あれから、どれ位経ったろう?
アタシこと『 “闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ 』通称ズレアバちゃんが、
“殺戮ゴーレム”と呼ばれる『 デスロイド 』の両腕に簡易アームを取り付けながら大分経った。
破損部位の切断も終わったし、配線系統の接続補修も何とかかんとかでやってのけた。
右腕の取り付けは既に終え、後は左腕の配線を終えればってカンジ。
この両腕の修理さえ終われば、デスロイドは“虚影棺(ブロッケン)”の起動に移れる。
「戦闘形態」である“幻景(ゲンガー)”の姿となれば、QX団が最終兵器と謳われる
『 ギガント・マシィン(=ギガント28号) 』を破壊する事も造作も無いだろうと聞かされている。
そうしてアタシは長かったスパイ生活を終えるんだ。そうしてようやく“毒針”アクートに逢う事が出来る。
世話になったドクトル・ベイベーを騙し続けた事。アタシと同じ人間の体を持たないサイボーグ達を裏切り続けたと言う事。
・・・正直キツイよ。でも、今更『ゴメン、スパイでちた。テヘペロ♪』とか言える訳無いし・・・。
“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルからこのスパイ案を提示されたあの時点から・・。
アタシにはそれしか選ぶ道が無かった。だから、タフ生きた。
眼球を改造したアタシには流れる涙すら無い。心の奥底まで改造手術したみたいに、タフに生きたよ。
そうして、あと一歩ってトコまでやってきた。
その感慨からか。それとも別の何かか・・・。
やけにデスロイドが可愛く思えてならない。人間臭いんだよ、コイツ。まるで生まれたての赤ん坊でも見ているみたいだ。
アタシは思わず、こう口にする。
「なぁ、ちょっと確認取るけどさ・・・。」
「アンタは、感情が無いんだよね?そう聞いたハズだけれど。」
デスロイドは答える。
「そうだ。」
アタシは突飛に。
「ウソじゃね?」
と言った。
「何か人間臭いんだよ。機械はもっと無機質で無味乾燥してて・・・。」
「アンタみたいな反応をするモンじゃない。」
デスロイドは・・・。
「そうか。」
と答える。
アタシは突っ込みを入れる。
「『そうか』じゃねぇーっつーの!!」
続けて、こう言い。
「まぁ『そうか』じゃないなら、どうした?ってカンジだけどさぁ〜。」
「何だろ。・・・そのさ。」
そして、こう言う。
「『アンタ、ちょっとカッコ良い』よ。」
「只ならぬ使命でもあるってカンジ?」
「その為に感情を押し殺しているみたい。」
「そんなカンジがして、アンタがカッコ良く思える。」
そう口にして、思わずハッとする。
・・って、何言ってんだろアタシ〜。
でもコイツ見てると、何でも良いから喋りたくなる欲求に駆られるんだよなぁ〜。
デスロイドは・・・。
「・・・・・。」
答えない。
・・当たり前か。コイツ感情無いんだもんなぁ。
アタシがどう思っているとか、関係無いモノな・・・。
と思ってい居たら。
「ア・・・。」
アだって?
アレレ?一体何言うんだろ?
「ア・・・リ・・ガ・・ト。」
・・・・。
言葉は選んでと言うか。初めてその言葉を使うかのようにデスロイドはそう言った。
アリガト・・。予想だにしなかった。ヤッバイ。コイツ、カワイイ。
今すぐ抱き締めてチューしたい。
・・そうこうしている内に。
「・・腕。取り付けたよ。」
簡易アームの取り付けが終わった。
これでデスロイドは虚影棺(ブロッケン)に乗れると言う訳だね。
ムクリ。
ムクリとデスロイドは立ち上がる。
そして、アタシは虚影棺(ブロッケン)を隠している、倉庫のキーを手渡した。
「ほれ、キーだよ。」
「アンタとはこれっきりだろーけど、ま、頑張んなね。」
・・・CHU♪
背伸び+ジャンプして、デスロイドの無機質な頬に“キス”をするアタシ。
これっきりか。そう思うとちょっと寂しくもあるな・・・。
と、その時であった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(空が鳴く!)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(何かが、こっちに近付いて来る。)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ( そ の 正 体 と は ! )
アタシの強化視力がそれを見定めた!
「 あ れ は 鷲 蘆 鋼 人 ( シ ュ ウ ロ ・ コ ウ ジ ン ) ッ ! ! 」
・
・
・
・
・
・
・
・・・・
○クロガネの賛歌・第4章
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 爆 熱 ! 巨 大 ロ ボ ッ ト 編
第2話「 鐵 玄 戦 車 v s 鷲 蘆 鋼 人 」
・・・・
鷲鼻のバトゥロは、鷲蘆鋼人(シュウロ・コウジン)にて、大空を空駆ける。
そもそもにして、この“鷲蘆鋼人(シュウロ・コウジン)”・・・ッ!!
かの“ドクトル・ベイベー”が、虚空の彼方。宇宙より来訪をした際に、使用をした全長45mの“巨大操兵”である!!
そして地球内にて、避ける事の出来ない“ロボット戦闘”に直面した際、使用をされる“D・F・S(ダイレクト・フット・システム)”が組み込まれた“操兵”でもあるッ!!
○ D・F・S(ダイレクト・フット・システム)
DTS(ダイレクト・トレース・システム)の一つの進化形、ダイレクト・フット・システムであるッッ!!
それはッ!機体内に内蔵された“バネ仕掛け床”を思い切り「踏み締めッ!」「駆けッ!」「跳びッ!」「踏み止まる」事によりッッ!!!
機体内の“装置”が、その“衝撃”と“振動”を察知しッ! “振動衝撃”に応じた『 様々な稼働・駆動 』が実行されるシステムであぁぁぁぁぁるゥーッッ!!
そうだッ! 操兵内で“踏み締める”事により、“鷲蘆鋼人”は『 大地 』を踏み締める!
そうだッ! 操兵内で“駆け抜ける”事により、“鷲蘆鋼人”は『 大地 』を駆け抜ける!!
そして幾度と無くッッ!!!
“踏み締められた”『バネ仕掛け床』はッッ!!!
『エネルギーの蓄積』がされッッ!!
そ し て 『 音 声 入 力 』 よ り 、そ の “ エ ネ ル ギ ー ”を 解 放 さ せ る ッ ッ ! ! !
そ
の
名
も
!
『 D ・ F ・ S、エ ネ ル ギ ー 解 放 ッッッ !!!!!! 』
現在はD・F・SをOFFにし、滞空モードにて空を駆けている。
・
・
・
・
・
・
・
ズレアバーシャは率直に焦った。
ー ドクトル・ベイベーはQueen・X(クイーン・エックス)の改造手術の最中のハズ。
ー じゃあ何故、鷲蘆鋼人は空を飛んでいるの!!?
ー ベイベーが裏切った!?いや、考えられない!七十七のサイボーグの起動停止を行ったのはドクトル・ベイベーだからだ!!
「鷲蘆鋼人の事を・・・。ひいてはアムステラ神聖帝国の事を知っている“QX団員”は・・・。」
○ 1人に“Queen・X(クイーン・エックス)”。
○ 2人に“ドクトル・ベイベー”。
○ そして“鷲鼻のバトゥロ”!!
「ありえない!!あの“鷲鼻のバトゥロ(エイグロン)”がQX団を裏切ったと言うの!!?」
ありえないも何も『地球内にて、避ける事の出来ない“ロボット戦闘”』のみ起動される鷲蘆鋼人が此処に向かっていると言う事は・・・!
Q X 団 の !
ひ い て は 、 ア ム ス テ ラ 神 聖 帝 国 へ の “ 裏 切 り 行 為 ” 他 な ら な い ! !
ッ
ッ
!
“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルは、QX団にこう言い放った!
ー 『 ドクトル・ベイベー 』を危険人物とみなし、彼が“地球”で『 創り上げたモノ 』を以下の様に 処 分 を す る 。
・ “QX団製サイボーグ”を『 闇夜八行衆(アンノーセス) 』に 譲 渡 す る 事 。
・ “QX団製操兵”“機械兵器”の類を『 全 て 解 体 』す る 事 。
・ その事柄、ベイベー本人が行う事に、不都合が生じるモノは『 “殺戮ゴーレム”デ ス ロ イ ド 』が、始 末 を つ け る 事 。
これは明らかに“不都合”!
だから、アタシはこう言い放った!!
「“デスロイド”ォー!」
「お願いだよ“デスロイド”!!」
「アタシはこの作戦は“成功”させなくっちゃならないんだ!!」
「アタシには死を賭してでも“会いたい人”が居るんだ!!」
「だから、お願い“ デ ス ロ イ ド ”!!」
「ヤツを!“鷲蘆鋼人”を倒してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
デスロイドは・・・。
「解った。」
と呟いた!
そして、デスロイドは倉庫を開け!!
“虚影棺(ブロッケン)”に乗り込み!!!
そしてその「真名(パスワード)」を言い放った!!!!
ッ
ッ
!
「 開 け 放 て 『 鐵 玄 戦 車 ( テ ツ ゲ ン セ ン シ ャ ) 』 」
ッ
ッ
!
〜”〜 〜 〜 〜”〜” ツ”ッツ ッツ ッ ツ
ッ”ツ”ッ” ツッ ツ ッ” 〜” 〜” 〜 〜 〜 〜” ツ” ッ” ツ ッ ツ
ッ”ツ”ツ”〜〜〜〜”ツ”ツ”ッツッツ ッ ッ ッ ツ ツ 〜〜 〜 〜 ツ ッッッッ”ツ”ツ”ツ”ツ”ツ”
ツ”ッ”ッ”ッ”ッ〜〜〜ッッッッ”〜”〜”〜〜〜〜 ツ ツ ツ ツ ツ” ツ” 〜” 〜”〜〜〜 〜 ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
“山”だぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!
それは一個の“鉄の山”であったッッッ!!!!
ッ
ッ
!
巨大なボディに多くの砲門をもつ砲撃操兵ッ!!
両肩には計6門ものエネルギー砲が内臓され!両腕には大型のエネルギーカノン!!口部にもエネルギー砲を備えているッ!!
これぞ“闇夜八行衆(アンノーセス)”専用機体ッ!! これぞ“幻景(ゲンガー=真の姿)”ッッッ!!!!
鐵 玄 戦 車 ( テ ツ ゲ ン セ ン シ ャ )で あ る ッ ! !
ッ
ッ
!
P@ P@ (鷲蘆鋼人から通信が入る。)
鷲鼻のバトゥロはこう言う。
「その操兵を操る貴殿こそが、機械兵士・デスロイドか?」
デスロイドは答える。
「そうだ。」
鷲鼻のバトゥロがこう言い放った。
「私はQX団No.2の戦闘能力を持つと言われる『鷲鼻のバトゥロ』。」
「貴殿に挑んだ6人のサイボーグと同じく、私もまた貴殿に挑もう・・・!!」
「この『 鷲 蘆 鋼 人 』でなッ!!」
グ
ゥ
オ
ン
鷲蘆鋼人が、着地する。
そ
の
刹
那
!
ビ”ィ ィ キ ュ”オ” オ”ォオ ォオ ォ オ
ォ”オ”ォ” オォ オ ォ” オ” オ” 〜 〜 〜 〜” ギ” ィ” イ ュ ユ
ォ”オ”オ”〜〜〜〜”オ”オ”ォオォオ ォ ォ ォ オ オ オオ オ オ オ ォォォォ”オ”オ”オ”オ”オ”
オ”ォ”オ”ッ”ッ〜〜〜ッッッッ”〜”〜”〜〜〜〜 ツ ツ ツ ツ ツ” ツ” 〜” 〜”〜〜〜 〜 ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
鐵玄戦車の両肩より、エネルギー砲が発射された!!
ッ
ッ
!
それは6門ものエネルギー砲
それは6門ものエネルギー砲それは6門ものエネルギー砲
それは6門ものエネルギー砲それは6門ものエネルギー砲それは6門ものエネルギー砲
撃つ!撃つ!!撃つ!!!
『 撃 ち ま く る ! ! ! 』
対 し、鷲 蘆 鋼 人 は ! !
ッ
ッ
!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ヒュオン!!
ッ
ッ
!
避ける!避ける!避ける!
被弾寸前で、回避し続ける!!
ッ
ッ
!
ー ヒュン
風切る音がしたっ。
ー ヒュン
ー ヒュン
ー ヒュン
ー ヒュン
幾重にも、それが重なり響くっ。
ー ヒュン
幾重にもっ
ー ヒュン
幾重にもっ
ー ヒュン
幾重にもっ
ー ヒュン
幾重にもっ!
ー ヒュン
幾重にもっ!!
ー ヒュン
幾重にもっ!!!
・
・
・
・
・
重なり合ったその音々(おとおと)は。
あたかも、もう一つの『次元』であるかのように、其処に存在をしていた。
そう。
まるで『 四 次 元 』のように・・・ッッ!!!
そ
う
だ
!
ダダダダダダダダダダダ!!! (鷲鼻のバトゥロは“バネ仕掛け床”を踏みしめていた!!)
ダダダダダダダダダダダ!!! (幾度にも幾度にも幾度にも幾度にも!!)
ダダダダダダダダダダダ!!! (その加速力は“四次元ビジョン(=加速領域(常人超えた速度感覚))”を形成しッ!!)
ダダダダダダダダダダダ!!! (多大なる踏み込みは、その度ごとにエネルギーが蓄積させ・・・!!)
ダダダダダダダダダダダ!!! (然るべき一撃が 放 た れ る ッ ! ! )
そ
の
名
も
!
ーーーーー 「 『 D ・ F ・ S、エ ネ ル ギ ー 解 放 ッッッ !!!!!! 』 」 ーーーーーーーー
「 『 四 次 元 バ ズ ゥ カ ァ ー ! ! 』 」
ッ
ッ
!
ズ”ゥ ゥ ウ ゥ”ウ” ウ”ゥオ ォオ ォ オ
ォ”オ”ォ” オォ オ ォ” オ” オ” 〜 〜 〜 〜” オ” ォ” オ ォ オ
ォ”オ”オ”〜〜〜〜”オ”オ”ォオォオ ォ ォ ォ オ オ オオ オ オ オ ォォォォ”オ”オ”オ”オ”オ”
オ”ォ”オ”ッ”ッ〜〜〜ッッッッ”〜”〜”〜〜〜〜 ツ ツ ツ ツ ツ” ツ” 〜” 〜”〜〜〜 〜 ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
鷲蘆鋼人の拳が、繰り出されると同時にッ!!
圧縮された“空気圧”が、鐵玄戦車目掛けて繰り出されるッ!!
程
な
く
!
ズゥドォォオオオ オ オ オ オ オ オオオ ウ ウ ! ! ( 着 弾 を す る ! ! )
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
モク
立ち込めるは噴煙!!
し
か
し
!
ガ キ ン ! ( 無 の 傷 ! )
この鐵玄戦車!
動きこそ鈍重でキャタピラ式の脚部を持つ機体なれど、
補って余りある“防御力”を誇っている!!
鷲鼻のバトゥロ!!
「ならば、直接この拳を叩き込むまで。」
デスロイド!!
「排除する。」
ガゴ・・・!! (鐵玄戦車は四つんばになる!!)
ジャキン!!! (背中から四方八方への砲門を出現させる!!)
そ
の
様
正
に
!
“ 難 攻 不 落 の 要 塞 ”! !
ッ
ッ
!
ビ”ィ ィ キ ュ”オ” オ”ォオ ォビ ィ キ
ュ”オ”ォ” オォ ビ ィ” キ” ュ” オ オ オ オ” ビ” ィ” キ ュ ユ
ォ”オ”オ”ビィキュ”オ”オ”ォオォオ ォ ォ ォ ビィ キ ュオ オ ビ キ ュュュュ”オ”オ”オ”オ”オ”
オ”ォ”オ”ッ”ッ〜〜〜ッッッッ”〜”〜”〜〜〜〜 ツ ツ ツ ツ ツ” ツ” 〜” 〜”〜〜〜 〜 ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
多角的砲撃!鷲蘆鋼人目掛け!!
存分に砲を 放 ち て 撃 つ ゥ ー ! !
対
し
!
ド ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ン ( 鷲蘆鋼人は更に超加速ッッ!!! )
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(更に加速をした鷲蘆鋼人はっ。)
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(鐵玄戦車を中心に・・・っ。)
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(『円』を描くっっ。)
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(半径は200mっ。)
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(描かれる円は、二次元の『丸』では無くっ。)
ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ! ヒュバッ!(宙空を跳躍する事により、描かれた・・・っっ。)
ヒ ュ ッ ッ ッ ツ ツ バ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ーーーーーー ッッッ!!! ( 『 半 球 っっ 』 )
そ
し
て
こ
の
体
勢
は
!
“ 四 次 元 パ ン チ ”
ッ
ッ
!
○ 四 次 元 パ ン チ
四次元ボクシングの使い手、鷲鼻のバトゥロ、最大の必殺技!!
敵者の周りを半球の形を形成しながら高速移動し、内部に真空を創りあげるッ!
そして失われた空気圧は、バトゥロの拳へと凝縮され・・・ッ!!
然る後に『必殺の右ストレート』をぶちかます!!
そ
う
!
こ
れ
が
噂
の
ッ
!!
“ 四 次 元 パ ン チ ”だ ァ ー ッ ! !
ッ
ッ
!
「ちょっとちょっと!!?」
真空に近付く半球の中!!
ズレアバーシャは、生死の境に居た!!
「こんな・・・!激しい操兵戦になるだなんて・・・!?」
鐵玄戦車の周りが真空空間に近づく。
それは圧力となりて、ズレアバーシャの肢体を圧迫する。
「こんなのって!こんなのってないよ!!」
「アタシ・・!!アタシィ・・!!」
ズレアバーシャの肢体が圧殺される時は近い!!
「アクートォォォォオオオオオオオオオオオ!!!」
ズレアバーシャが断末魔をあげたその時!!
ズ
ド
ン
!
それは鐵玄戦車であった。
肩口のエネルギー砲で大穴を創った。
その中に入れば、助かるかも知れない。
ズレアバーシャは息も絶え絶えながらも・・・!
「(助けた。アタシを。デスロイドが?)」
ズレアバーシャは全ての力を振り絞り・・・!!
ド
ズ
ン
!
その大穴へと、身を投げ入れた。
ズズズズズズズ (鐵玄戦車は右脚部のキャタピラで、その大穴塞いだ。)
ズズズズズズズ (こうすれば、真空圧から逃れられるかも知れない。)
・
・
・
・
・
デスロイドの電子頭脳が語りかける。
「無茶ナ事ヲシタモノダナ。 私ノ“体躯”ヨ。」
デスロイドの体躯が答える。
「気が着いたら勝手に動いていた。」
電子頭脳は続ける。
「恐ラク“バトゥロ”ハ、コノ隙ヲ見逃サナイ。」
「生か、死か?マタ危ナイ橋ヲ渡ル事ニナリソウダ。」
体躯はこう言う。
「覚悟は出来ている。俺は。俺達は必ず自由を手に入れる。そうだろう?」
電子頭脳!
「ソウダナ、体躯ヨ。マタ共ニ血路ヲ切リ開コウ。」
体躯!!
「全てが取り払われた壁の向こう。」
「何処までも続く地平線を、再び目にするその日まで!!」
電子頭脳ッ!体躯ッ!!
「 「 ゴ ー レ ム は、殺 戮 ヲ 繰 り 返 ス ! ! 」 」
・
・
・
・
・
鷲鼻のバトゥロはその隙を見逃さなかった。
(何故にあのような行動に出たのか図り知れぬ。)
(だが、この隙を見逃す訳には行かない。)
(誇り高く散っていった6人のサイボーグの為にもな!)
「願わくは闘争っ!誇り高き決着っ!!」
「然れども、その誇り『流血にて残酷っっ!!』」
「其処にっ!美しいモノなど『何も無い』っっ!!」
ッ
ッ
!
グォォオオオオオオ!!!! (鷲蘆鋼人がッ!!)
ォ ォ ォ ォ オオ オ オオ オ オ オオオオ (最後の超加速を、決行(おこな)うとッッ!!)
シ ュ ゴ ォ ォ ォ ォ オ オ オオオ オ オ オオオオオオオオオ!!!!!! (半円を描いていた空間ッ!)
ォ ォ ォ ォ オオ オ オオ オ オ オオオオ (空間を覆っていた『空気の全て』が、吸い寄せられてッッッ!!!!!
オ オ オ ォ ォ ォ オ オ オンオ オ ン オ ン ンオ オ ン オ オ ンン !!!!(鷲蘆鋼人の肉体を覆ったッッ!!!!)
ーーーーー 「 『 D ・ F ・ S、エ ネ ル ギ ー 解 放 ッッッ !!!!!! 』 」 ーーーーーーーー
ズ ォ ォ ォ ォ オオ オ オ オ オオ オオオオオオオ オオ オ オオオ オ オ ! ! ! ! (鷲蘆鋼人が突撃するッッ!!)
ー 直進をする鷲蘆鋼人にッッ!!
ー 空間を覆っていた、空気の全てッッ!!
即ち『空気圧』の塊(かたまり)が、 鎧となって 纏(まとわ) れ る ッ ッ ! ! !
ズ ォ ォ ォ ォ ォ オオ オ オ オ オオ オオオオオオオ オオ オ オオオ オ オ ! ! ! ! (鷲蘆鋼人が突撃をするッッ!!)
大圧力空間を生み出した、空気的大移動の果てに生み出された『空気圧の塊(かたまり)』ッ!
その終着点を『鷲蘆鋼人の機体』とする事により、『 空気圧的 大 圧 力 エネルギー を 機体に停滞させる ッ ッ ! ! ! 』
そのエネルギー、『鷲蘆鋼人が拳』を突き出す事により、更に空気圧が移動ッ!
鷲蘆鋼人の拳を終着するッ! 『 超大圧力的 ・ 急 凝 縮 』が行われッッ!!!
発生をしたエネルギーの全てが『 一 点 に 集 中 』をされると同時にィィイイイーーーーッ!!
全 力 で 持 っ て、『 殴 り 抜 け る ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! 』
「 そう・・・っ!!
これが噂のォォオオオーーーーーッッッ!!!!
『 四 次 元 パ ァ ァ ア ア ア アアア ア ア ン ンン チィィィ イ イ イ イーーーーーーッッッ!!!!!! 』 」
チ ” ュ ” ュ ” ド ” ォ ” ォ ” ォ ”ォ ”
オ”オ” オ”オ” オ” オ” オ” ォ” ォ” ォ”
オ ” オ ” オ ” オ ” オ”ォ”ン”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
ーーー 嘘か真か幻かッ!
ーーー 一点凝縮『空気圧ッ!』
ーーー 空気の圧力、エアープレスッッ!!!
ーーー 次元を超えた、その『拳撃』ッッ!!!
ーーーーー→ 『 四次元パンチ 』が今! 繰り出されたぁぁ ああ あ あ あ あああ あ あ あ あ ああああ !!! ! ! !
ッ
ッ
!
対
し
ィ
!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
ユラリ・・・!
鐵玄戦車はユラリと直立した!
グゴゴ・・・!!
そして、向けられる全砲門を鷲蘆鋼人に向ける!!
「 排 除 す る ・ ・ ・ ! ! 」
次
の
瞬
間
!
ギ ” ュ ” ュ ” ド ” ォ ” ォ ” ォ ”ォ ”
オ”オ” オ”オ” オ” オ” オ” ォ” ォ” ォ”
オ ” オ ” オ ” オ ” オ”ォ”ン”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
ぶっ放したァ!ぶっ放したァ!!ぶっ放したァ!!!
ドッ凄い、エネルギーの放出を一気のギンギンでぶっ放したァ!!
所 謂 一 つ の 『 全 砲 発 射 ! ! 』
問 答 無 用 で 敵 者 、 塵 と な る ゥ ー ! !
ッ
ッ
!
そ し て、超 エ ネ ル ギ ー 同 士 の 二 つ は ・ ・ ・ ! ! !
ッ
ッ
!
ゴ ” ッ ” ッ ” ヴ ” ァ ” ァ ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ン ” ン ” ン ” ン ” ! ” ! ”
ッ
ッ
!
全 エ ネ ル ギ ー 砲 と 超 拳 撃 !
ぶ つ か り 合 っ た 今 こ の 時 ッ ! !
両 者 一 歩 も 引 か ず し て ! !
ゲ キ ゲ キ ゲ キ ゲ キ ひ し め き 合 う ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ! ! ! !
ギギギ!!
グググ!!
ゴゴゴ!!
ガガガ!!
グググ!!
ギギギ!!
ガガガ!!
ゴゴゴ!!
ギギギ!!
グググ!!
ガガガ!!
ギギギ!!
グググ!!
ゴゴゴ!!
ギギギ!!
ガガガ!!
そ
し
て
!
ギ ” ュ ” ッ ” バ ” ァ ” ァ ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ア ” ン ” ン ” ン ” ン ” ! ” ! ”
大 爆 風 が 巻 き 起 こ る ! ! !
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
モ ク
立 ち 込 め る は 噴 煙 ! !
そ し て ! 噴 煙 晴 れ た 、
そ の 場 に 立 ち し 者 と は ! !
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ッ
ッ
!
「 こ れ 以 上 の 戦 闘 は い け ま ち ぇ ん 。 」
「 僕 は 君 達 を 助 け に き ま ち た 。 」
「 言 う ま で も 無 く 僕 の 名 は ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー 。 」
「 作 戦 変 更 ノ 伝 達( シ ー ク レ ッ ト ・ ペ ニ ス )で ご ざ い ま ち ゅ う ゥ 〜 ! 」
意 外 ? 必 然 ! ?
此 処 で 出 た ァ ー ! !
両 機 程 の 全 長 に ま で 、 巨 大 化 し た ァ !
“ ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ”が 其 処 に 居 た ァ ー ! !
ーーーーーー
・・・続く。