○『 ー Keep you burning ー 』
時は5年前ッ!敵星マーカオカにてのお話よッッ!!
アムステラ貴族オーデッド=カユゥーレ(当時21歳)は死の危険に晒されていたッ!!
ー 戦争最早、大勢喫した中ッ!
ー 挑まれるは、ロボット同士にての・・・『 決 闘 』ッッ!!
血気盛んなオーデッドは、独断にてこれを受け入れる。
幾度ともなく相対した、宿敵(ライバル)。
女将軍『モンコゥ=モンコォ』の望みであるならば、受けねばなるまい。
だが。それは卑劣な罠であった・・・ッ!!
「卑怯者めぃーッ!!」
「貴様ッ!1軍の将としてのッッ!!」
「そして射撃手としての矜持(ほこり)は無いのかァーッッ!!」
ー それは『チェーンデスマッチ』であったッ!ー
ー 両者(この場合はロボット同士)の腕と腕とを『鎖(チェーン)』で持って繋ぎ止め、殺し合いを行う、この『決闘方法』・・・。
鎖(チェーン)で両者を繋ぎとめる性質上、接近戦が重要な要素(ファクター)となる。
オーデッドが操る操兵は『銃威(じゅい)』。
二丁拳銃による射撃を得意とする銃威にとって、著しく不利な決闘方法と言えるだろうッッ!!
女将軍『モンコゥ=モンコォ』はこう答える。
「アハァン。」
「だぁーれが、銃で決闘するって言ったのぉん・・・?」
「女を始めて20年ッ!
モンコゥ=モンコォ42歳は、勝利の為なら『チェーンデスマッチ』だって、やってのけるのさ、キャハハァ〜〜〜ン♪♪」
オーデッドはいきりも立って。
「20年だとッ!!」
「生まれてからの『22年』は何をしていたァーッッ!!」
モンコゥはせせら笑いながら。
「バカねぇ〜〜〜ん。」
「過去をほじくりもんじゃあないでしょーん?」
「ま・・・。」
「こ”う”い”う”事”で”す”が”ね”ッッ!!」
野太い声ッ!!
オーデッドは察するッッ!!
「モンコゥ将軍ッ!」
「『貴様、22年目に何があったァーッッ!!』」
モンコゥは笑いも笑って。
「キャッハッハッハッハッハッハッハ!!!」
「馬鹿ね馬鹿ね馬鹿ねぇ〜〜〜〜ん!」
「聞いたら答えてくれると思ってるのン?」
「それとも、咄嗟に出た言葉がソレだったァ〜ン??」
モンコゥは夢心地で語り出す。
「アタシね。」
「アンタのそーゆうトコロが『大好き』なのン・・・。」
「純真にして盲目。そして不器用・・とでも言うのかしら・・・。」
「真正直過ぎて、愚直で、懸命で、ただただ信ずる者の為に戦うその姿・・・ッ。」
モンコゥは涎(よだれ)を垂らしながら『こう言う』。
「だからこそ・・・。」
「だからこそ、アンタとの戦いは、この身が『ゾクゾク』して『ズキンズキン』として仕方が無かったわ・・・。」
「正面から戦(ヤ)り合ってるのに、おケツに『ツララをブチ込まれているような気分』になると言うのかしらァ・・・。」
「この『アムステラとの負け戦』の中で・・・。
このアタシ、モンコゥ・モンコォが唯一『エクスタシィ』を感じる『 現実ってファンタジー 』だったわ・・・ァンッッ♪♪」
「 『 ジュ ル ルゥ ン ッッ!!! 』 」
モンコゥは涎(よだれ)をジュルルと吸い飲み込みこんだ。
オーデッドはこう言う。
「モンコゥ将軍・・・ッ。」
「貴様が如何なる思いで戦い。」
「何を望みて今この時を対峙するのかと察する今・・・。」
「このオーデッド。」
「残念に思えてならぬ。」
モンコゥは恍惚した表情で。
「ごめんねェ〜ん。アタシのオーデッドぉ〜ン〜〜〜♪」
「ああ・・アタシったら、純真なアナタを傷付けちゃったかしらァ・・・ん?」
「ああ、でも。」
「ああ、でも、それがとっても『 エ ク ス タ シ ィ・ ・ ・ ? 』 」
「キ ャ ハ ハ ハハ ァ ア ー ーン ! ! !
アタシって、ズルイ女で『 シャ ラン Q 』ゥってカンジィィィイイイ イ イイ ン ッ ♪ ♪ ♪ 」
オーデッドはこう言う!
「モンコゥ将軍!」
「貴様が誇り高き女将軍では無くッ!!」
「不埒(ふらち)極まりない『 なんちゃって女将軍 』と解った以上ッッ!!」
「このオーデッドッ!
貴様のその邪(よこしま)極まりない、アンダーピンクなデンジャラスハートと共に、この『銃威』で討ち滅ぼしてくれようぞッッ!!!」
モンコゥ!!
「馬鹿ね馬鹿ね馬鹿ねぇ〜〜〜〜ん!」
「お得意の二丁拳銃が、役立たずのおっ勃たずのこの状況でどう『蛮勇』振るおうってのさァーン!!」
「アンタはこれから、アタシのとっておきの『42歳の想い出(フォーティン・トゥー・メモリー)』になるのよぉぉおおおーーんんんッッ!!!」
「女を始めて20年ッ!
このモンコゥ=モンコォ42歳のォォォオオオオオオ!!!!
厄年、厄払い、ヤクキメ一発、チュバチュバチュバチュババーンのスババババーンのお相手になってもらうわよ、キャハッハッハッハァァァァ〜〜〜ン♪♪」
オーデッド!!
「アムステラ貴族の名に置いて、このオーデッドッ!!」
「貴様のような『くされド蛮族』などに屈しはせぬぞッッ!!」
キュィィイイイイイ イ イ イ イイイイイ イ ンンン!! ! ! (銃威の腹部ッ!『マテリアルオーブ』が 発 光 す る ッ ッ ! ! )
「生きて辱めを受けずッ!」
「見やれッ!外界のエネルギーを吸収し
機体のエネルギーとして変換する天然のリアクター装置『マテリアルオーブ』と連動をさせた
『 主 動 力( メ イ ン エ ン ジ ン )』の オ ー バ ー ヒ ー ト ッ ッ ! ! 」
インインインインイ ン イ ン イィィイ イ ン ン !! ! ! (強く!強く!強くも『マテリアルオーブ』が 発 光 し 続 け る ッ ッ ! ! )
「いともたやすく行われる『簡単な理屈』だッ!
銃威に取り付けられているこのマテリアルオーブは、銃威の消費できるエネルギーと比べて過ぎた代物であるのだッ!!
主動力(メインエンジン)だけでも、問題無く稼働出来るレヴェルなのでなッ!
故に普段は、変換エネルギー量をセーブして運用をしているッ!!」
ギンッ!! (オーデッドは、モンコゥを睨みにつけこう言い放つッ!!
「だがこうしてェェーーーーッッ!!」
「許容以上にエネルギーを吸収すればァァァアアアアーーーーッッッ!!!」
「行き着くその先『 自 主 的 爆 死 』よ ォォ オ オ オオ オ オ ーー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! ! ! 」
ヴァァーーンン!!( そしてオーデッドは、雄 叫 び 叫 ん だ ッ ッ ! ! )
「『 GO! Let GO 銃 威 ィィイイイーー ー ーッ ッ ッ ! ! ! 』 」
「『 往くぞ、モンコゥ将軍ンン ー ー ッ ッ ! !
貴 様 を ォ ォ オ オ オ ーー ー ー ッ ッ ! ! !
道 連 れ て く れ る ぞ 、 死 ね ぇぇえ え え ええ え え ー ー ー ー ー ッ ッ ! ! ! 』 」
モンコゥが目を見開いたァーッ!!
「何ィーンッッ!!?」
モンコゥの瞳がァーッ!
「これはァーンッ!!!」
モンコゥの目線がァーッ!
「こ・ここここれはァーンッ!!!」
「これはこれはこれはァァァアアアアアアアーーーーーンン!!!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
そうッ!
モンコゥの目線は・・!
オーデッドに非ずでッ!
銃威(じゅうい)にも非ずッ!!
オーデッドもまた!!
「ムゥー!!」
モンコゥの目線の先の。
「これは・・・。」
「これは・・・!!」
小高い丘の上を見やるッ!
其処で『見た者』は!!!
「これはぁぁぁあああああ あ あ あ ー ーー ーッ ッ ッ ッ ! ! ! ! 」
・
・
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・
・
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ド ォ ン !
ド ォ ン ! !
ド ォ ン ! ! !
ド ド ォ ォ ン ン ! ! ! ! ! !
「 こ れ は 、『 ロ イ ヤ ル ナ イ ツ 専 用 羅 甲 ゥゥ ウ ウ ウウ ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
驚きも驚愕する、オーデッドにモンコゥッッ!!
間髪入れずゥゥウウウウーーーーッッ!!!
Vim・・! (オーデッドとモンコゥのモニターに『通信がON!!』)
ッッ!!(そして両者は共に、声を上げて驚いたッ!!)
ああ、その姿ッッ!!
モニターに映し出された『 そ の 姿 』はァァァアアアアアアアアアアアアアーーーーーーッッ!!!
「 「 い 」 」
「 「 犬ゥゥゥウウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウウー ー ー ー ッ ッ! ! ! ? 」 」
そうッ!
『 犬(い) 』ィ ィ ィ イイ イ イ『 ヌ 』 だ ァァ ァア アアア ア ア ア アアアア ア ア ア ! ! !
垂れた耳ッ!
垂れた目ッ!!
紫の眼帯に、紫のマントのその姿ッッ!!
そうッ!
それは『犬』だッッ!!
誰が何と言おうと『犬』なのだッッ!!!
そして『犬』はオーデッドに『 こ う 言 い 放 つ ッ ! ! 』
「 『 ワ オ ー ン ッ ! ! 』 」
「 『 お 前 ば か り に 、 い い カ ッ コ は さ せ ね ぇ ぜ ー ッ ! ! 』 」
両者が『また驚くッ!』
「 「 し・しゃべったぁぁあああ あ ああ あ あ あー ーーー ー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! ! ! 」 」
そんな事一切に気にせずにッ!
犬はッ!
ロイヤルナイツ専用羅甲の両の手を『紫色の光』で覆わせッ!!
そしてッ!!
飛びて掛かりてェーッ!
こうも『 吠えるのだぁぁぁぁああああ あ あ ー ー ーーッッ!!! 』
「 『 ワォォオオオオオオオオオオ オ オ オオオ オ ン ン ン ! ! ! 滅 ッッッ 殺 ッッッッ ! ! ! ! ! 』 」
・
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ッ
ッ
!
ー この時点ッ!
ー この時点でェーッ!
ー この時点でェェ、勝利は既に『決まっていたァーッッ!!』
ー 予期せぬ『助っ人ォーッ!』
ー パイロットが『犬ゥーッ!』
ー 機体の両の手が『光ってェーッ!』
ー おまけにチェーンデスマッチなんて『やってたモン』だからァァアアーーーッッ!!
『 モンコゥ将軍は 動 き が、 不 自 由 と 来 た モ ン だ ァァァアア ア ア ア ッ ッ ! ! 』
故(ゆ)ッッ得(え)にィィィイイイ イ イ ー ーーー ッ ! !
ドッ ッ ッ !!!
カカカッ! カカカカカッッ!!
カッカァァァアア ア ア アアア ア ア ア アア ア ア ーーー ー ー ン ン ン ッ ッ ッ ! ! ! !
結果はァーッ!! 『 必ッッ 然 ーーー ー ー ー ン ン 』 ! ! ! ! ! !
犬はこう言い、攻撃を仕掛けたのだッ!!
「 『 犬 斗 皇 拳 破 の 理 ん ! ! ! 』 」っとッッ!!
紫の光から『紫の輪』が形創られるッ!
そしてのその『紫の輪』は、モンコゥが駆る怪ロボットを斬りて裂くッッ!!
捨て身と言うべき、攻撃一辺倒の無茶な攻撃であったがッ!!
これもまた、『 功 を 奏 す ッ ! ! 』
捨て身が故に『 威 力 は 絶 大 ッ ッ ! ! 』
そうしてェーッッ!!
そうして、怪ロボットは 爆 発 を し た ァ ー ッ ッ ! !
そうッ! 突如にも見参したその『犬』はッ!!
こうして、オーデッドのその命ッ!
『 救 う 事 』に 相 成 っ た の で あ る ッ ッ ! ! !
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ー 女将軍『モンコゥ=モンコォ』 年齢42
愛機 マーカオカ製の怪ロボット
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 生 死 不 明 ッ ! ! 』
・・・・
戦いは終わった。
戦い終えて。
犬は。
「クーン…」
と鳴いた。
戦いは何時だって虚しい。
犬もまたその虚しさに・・・・。
「そうでもない。」
そ・そうでもないらしい。
「ロイヤルナイツの御仁ッ!!」
「このオーデッドッ!この御恩、生涯忘れませぬッッ!!」
オーデッドは感ずるも激に。
駆けて寄ろうとするもしたが。
クル。(犬は踵を返し。)
そうして、去ろうと歩み出す。
オーデッドはこう言うッ!
「行くと言うのなら、お止めは致しませぬッ!!」
「然れどもせめてッ!
「せめて、その『 お 名 前 を ッ ッ ! ! 』 」
犬は足を止める。
そして振り向き。
オーデッドに『こう言い放つ。』
「『ソ理ア』。」
「『紫光のソ理ア』。」
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ーーーーーー
後にオーデッドは『銃威(じゅうい)』の更なる改造を命じたと言う。
それは教訓と言うよりも・・・。
敬意を払うその為に。
両の手が『光る事』。即ちは『高エネルギーの発生』。
その人差し指から『高エネルギーの弾丸を発するロボット』。
その名『銃指威(じゅうしい)』。
Keep you burning・・・。
・・・ 完 ッ 。