もっとも。これもまた『機密事項』。己等(オレら)がどうこう言える事じゃありませんけど。」
魔妖香酋長(プカハンタ)は奇声を挙げながら。
「キヒヒィ〜!ヒケケケッッ!!
ヒ・ホ・ハ・ホ・ハハヒ・ケ ェ ェ エ エ エ ー ッ ッ ! ! ! 」
「何(いず)れにせよじゃ〜!
如何なる敵が、企(くわだ)てを張り巡らそうが、『 正 義 ( ジ ャ ス テ ィ ス ) 』 は 勝 つ ッ ッ ! ! 」
そして、邪曲家(ダークフーゴー)が号令を掛ける!!
「 ス ピ リ ト ー ゾ ! コ ン ・ フ オ ー コ ! ! ( 気合いを入れよ、烈火の如くッッ!! ) 」
コン・ブリィィィオ(活気に燃えて)、 Q ゥ ゥ ゥ ゥ X ゥ ー ッ ッ ! ! ( QXを謳い挙げるのだッッ!! ) 」
バ ” ッ ” ッ ” ! !
ー 皆々、右の手を、
高々と上げ、こう言い放つっ!!
「「「 『 全 て は ッ ! !
Q X 団 の 名 に 下 に ッ ッ ! ! ! 』 」」」
そう!
全てはQX団の名の下に!!
それが理念である!それが矜持(きょうじ)であるのだ!!
偉大なるは我等が総帥『Queen X』の、そ の 為 に ! !
戦うのだ今日もまた! 戦い続けるのだ、明 日 も 同 じ く ッ ッ ! !
だがッ!
その瞬間(とき)であったッッ!!!
『 ガ 』ッ ッ ッ
ウ ゥ ゥ ゥ ゥ 〜〜〜〜〜〜〜 〜 〜 〜 〜 ・・・・ ・ ・ ・ ・ ……… … 「 ン 」
それは強くも発せられた、一つの『 音 』
力無く失われて行く、『 消 失 の 音 色 』
その『音』、一つしたかと思いきや!
『 音 消 え 行 く と 共 に !
本 拠 地 、 全 て の 電 力 が !
消 え 行 き ! 零 ( ゼ ロ ) に ! !
全 く 持 っ て 、 ピ ク リ と も 、 し な く な っ て し ま っ た の だ ! ! ! 』
全ての電力と言う事ッ!
それは電灯(あかり)が消える事だッ!
レーダーも止まるって無警戒(こと)だッ!!
自動ドアは只の壁ッッ!!!
訪れるは『 真 っ 暗 闇 ッ ッ ! ! 』
そんでもって、真っ暗闇になると『 同 時 に ィ ー ! ! 』
教 授 ( E E E ) の 悲 鳴 と 絶 叫 が 響 き 渡 っ た ァ ー ッ ッ ! ! !
「 『 そ ん な ! そ ん な ! !
そ ん な ぁ ぁぁ ぁ あ あ あ あ あああああああああああああああ ! ! ! ! ! ! ! 』 」
そしてっっ!!!
ボ ッ ッ ッ ! ! !
ガ ガ ァァアアアアアアアアアアアア ア ア ア ア ア アアア ア ア ア ア ア ア ア ンン ン ! ! ! ! !
破壊音と爆発音だーッッ!!
巻き起こるは爆風ゥゥウウーーーッッ!!!
間髪入れずにッッ!!
プッッチィ〜〜〜〜ン!!!
切れた!
銀装隠密(メタルハイド)オレグレイ・カレロフが『 ブ チ ン と 切 れ た ッ ッ ! ! 』
そしてッッ!!
ニィッ! マァァ〜〜〜ンッッ!!!
そして『鬼笑(きしょう)』をするゥー!!
銀装隠密(オレグレイ)は、ブチ切れたその時に『 自 称 世 界 一 ま ぶ し い 笑 顔 』を行うのだッッ!!!
即ちそれはッッッ!!!!
「 俺の皮膚を『差別った時』にも匹敵する『 消失感を伴う激しい憤怒 』でッッ!!!!!!
俺の顔面筋肉が、ピクピクピクピクと『 震 え 笑 っ て ら ぁぁぁああああああああああ あ あ あ あ あ ! ! ! ! ! 』 」
過去最大級に『 熱くも燃ゆるは、彼 の 胸 ( オ レ グ レ イ ・ ハ ー ト ゥ ー ! ! ) 』
だがッ!!
そんな熱情も『 次の瞬間で 瞬 く 間 に ッ ッ ! ! 』
ドッ ッ ッ ! !
サァァ ァ ア ア ア ア アアアアアアアアアアアアア〜〜〜〜〜〜ーーーー ー ー ー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! !
倒れたッッ!!!
倒れて伏したッッ!!!
正に一瞬の出来事だッッ!!
瞬(まばた)き、一つする間も無い出来事ッッ!!
しかしッ!!
こ れ 即 ち 、『 最 善 な る は 、 そ の 一 手 に 起 因 す 』 ッ ッ ッ ! ! ! !
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
魔妖香酋長(プカハンタ)が、こう呟くッ!!
「この体内に内蔵された、『 小型の毒物生成装置 』。
呼吸などにより取り込んだ外気を元として、神経毒物質、快感を伴う甘美な固形物、金属を急激に腐食させる物質など、
人体・機械問わず、ありとあらゆる有害物質を生成し『 毒 霧 』として『 放 出 す る 事 が 出 来 る ・・・。 』 」
「位置はその『 怒 声 』。
そして霧は『 爆 風 』が運んでくれたよ。」
「超高純度の『 クロロホルム 』じゃてぃ。
我を失った『 見えないアンタ( オレグレイ ) 』は、危険極まり無い存在。
ち ょ い と ば か し て 、 眠 っ て も ら う よ 。
さて、邪曲家(ダークフーゴー)。
『 教 授 ( E E E ) 』 は 無 事 か え ? ヒ ヒ ヒ ケ ケ ェ ー ! ! 」
邪曲家(ダークフーゴー)が、答えるッッ!!
「 『 Q X 団 の 科 学 力 は 、 世 界 一 イ イ イ イ ィ ィ ィ ィ ! ! ! 』 」
「小生が持つ『2つのサイボーグ能力』が一つッ!
一つはこの『スコープ』であーるッ!!
如何なる『真暗闇(まっくらやみ)』が訪れようとも、
『真昼間(まっぴるま)のウィーン少年合唱団 』の如くに『 健康優良、ハキハキと動く事 』が 出 来 る ゥ ゥ ウウ ウ ウ ウ ー ! ! 」
「小生は『 視 認 』をしたッッ!!!
そして『 目 撃 』をするッッ!!!
主電源を、QX団がこの本拠地に『 賄(まかな)わせていた為 』、
『 巨大レーダーの電力消失 』に引っ張られ、今まさに死に絶えようしている『 被 り キ ャ ラ ( = E E E ) め の 姿 を な ッ ! ! 』 」
「 そ し て 、 Q X 団 が 誇 る サ イ ボ ー グ 1 の 『 破 壊 能 力 』 ゥ ゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ! ! ! 」
「 小生が作曲した『 そ の 狂 想 曲 』を 演 奏 す る 時 ッ !
そ こ か ら 放 た れ る 、『 怪 音 波 』 は 敵 も 味 方 も 問 わ ず し て ! !
半 径 1 0 メ ー ト ル 以 内 の 物 質 を 、
『
音 撃 し て 破 壊 す る の だ 、 正 に ブ ロ ン ク ス ッ ッ ! ! !
』 」
「 そうッ! あの『爆発音』は、小生がほんの1小節『 狂想曲(ラプソティ) 』を奏でた為に 生 じ た ッ ッ ! !
『 音 撃 破 壊 』を さ れ た 『 巨 大 レ ー ダ ー の 爆 発 音 で 、 あ ぁ ぁ あ る ッ ッ ! ! 』 」
「 さぁッ! 脱兎をする『 兎 』の如くに、逃げおおせておろうな『 被りキャラ 』めよッッ!! 」
「 ならばッ! 相も変わらぬの『 科学(あのセリフ) 』と共に、
この問いに返事(こたえ)よ『 プレスッッ テ ィ ッ ッ シ モ ( = す ぐ ) に だ ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
教授(EEE)は、息も絶え絶えにッ!
「フゥ・・・。
フゥ〜・・・・。
己(オレ)の科学(ディフェンス)は完璧ですよ、フーゴーさん」
「もっとも・・。紙一重でしたけどね。」
紙一重・・・。
そうだ、何時だって紙一重だ。
教授(EEE)は吐き出そうとする『その言葉』を飲み込んだ。
己のサイボーグ能力。
それは彼よりも優れた『視認能力』と、彼よりも劣る『振動衝撃』。
故に闇夜。
暗闇に乗じた任務は、己と彼との独壇場と言えた。
彼が、その派手と評するよりも『苛烈』と言う言葉を『的確至極(ベスト・フィット)』とする行動指針で『 陽動破壊 』をする隙に・・・。
己は、特殊視力によって敵の弱点(ウィークポイント)を発見する。
そして忍び寄るように標的(ターゲット)へと、高速接近し・・・。
『 一 撃 で 仕 留 め る 。 』
よくある連携。
そつが無く。
無駄の少ない、優れた連携。
だが、彼と組むという事は余り大きく。
そして致命的な『問題(シリアス・プロブレム)』が付いて回る。
『 そ れ は 、そ の 陽 動 。 そ の 破 壊 行 為 は 、
己( オ レ ) の 死 を も 、 多 い に 孕 む と 言 う 、 そ の 科 学 ( パ ー セ ン テ ー ジ ) 。 』
所構わず破壊をするのだ。
見境なく破壊をするのだ。
自由奔放。俺が法律。
敵も味方も関係なく。
発する音色は、破壊のみを求め。
文字通りの『狂想曲』が、A LOVEるままに。
ー 破 壊 ( デ ス ト ロ イ ! ! )
だから、目が離せない。
だから、気を許せない。
そして・・・。
『 奔放に破壊を繰り返す彼の、確認をし続けながら、
任務を遂行する事が出来るサイボーグは、 己 ( オ レ ) が 科 学 ( ベ ス ト ) な の だ 。 』
故に、『組まされる』。
故に、『いつも紙一重』。
そう。
貧乏くじも良いトコロではあるが・・・。
『その言葉』を飲み込むのは、何も『処世術』からだけではない。
それは・・・。
ー SMと言う交流(コミュニケーション)が、根底に『 決して自分を見捨てる事は無い 』と言う、
S(サディズム)の攻撃性を肯定する『 濃 密 根 深 い 信 頼 関 係 』によってなされる、『 お遊戯(プレイ) 』である事に似て・・・。
ー 己(オレ)は、たった一つ彼を信頼している、『淡い科学(マゾヒズム)にも似た感情』を抱いていた。
ー それは・・・!
・
・
・
・
「しかし、厄介な事になりましたね。」
その言葉、思念する事すら飲み込み、教授(EEE)はそう切り出した。
「この状況もさることながら、能力だけを見れば最強クラスの『銀装隠密(オレグレイ)』さんが、いきなり『再起不能(リタイヤ)』とは・・。」
銀装隠密(オレグレイ)。
不安定と言わざるを得ない、その精神構造。
さっきも股間を両手で覆い隠しながら、イった科学(フェイス)して恍惚の表情を浮かべていた。
ぶっちゃけ『生理的に無理な男・オレグレイ』ではあるが、口にもしたように、『 能力だけを見れば最強クラスのサイボーグ 』。
案外、こんな状況だからこそ、皮を剥き『 確変をする男 』なのかも知れない。
「ヒヒヒケケ!案ずる事はない!!
異常な状況とは言え、QX団がサイボーグ軍団、我等が『七十七のサイボーグ』で迎え撃ってくれるわ、ヒコカコクケケケーッッ!!」
「おのれ、QX団に仇為す輩(やから)めェェェエエ―――ッッ!!
何者か解らぬが、今すぐにでも『 音撃破壊 』をしてくれるぞ、QX団の科学力は、世界一イイイイィィィィ――ッッ!!!」
「ヒヒヒ!ケケケィ!! さぁて、教授(EEE)!!!
事態に急変あれば、各サイボーグはお主へと『 体内内蔵型の通信機器(QXコレクト) 』にて、連絡を入れるハズじゃが〜〜〜???」
「・・・。」
「科学(ノー・コレクト)。」
ガガッ!
ガガッ!
「此方からも通信を入れてみましたが『応答はありません』。」
「何を馬鹿なである!!
小生が通信を入れてくれるわ、QX団の通信力は、世界一イイイイィィィィ!!!」
ガガッ!
ガガッ!
「何をしておるのだ、ヴァァァアアアアアアカモノ共めがぁぁぁあああああ!!!!」
「出ぬか!出ぬのか!!この状況動かずして、何を『七十七のサイボーグ』と、のたまうのだ、恥を知れぇぇぇええええええ!!!」
「落ちつかぬか〜! 落ちつかぬか、邪曲家(ダークフーゴー)〜〜〜ッッ!!」
「どうやら、のっぴきならぬは、『この状況ッッ!!』」
さすれど、特にも秀でた『我等が動けるッッ!!』」
ガガッ!ピ!!
「科学(コレクト)が来ました。」
「『柔装甲(ジェルメイル)』マハン=ガンからです。」
・『 柔装甲 ・ マハン=ガン 』
「オープン科学(コレクト)を求めています。
お二人にも回線を開きましょう。」
「ヒケケ!」
「ウム!大義であーる!!」
この時。
サイボーグ3名は『戦慄』を覚えた。
何故ならば・・・ッッ!!!
・
・
・
・
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
・少々時は遡(さかのぼ)る。 『 ー 秘密組織QX団 ・ その本部 ・ 隠し扉(入口付近) ー 』
『柔装甲(ジェルメイル)』マハン=ガン。
20代半ば、褐色の肌のインド人女性。160cm60キロ。
そのサイボーグ能力は『 液体金属を操作する能力 』。
専用の液体金属を身に取り込み、『 形を変化させる 』。この能力を使い『 専用のアーマー 』に身を包む。
小柄な彼女ではあるが、鎧(アーマー)と同化する事により、『 最大2メートルの体躯 』を持つ事を可能としている。
代償は『思考能力への悪影響』。
故に単語単位。カタコトでしゃべる事が多い。
この時、柔装甲(マハン)は警護(門番)を行っていた。
QX団が総統『Queen X(クイーン・エックス)』のサイボーグ再生手術が完了し、その起動が行われるまでの『厳重警戒』。
それが自分に課せられた任務。
故に遂行をする。
「以前問題無し。」
「このまま何事も無く終えたいモノですね、マハンさん。」
隣のサイボーグがマハンに話を掛ける。
マハンは。
「そうだな。」
と答えた。
そうだな。
それは『そうあって欲しい』と思うと共に、『そうでなければ次の一手を行うのみ』と意も込められている。
何故なら、今取っている『液体金属』のその形態は『 完全なる防御の型 』。
重装甲騎士(アーマーナイト)を連想させる、鉄板(プレート)を重ね合わせたかのようなその形態は、
移動力こそ低いモノも、液体としての『流動性』と金属としての『剛弾性』を、存分無いし忌憚無く生かした、絶対無比の『 防御の形態 』。
この形態で、敵からの初撃を観測し。
それに合わせて、液体金属性の鎧を『 敵と相性の良い形 』に変化させる。
それがマハンの基本戦法であり。
その戦法故、隠し扉の番を任されている。
警戒継続。
無駄口叩かず。
静寂のみが支配をする、寡黙な任務・・・。
だが『 その時! 』
だがッ!
その瞬間(とき)であったッッ!!!
『 ガ 』ッ ッ ッ
ウ ゥ ゥ ゥ ゥ 〜〜〜〜〜〜〜 〜 〜 〜 〜 ・・・・ ・ ・ ・ ・ ……… … 「 ン 」
それは強くも発せられた、一つの『 音 』
力無く失われて行く、『 消 失 の 音 色 』
その『音』、一つしたかと思いきや!
ドッッ サァァァアアアアアアア〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!
隣のサイボーグが『ぶっ倒れまぁーす!』
糸の切れた『操り人形(マリオネット)』のよぉおーにッッ!!!
関節が曲がるまま、重力に導かれるように『ドッシャン』音立てて『 倒々不立(とうとう ふりつ) 』ぅぅぅううううううーーーー!!!
異変!
そう口にするには、余りにあんまり『状況はBAD!』
後方が暗いッ!
電灯(あかり)も消えちまってるようだぜ、『DARKッッ!!』
隠し扉付近故、わずかに差し込む『太陽光』の為!
そして己がサイボーグである為に、辛うじて視界は『 GOOD! 』
しかし!
しかし!!
しかぁぁぁああああしッッ!!!
状況はますます悪くも『 DEAD OR ALIVE !! 』
何 ・ 故 ・ な ・ ら ・ ば ァァァ ァ ア ア アア アアア ア ア ア アア ア ア ! ! ! !
ド ッ ゴォ ォ オ ウ ! ! !
ド ド ッ ッ ゴォ ォ ” オ ” ウ ” ! ! !
隠し扉だ! 鈍器のようなモノで『 殴 り つ け る 音 』がするゥゥゥウウウ ウ ウ ウ ! ! !
隠し扉!!それは『ドでかい鉄の塊』ってヤツがだッッ!!!
外側を『岩壁』に外装した、その『 隠し扉 』からだッッ!!!
ドゴゥ!!! ( 打ち据えているッッ!!! )
ドゴゥ!!! ( 打ち据えているッッ!!! )
そして確実なるは『 倒壊壊扉(とうかい かいど) 』へと向かっていうぅぅぅうううううう!!!!
QX団が誇るサイボーグで、あろぉぉおおおおともッッ!!!
この隠し扉を『 豪力 』で持って打壊をするなど、『 最強のサイボーグが2名ッッ!!! 』
『 耐撃の百文字 』と『 鷲鼻のバトゥロ 』くらいなモノだッッ!!!
彼等2名のどちらかが、今此処に来た???
あっりえませぇーん!!!!
何故なら彼等は、現在任務中、絶賛明後日の方向、内蔵型・通信機器じゃあ連絡出来ない程度に、離れた位置よで、遂行粛清ッッッ!!!!
ならばッッ!!!
今此処で、この『 隠し扉 』を『 打ち据える者ッ!! 』
ドゴゥ!!! ( 打ち据える『 音(おと) 』ッッ!!! )
ドゴゥ!!! ( 打ち据える『 者(もの) 』ッッ!!! )
外敵と判断する事にィーッ!!
『 妥 当 に て 、 異 存 も 無 し ッ ッ ! ! ! 』
さすれば、柔装甲(マハン)が取るべき『 行 動 一 つ よ ぉ ぉ お おお お お ! ! ! 』
「 排 除 す る 。 」
ジュッ!! ( 液体金属が『形態』を変化させる。 )
「スピード型(タイプ)。」
バァーン!!( 流線形ッ!速度を重視した形態を『形作ったァーッッ!!』)
「適応完了。」
・・・。 ( 扉。倒壊後。 )
・・・。 ( 私先行く。 )
・・・。 ( まだ敵の力不明。 )
・・・。 ( しかし扉。倒壊直後は・・。 )
・・・。 ( 隙 だ ら け 。 )
ドゴゥ!!! ( 扉はッッ!!! )
ドゴゥ!!! ( 金属は、悲鳴を上げ続けるッッ!!! )
ドゴゥ!!! ( そしてッッ!!! )
・
・
・
・
ド”ッ”ッ” ゴ”ォ”オ ” オ ” ン ” ン ” ゥ ” ! ” ! ” ( 『 隠 し 扉 は 、崩 れ て 落 ち た 』 ッ ! ! )
ー 刹 那 ッ ッ ! ! !
シ ュ ッ パ ァ ー ン ! ! ! ( 駆け抜ける、『 流 線 形 ッ ッ ! ! 』 )
ー 柔装甲(マハン)が走る(ラン)!!
ー サイボーグ(マハン)が攻撃(ガン)!!
シ ュ ッ ピ ィ ー ン ! ! ! ( 扉をぶっ壊した『 アンチクショウ 』に向かってぇぇぇええええええええ!!!!! )
ー 放てッ!
ー 液体金属の流動(ムーヴ)ッッ!!!
「 『 柔 剣 斬 刃 ( ジ ェ ル ・ ブ レ イ ド ) ! ! 』 」
ヴ ”ァ ” ヴ ”ァ ” ア ”ア”〜〜 〜 〜 ン”ン” ッ ッ ! !
○『 柔剣斬刃の動作(ムーヴメント)は、 このように行われるぅぅううううう う う う う う う ううう !!!! 』
ー シ ュ ッ パ ァ ー ン ! ! ! ( 駆け抜ける、『 流 線 形 ッ ッ ! ! 』 )
ー シ ュ ッ ピ ィ ー ン ! ! ! ( 殺っちゃえ! 扉、ぶっ壊した『 アンチクショウ 』なんてぇぇぇえええええ!!!!! )
流線形の身体(ボディ)の突進ッッ!!!
扉、ぶち壊した者との激突1.5m前で、柔装甲(マハン)はッッ!!!
ー ヴ ァ ヴ ァ ア ー ン ! !
! ( 形態変化、『 バ ラ ン ス 型 ( タ イ プ ) 』 )
バランス型ッ!
攻防、速度にと、何にでも対応可能な形態ではあるが、そ の 最 大 利 点 は 『 身体の均正(ボディ・バランス) 』に あ る ッ !
次!行われる『 その動作(ムーヴメント) 』をッッ!!!
最大限の速度!最大限の力学にて 実 行 ! !
『 次の 形 態 へと 繋 げ る 事 が 出 来 る のだぁぁぁ あ あ あ あ ああ あああああ あ あ あ ! ! ! ! ! 』
ー グ ッ ッ オ ォ ー ン ! ! ! ( 投手がオーバースローにて、『剛速球』でも投げるかのよぉぉおーーにィッッ!!! )
ー グ ォ オ オ ォ オ ー ! ! ! ( チョップだ!手刀を『 憎いアンチクショウ 』に向って『 振りて落とすゥーーッッ!!! 』 )
そして、最後の形態へと、『 変 貌 変 化 』ッ ッ ! ! !
ー ヴ ァ ッ ヴ ア ー ン ! !
! ( 『 パ ワ ー 型 ( タ イ プ ) 』 だ ぁ ぁ あ あ ああ あ ! ! ! )
おっきくなったッッ!!!
変貌前、160cm60kgの小柄な身体をしていた『 柔装甲(ジェルメイル)マハン=ガン 』が!!
2mモノ、デッカイ姿になって、最力最速最効率のッッッ!!!!!
ー ジ” ュ ピ”ィ”ン ” ! ! ! (手刀が『刃(やいば)』に『 変 化 ( C H A N G E ) 』っ た ぁ ー ! ! ! )
そう!
その腕の形態(名)は、刃 ( ブ レ ー ド ) ッ ッ ! ! !
そ し て 、 こ れ が ッ ッ ッ ! ! !
「 『 柔 剣 斬 刃 ( ジ ェ ル ・ ブ レ イ ド ) ! ! 』 」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ッ
ッ
!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
この時・・・。
柔装甲(マハン)は知る由も無かった・・・。
この隠し扉を打ち壊した者は『誰か?』
今、真っ二つに両断をしようとしている者が『何者か?』
身長2m。
体重250kg
黒く光るその顔。
射抜くと光るはその眼差し。
殺戮を旨とする『ゴーレム』ッ!
『兵器の人間』ッッ!!
銀河全域を支配する『 超巨大宗教国家 』ッッ!!!
アムステラきっての『 闇の武闘集団 』ッッ!!!
そう!
“断罪”ベセルク・D・ドヴォルスが指揮をする『 闇 夜 八 行 衆 ( ア ン ノ ー セ ス ) 』 の 一 人 ッ ッ ! !
そ ・ の ・ 名 ・ も ォ ォ ォ オ オオ オオオオオオオオオオオ オ オ オ オ オ ! ! ! ! ! ! !
・『 “ 殺 戮 ゴ ー レ ム ” デ ス ロ イ ド 』
ガ ” ッ ” ッ ” ! ”
ギ ” ギ ” ギ”ョ”ョ ”ォ ” ー ” ン ” ! ” ! ”
金属音が鳴り響いたッ!!
柔装甲(ジェルメイル)マハン=ガンが振り下ろした『斬撃の月孤』ッッ!!!
液体金属による『刃(ブレード)!』
力・速・効の『共同一同(コラボレーション)!!』
柔装甲(ジェルメイル)必殺の『柔剣斬刃(ジェル・ブレイド)』は!!
デスロイドの頭部!
黒光りをするその顔面に!!
『 傷 一 つ 付 け る 事 無 く 、
無 機 質 な 金 属 音 の み が 鳴 り て 響 い た の で あ る ッ ッ ッ ! ! ! 』
そう無機質だ!
殺戮ゴーレム!!
デスロイドから発せられる『 無機質にして、無常なるその声が こ う 響 く 』。
「 『 問題ない。 』 」
そして、こう言う!!
「 『 排除する。 』 」
・・・・ッッッ!!!!!
柔装甲(マハン)は感じるよりも早く『形態変化(チェンジ・ムーヴ)!!』
本能である!
かつて人間であった彼女は『本能』にて、この形態を選ぶ選択を『 実行した!! 』
シ ュ ッ ピ ィ ー ン ! !
! ( 形態変化、『 完 全 防 御 ・ 型 ( タ イ プ ) 』 )
迫り来る、絶望的な戦力差を持つ敵者(デスロイド)への戦慄が『 本能を 後押し(プッシュ)したのだッ!! 』
そして、この選択は『 概ね正しい。 』
隠し扉の破壊をした、その豪力で持って打ち据えようと『 10数発は 耐え凌ぐ事が出来るッッ!!! 』
敵者(デスロイド)の速度はどの位?
扉を破壊する時、鳴り響いた等間隔から推測をすれば『 全力の攻撃な1撃で、何度も打ち据えるのなら、4〜5発で離脱が可能になるであろう。 』
一人では敵わない。
事態に急変あれば、各サイボーグは教授(EEE)にへと連絡を入れる取り決めである。
離脱をしながら、『 即TEL 』する。
スピード型(タイプ)で離脱を図れば、十分離脱も連絡も可能であろう。
まずはそれからだ。
柔装甲(マハン=ガン)は『概ね正しい』。
誤算があるとすれば・・・・。
それは『 も う 詰 ん で い る 』と言う、この『 現 実 』ッッ!!!
スゥ・・・! (デスロイドは、右手。『五指』を『柔装甲(マハン)』に向ける!)
ー 次の瞬間。
ー デスロイドは無言にて!無機質そのままに『 攻撃を実行した!! 』
ド ” バ ” バ ” バ ” ァ ” バ ” バ ”バ ”
ブ”ゥ” ア”ア” ア” ル” カ” ン” ド” バ”
バ ” バ ” バ ” バ ” ァ”バ”ァ”バ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
五指がバルカン
五指がバルカン五指がバルカン
五指がバルカン五指がバルカン五指がバルカン
撃つ!撃つ!!撃つ!!!
『 撃 ち ま く る ! ! ! 』
もう既に、柔装甲(マハン=ガン)は『詰んでいた』。
防御を解けば、直ぐ死亡(アボン)。
続けたトコロで、『持って10秒。』
ガガッ!ピ!! (通信を入れる。)
(出来るだけ多くのサイボーグに伝えよう。)
(それが私に出来る『最後の任務』。)
(教授(EEE)が通信に出る。)
(良かった。お前は動けるようだな。)
(良かった。私が最後の動けるサイボーグではなくて。)
(もし居るのなら、出来るだけ多くのサイボーグに伝えてほしい。)
(そう。私が伝える事の出来る『たった二つの こ の 事 柄 』を 。 )
ー そして、柔装甲(マハン)はこう伝える。
「 『 戦 力 差 絶 望 。 』 」 「 『 私 、 今 死 ぬ 。 』 」
ー 程無くして。
ド”ォ”ォ”オ”オ”ウ” ゴォ ” オ オ ー ・・・ 『 プ ツ 』
爆発音と共に、その通信は途絶えて消えた。
「マハンさん!マハンさん!!」
もう届かない、その通信。
そうと知りながらも、教授(EEE)呼び掛けずには居られなかった。
そして。
その呼びかけに応える者は『誰も居なかった・・・。』
・
・
・
・
ー 『柔装甲(ジェルメイル)』マハン=ガン 女 年齢 20代半ば
サイボーグ能力 専用の液体金属を身に取り込み『形状を変化』させる。
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 死 亡 。 』
無残にも死に絶えた、柔装甲(マハン=ガン)に目もくれず。
ズシィ・・! (デスロイドは歩く!)
ズシィ・・! (デスロイドは歩く!!)
ズシィ・・! (デスロイドは歩を進める!!)
と、その時!!
低くも渋い『おじ様ヴォイス』がッッ!!
『待てよ、お前』と言わんとばかりに!!
響きに響いた『 企業の戦機 ッ ッ ! ! 』
サイレント・ヴォイスと言わせないッッ!!!
俺がダグラスだ!と自己主張をするかの如く!!
うず巻く血潮を『燃やせ!!』
ダァァァアグラァァアアアアアアアスッッッッ!!!!!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
「 ま だ 怒 り に 燃 え る 、『 闘 志 』 が あ る の な ら ! ! !
巨 大 な 敵 を 『 討 て よ 』 と 耳 に す る だ ろ う ! ! ! 」
「 『 H A H A H A H A H A H A ! ! ! ! ! ! ! 』 」
「 『 聞 き た ま え 、 侵 入 者 !
私 は 、 企 業 ( Q X 団 )に 仇 為 す 者 を 許 さ な い ッ ッ ! !
そ し て 君 に は 、
是 非 に と も 、 こ の セ リ フ を 言 っ て 貰 う と し よ う ッ ッ ! ! ! 』 」
「 『 連 邦 ( Q X 団 ) の 企 業 戦 機 ( モ ビ ル ス ー ツ ) は 化 け 物 か と な ッ ッ ! ! 』 」
そう!
それは、すっきりマッチョだッ!!!
七三髪型(カット)に、黒ブチめがねッッ!!!
タイトなビジネススーツを着こなしたッッ!!
社 畜 野 郎 の そ・の・名 こ そ は よ ぉ ぉ ぉ お お お お お お お ! ! ! !
「 『 企 業 戦 機 ( ジ ャ ッ ク ・ ダ グ ラ ス ) 』 」
「 『 企 業 戦 機 ( モ ビ ル ス ー ツ ) 』
ジ ャ ッ ク ・ ダ グ ラ ス と は 、 私 の 事 だ ぁ ぁ あ あ あ あ あ あ ああ あ あ ! ! ! 」
ヴ ”ァ ” ヴ ”ァ ” ア ”ア”〜〜 〜 〜 ン”ン” ッ ッ ! !
・『 企業戦機 ・ ジャック・ダグラス 』
QX団No.3の戦闘力を持つサイボーグ!!
企業戦機(モビルスーツ)ジャック・ダグラス、大地に立てるか、 只 今 見 参 ッ ッ ! !
ーーーーーー
・・・続く。