○アムステラ神聖帝国 ー 一人佇む事、趣きとす、その一室。
重厚な音色は、佳境を迎える。
部屋の主は、それに聴きいる。
・『 “断罪”ベセルク・D・ドヴォルス 』
ベセルクは静かにも思いも馳せる。
それは、あの日あの時・・・。
衝撃と言うには、余りにも”革命的”な事件であった。
ー わずか数人の手勢でありながら、軍と政治の中枢に甚大な被害を与えたその男。
ー 莫大な資金と戦力を投入し。
壮絶な戦いの末にようやくこれを追い込んだにも関わらず。
ー 単身宮中に潜入。並み居る屈強な衛兵を全て叩き伏せ。
遂にはユリウス・アムステラ宰相の命を狙い、
彼の寝所まで、押し入った『第一級の犯罪者』・・・。
“修羅王”デュファイン・バルド・スサノア
・『 “修羅王”デュファイン・バルド・スサノア 』
一説には軍警察が駆けつけ、投獄をされるまでの僅かな時間、スサノアは、ユリウス宰相と”何やらを”語らいでいたと言われている。
そして、その男「スサノア」は、この私“断罪”ベセルク・D・ドヴォルスへと託された。
そう。特殊暗殺部隊・闇夜八行衆(アンノーセス)として。
今思い返してもこう思うよ。『手に余る』とね。
これ程までの男の”生殺与奪の権利”を持って良いモノかと。
闇夜八行衆(アンノーセス)設立以来の長い歴史上『これ程までの大罪人』を承(うけたまわ)った事はない。
だが、それから後。『闇夜八行衆(アンノーセス)』は大きくも変化(かわ)った。
そう、それは”修羅王”によって。
誰、憚(はばか)る事無く、名実ともに『アムステラきっての闇の武闘集団』へと変貌を遂げたのだ。
もし。彼が軍人として活躍をしたのであれば。
”ガミジン”に劣らぬ功績を。
”ティカ・ハイヌウェレ”と並ぶスピード昇進を成し遂げたであろうよ。
・『 “黒翼の撃墜王”ガミジン 』
・『 “ネフィリムの女王蟻”ティカ・ハイヌウェレ 』
私は常々こう考えている。
この男。“修羅王”デュファイン・バルド・スサノアを、このまま『闇夜八行衆(アンノーセス)』に眠らせていて良いモノかと。
この男こそが『闇夜八行衆(アンノーセス)』に与えられる最後の恩赦。
その長い歴史上、誰一人として手に入れる事が出来なかった特利。
そう『自由』を手に入れるに相応しい男ではないかとね。
その為に、私は数々の無理難題を彼に突き付けたよ。
生還不可能と言われる激地へと。阿鼻叫喚と呼ばれる泥沼へと。
誰もが私をこう思っただろう。
『鬼』とね。『 “断罪”の名が、罪人の血を欲するのか? 』とね。
だが、スサノアはその全てを切り抜けて来た。
そして、それも、もうすぐ終わりを告げる。
何故なら・・・。
兼ねてより計画が進められて来たと言われる『 地球侵略 』。
様々の諸説が流れるモノも、その”距離”は深刻であり、一つ間違えば『泥沼化』は避けられないのではないか?と言われているからだ。
そして、この『 地 球 侵 略 』。
蠢(うごめ)くが如くの“陰謀”と。張り巡らされた”画策”によって彩られているのなら・・・。
ー その地で“功”為す事。
必ずや“最後の恩赦”への『 道 』が 開 け る だ ろ う ・ ・ ・ ! !
故に私は『 “迷宮の道化師” ゲン・ドルベル 』に、こう命じた・・・!
ー “邪魔者”を消せ と。
地球侵略に置いて、闇夜八行衆(アンノーセス)第一功の妨げになる者を消し去るのだとね。
無論、同士討ちをしてはならない。また命令も無しに地球侵略をする権限も無い。
だが、その”罪”を隠蔽し、”国の為だ”と『 忠義面をする男 』が、一 人 居 る と 言 う 。
その男は、アムステラ貴族に取り入り、地球侵略で名を挙げる為、10年モノ昔より地球入りし『 サイボーグ暗殺集団 』を創り上げたと言う。
そう。
その男の名を『 ドクトル・ベイベー 』と言う。
そうだ。
その組織の名『 秘密組織・QX団 』と言う。
ー では・・・。
“ゲン・ドルベル”。
時は来た。今、この時こそ『 断罪 』が下される。
最終兵器『 ギガント 』もろとも“QX団”を『 討ち滅ぼす 』その時が!
特殊強襲暗部“闇夜八行衆”司令官、“断罪”ベセルク・D・ドヴォルスがこう命ずる!!
発する“指令”その名・・・ッッ!!
『 ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 』・ ・ ・ ッ ッ ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
・・・・
○クロガネの賛歌・第3章
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 激 闘 ! サ イ ボ ー グ 編
最終話「 始 動 ・ ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 」
・・・・
・『 “世にも奇妙な鋼鉄の赤ん坊”ドクトル・ベイベー 』
どうして・・・。
こうなって、ちまったのか?
思い起こせば遠い昔。
あれから・・・何年。何十年。いいえ、もっとでちょうか?
どの位の時が立とうとも、昨日の事のように思い起こされる、あの日と・・あの時・・・。
そう。“星(くに)が破れた、あの日の事を・・・!!”
僕は・・。惑星(オオウ)の“ハイエナ”でちた。
“スナイプ”に着き従った愚かな”ハイエナ”・・・。
それが過ちであった事に気付いた時。
時は、既に遅かった。
惑星(オオウ)は、最も恐ろしい『 星間大国 』、
超巨大宗教国家・『 アムステラ神聖帝国 』との”星間戦争”へと突入してしまったのでちゅ!
ー 戦 況 は 、常 に 劣 勢 ッ ッ ! !
国 力 が ・ ・ ・ ッ !
否(いいや)ッ ッ ! !
ー『 星 力 が 、 ケ タ 違 い 過 ぎ た の で ち ゅ ゥ ゥ ゥウウウ ウ ウ ウ ウ ウウーーー ッ ッ ッ ! ! ! ! 』
僕は“アムステラ”に従いながらも!
元凶の“スナイプ”を許す事など出来やしなかった!!
君(チミ)はこの有り様を見て、何も心を痛める事が無いのかと!!
そして・・!オオウを戦火で包み込む“アムステラ”を許す事など出来なかった・・ッッ!!
だからこそでちゅよ、ハァイ!
だから僕は“スナイプ”を殺し、“アムステラの尖兵”たる『 司令官・クラケット 』を 謀 殺 し た の で ち ゅ よ、バァァアブゥゥウウウウーーーッッ!!
宇宙空間に陣取りッ!
「 制裁です。
地を這う犬コロどもに、アムステラの裁きが下されますが構いませんね? 」
と言い放った司令官諸共、“宇宙の藻屑”に変えてやったのでちゅよ、ハァァアアイ!チャアン!!バァァアブゥゥウウウウーーーッッ!!
訪れるわ・・。
束の間の平和。
僕は星(くに)へと帰り・・・。
この元凶その全てを、我が王、ベン・グレーデンへと伝えまちた。
・『 “オオウの不動明王”ベン・グレーデン 』
だが、時、既に遅し。
尖兵敗れたのであるならば、遠くない未来“第二陣”が押し寄せて来まちょう。
その元凶の一端に・・・。
“僕の責”が在り。それが取り返しの着かない”大罪”で在るのなら・・・。
僕は・・。許されるなら、最期のその時。
“オ オ ウ の 民 ” と し て 死 ん で 行 き た い と、 そ う 思 っ た 。
そうして僕がその罪拭い去る為。
この身“自害”をし。
天に召させる事“良し”としたその 瞬 間 ・ ・・ ! !
我が王、ベン・グレーデンは こ う 言 わ れ ま ち た ッ ッ ! !
“ 生 き ろ ” と 。
た だ ・ ・ 。
“ 生 き ろ ” と 。
これより先、オオウは、絶望的な戦いの中、戦火の炎にその身、焦がす事となるだろう。
お前は・・。“オオウ”を裏切り、“アムステラ”をも裏切った『 大罪人 』として生きる事となるであろう。
それは“拭い去る事の出来ない”『 永遠の鎖縛 』かも知れない。
それでも・・・。
お前は“生き続けるのだ”と。
そして・・・。
星(くに)は敗れ。
王は死に。
やがて、オオウはやせ衰えて行った・・・。
だが、僕は“生き続けた”。
僕はアムステラの支配下の中でも、生き続けるその為に、この“姿”を変えまちた。
それは、愛らちきはその姿、無垢の具現。
この世で最も 純 潔 ちゃるは 生まれた まんま の その姿を形創る・・。
そう、貼り付いた笑顔を持つ『 鋼鉄の赤ん坊 』へと姿を変化(か)える為、脳を“移植”させたのでちゅ。
それから、僕は・・・。
資金を顧みない『巨大過ぎる兵器』の開発案ばかりを出し、世の中から爪弾きにされた男。
己が兵器を創り上げる為、貧民星にて武具を売り渡り歩く、“奇特な科学者”として生き続けました。
それで良いと思いまちた。
それが僕の『償い』だと思っていまちた。
そう。あの日までは・・・。
・・・・
あの日・・・。
僕は偶然にも知ってしまった。
この世で。
この宇宙で。
最も“偉大なその男”の事を・・・。
そう、その男の名。そう、その王の名こそは・・・!!
超巨大宗教国家・アムステラ神聖帝国が宰相ゥ!!
『 ユ リ ウ ス ・ ア ム ス テ ラ 』ッ ッ ! ! !
・『 “全てを司る宰相にして快王”ユリウス・アムステラ 』
何もかも違った。
何かもが素晴らしかった。
そして僕は夢を見た。
生き続ける事が僕の『 鎖縛 』であるのなら・・・。
僕はこの王の為『 永遠に“束縛”をされていたい 』と夢を見た。
その為になら、かつて星(くに)を滅ぼした者達の“末裔”言えども、頭(こうべ)を垂れよう!と。
故に僕は・・・。これまで培った全てを注ぎ込み“極一部の人間”ではあるものも『 “地球”と言う名の星 』に大きく興味を持っている事を調べ上げちまた。
何故興味を持っているのか?
“その意図するモノは何も解らない。”
だが、無支配下のその地で“侵略の下準備”をする事にて。
何か“お役に立てるのでは無いか?”と考えたのでちゅ。
だから僕は“地位はあるモノも、名声が芳しく無い”『アムステラの貴族』。
そう。惑星・オオウでの敗戦以降、“暗愚”と揶揄されし続けた『 クラケット家 』に、己が“ 科 学 力 ”を 売 り 込 み ま ち た ・ ・ ・ ! !
そして、この『 地 球 』へとやって来まちた!
そ う し て、こ の『 Q X 団 』が“結 成 ”さ れ た の で ち ゅ ! !
・『 “QX団総統”Queen X(クイーン・エックス) 』
事は全て順調と言えました。
地球の僻地、アフリカ大陸南部に拠点を置く事により、秘密裏にして着実に事を進める事が出来まちた。
全て順調に進むかと思っていまちた。
でちゅが“好事魔多し”。
否(いいえ)、そんな言葉で一括りするなど、出来などしない、余りにも“不運”。余りにも“苦難”。
ー 恐るべしは“断罪”ベセルク・D・ドヴォルスの『 慧 眼 』。
ー 恐るべしは“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルの『 策 謀 』。
これには、文字通りに『“舌”を巻きまちた』。
そう。僕は・・『 こうするしか無かった。 』
10年モノの月日を懸け、“あのお方の為”に創り上げた、『 全 て を 投 げ 打 つ し か 無 か っ た 』。
悔やまれる事一つ。余りにも致命的だったのは『 コルレオーネの造反 』。
“秘密裏にて行動をする”と言う『 クラケット家への盟約 』は脆くも破られてちまったのでちゅ。
厳格な統制体制の中、何故、コルレオーネの造反を許してしまったのか?
恐らくは こ れ も ・・・ !!
『 ゲ ン ・ ド ル ベ ル の “ 画 策 ” 』ッ ッ ! ! !
・・・・
「それは買い被りと言うモノでございますよ。」
「QX団員で在らせられた『 コルレオーネ殿 』は、“機”を逸脱しなかったと言うお話ではありませんか?」
「私が行った事は、あくまで“発端”。“キッカケ”以外、何物でもございません。」
「事の“起因”を重大なモノにしてしまったは、コルレオーネ殿の“才覚”であり。」
「そして貴殿等『QX団』の“失策”と言えるモノでは無いでしょうか・・・?」
「そして評価をすべきは“闘売女(ズレアバーシャ)”殿。」
「彼女には『感謝の念』にて賛美を致しましょう。」
「今回の件に置いても、“兵器人間(デスロイド)”殿の動きに呼応をし、良くと働いて頂きました。」
「もうじき・・・。
“彼女の願い”は叶えられる事でしょう。」
・『 “迷宮の道化師”ゲン・ドルベル 』
この件。この案。
全ての成り行きは『惑星オオウ』から始まりました。
それは『数年前』。
『“宇宙・人喰い熊”レッドヘルム』の討伐と言う名の・・・。
『 虚 影 棺 ( ブ ロ ッ ケ ン ) 』、出 力 調 整 の 一 環 。
・『 “宇宙・人喰い熊”レッドヘルム 』
・『 “八行衆専用操兵”虚影棺(ブロッケン) 』
八行衆に与えられる共通の機体。
『虚影棺(ブロッケン)』の調整となれば、生半な事では用を為しません。
故に増え過ぎた宇宙怪獣。
惑星オオウに蔓延(はびこ)る『レッドヘルム』の討伐は、格好のテストとなりました。
事は迅速にして順調。
調整は程なしくして終え。
再テストも視野に入れ、主生息地である『フタゴマウンテン』には手を加えず。
オオウを去ろうとしていたその時でございます。
八行衆が司令官・・。
“断罪”ベセルク・D・ドヴォルス司令は、ある『 痕跡 』を見つけ出したのです。
そう。それは、かつて“惑星オオウ”を裏切り、“アムステラ神聖帝国”をも裏切った『 オオウ随一の“科学者” 』の 痕 跡 にてございます。
後になって解った事ではございますが、その科学者、事・・・。
“ドクトル・ベイベー”殿が『 あのような姿 』へと、変貌を遂げる為には『 相応の設備 』が必要だったのでしょう。
またその設備は、歴史が示す『姫君の逃避行』。『 サニー・グレーデンの逃亡 』の為にも、必要不可欠のモノであったのでしょう。
・『 “麗しき叡智”レディ・ミィラ(その正体は“サニー・グレーデン”) 』
その設備は長年の時を経ようとも風化する事無く、地下に隠遁をされておりました。
歴史の謎。姫君の逃亡先にも興味はありましたが・・・。
やはり、許されざるは『 その科学者 』ございます。
あれから数百年の年月を得たと言えど、寿命の長い種族が故に。
またこの時点で、痕跡から推測をされる『 “元の体”を捨て去った 可 能 性 』も否定できませんでした。
と、するならば、今も尚、生きているのではないのだろうか?
そうして調べ上げていった結果・・・。
彼、ドクトル・ベイベー殿は、アムステラ貴族“クラケット家”を頼った事が明らかとなったのです。
しかし・・・。
名声、芳しくは無いと言えど、長年続いた、その“高名の血脈”。
仮にもクラケット家は、1貴族でございます。
彼等が違法行為をしており・・・。
その決定的な証拠があるのならまだしも。
我等の様な“暗部の介入”に対し、そうそうと首を縦に振るモノではありません。
また、ドクトル・ベイベー殿に致しましても、この時、在するは『外宇宙の1惑星“地球”』でございます。
痕跡の在り用も無く、これにて追跡は頓挫をするモノだとばかり思っていました。
しかし、其処に『 助け舟 』。
提案はクラケット家の方から行われました。
ー “断罪”の名を持つ貴公の介入はご免こうむりたいが、そこの男には興味がある。
自らの知略を品として商売をしてきたと言う『 フリーの傭兵 』。
しばらく名を聞かないと思っていたら、“八行衆”に在籍していたとはな。
ー 興味があるのは、もちろんその“知略”だよ。
このクラケット家に置いて“優秀な男”が居るのだが、何分一族の汚名は根深くてな。
如何に腕を上げようとも、大きく取り沙汰される事無く、本人は大いに腐っている。
この才が埋もれてしまうのは、アムステラに置いて大きな損害。
どうだろうか? 此処は一つ・・・。
“ゲ ン ”を “ク ラ ケ ッ ト 家 ” に 、 貸 し て は 貰 え な い だ ろ う か ?
・・・とね。
その“優秀な男”の事は知っておりました。
通称“ピピアン・ボーイ”。その名、『ピピアン・クラケット』。
・『 “ピピアン・ボーイ”ピピアン・クラケット 』
確かに“非凡な男”ではありますが、
慢心をする性格と、過信をするその性質は、“非凡な才能”を食い潰し余りあるモノと『評価』しておりました。
しかしながら、せっかくの助け舟。
むざむざと捨て置く事もございません。
特定の者に肩入れすると言う事は、問題の一つなり二つなりともあるモノも、我等が追跡をする男。
“大罪人”たるドクトル・ベイベー殿は『 アムステラ神聖帝国を裏切った 』事柄で、多くの軍人を“宇宙の藻屑”と変えた男でございます。
そして私に乞われた、向かうべきその戦場。
その戦場もまた、疲弊が繰り返され、一刻も早い決着が望まれておりました。
故に、この助け舟。
この私『“迷宮の道化師”ゲン・ドルベル』は、
“断罪”ベセルク・D・ドヴォルス司令の名に置いて『 戦 地 』へと向かうる事となったのです。
そして、この後・・・。
闇夜八行衆(アンノーセス)はピピアン家の助力を得まして、
“大罪人”ドクトル・ベイベー殿の“所在”を突き止める事となるです。
それは後ほど、詳しくにと思いますが・・・。
いやいや。あの時、授けた知略の数々。
久方振りでございましたよ。
それは“血が沸き”、それは“肉が踊りました。”
また人員も良かった。
“ピピアン・ボーイ”こと『ピピアン・クラケット』殿は元より・・・。
ポイント稼ぎに、とても精が出ておりましたね。
“毒針”アクート殿・・・。
・『 “毒針”アクート 』
烏合の衆ばかりと思ってみれば、思いの外人員に恵まれたのが、造反星・ブルーツポンチの運の尽き。
さて、そのお話は伯父上殿にお任せを致しましょうか。
ピピアン殿の伯父上様・・・。
ー 『 ボ ギ ヂ オ ・ ク ラ ケ ッ ト 』 殿 ・ ・ ・ ! !
・・・・
「屈辱だったよ。」
「嗚呼それは、屈辱の毎日だったよ。」
「勝っては『相手が良かった』と言われ、
負けては『所詮愚鈍な血筋の男』と陰口を叩かれるその日々、その毎日。」
「私がある者に問うたとしよう。
それをだね。
その者は、いつも“面白くなさそうな顔”をして答えるのだよ。」
「私が『愚鈍な血筋を持つ、暗愚な男である』とでも言いたげな、見下した態度を取るのだよ。」
「口では、さも親しげに受け答えるが・・・。
その答える前の“間”は何だ?
嫌だなって“顔”は何だ?
それを“悪びれない”のはどういう事だ??」
「舐めているのだよ・・!
“私の血”を、“私の経歴”をな・・・ッ!!」
「だが、悲しきかな・・・。
それは全て『真実』であり。
何一つ言い返す事も、叱り付ける事一つすらも出来ない“弱さ”が私にはある・・・。」
「生真面目とは損なモノでな。」
「ウソを突っぱねても、自分を守ろうとする事すら出来んのだよ。」
「お前には解るか?
煮えたぎるようなドス黒いモノが滲み噴き出していると言うのに。
『 やっちゃいけない! 』『 我慢しなきゃいけない!! 』『 家名に泥を上塗りするような真似だけは、避けなきゃあいけない! 』と!!
心中跋扈(しんちゅうばっこ)し、抑えても、抑えても、抑えきろうとしても、『 “ドス黒い衝動欲求” 』が、尚強くなるのを感じる様をだぁー!!! 」
ー 嗚呼、人生、何を楽しみとすれば良いッ!
ー 何時の間にかに、40を過ぎたッ!
ー それまで私は何をしてきたのだッ?
ー 我慢するんだ、我慢するんだと、誰とも打ち解けず、必死こいて軍務に努めて来た結果『何が残ったッ?』
「拭う事の出来ない『暗愚』の汚名とッ!
何一つ言い返す事が出来ない『愚鈍な自分』だけじゃないかァーッ!!」
ー 嗚呼、人生何一つ良い事が無かった!!
ー 嗚呼、人生何一つ良い事が無かったじゃないかァー!!
「だが・・。
“転機”って訪れるモノなのでねぇ・・!」
「シュ・・ッ!
シュポポウ・・・ッッ!!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「あれは・・・ッ!
“快感”以外何物でも無かったよ・・・!!」
「“知恵ある者”とは、こうも 違 う モ ノ か ! ! 」
「君には良い思いをさせて貰ったよぉ〜! “迷宮の道化師”『ゲン・ドルベル』ゥウウ〜〜〜ン!! 」
「シュポォウ〜〜ッ♪
この私『ボギヂオ・クラケット』の名に置いて、礼を言わせて貰いますよぉ〜おお。
ハァ〜シュポシュポ! シュッポッポッポォポォォオオオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! ! ( 笑 い 声 ) 」
・『 “レッド・スーツ・ボギー”ボギヂオ・クラケット 』
嗚呼、失ッ敬ィ、失ッ敬ィィ〜〜。
ちょっと興奮してしまったようだねぇええ・・・。
ガッツくっと言うのは貴族らしからぬ行動でしたね、ゴホンのコホコホですよぉ。
だけどねぇ・・・、抑える事なんて出来やしなくってさぁ。
ずっとずっと我慢していたんですよぅ。もうねぇ、悔しくって、口惜しくてですねぇぇええええ・・・。
だから今『 弾けちゃった。テヘ♪ 』とでも言いましょう・・・かァァァアア!!
シ ュ ッ ! シ ュ ポ ポ ポ ゥ ッ ! !
まぁー、お話しましょうか・・・!!
あれは素晴らしいぃ。
とても素晴らしい戦争でしたよぉぉ。
それは『造反星・ブルーツポンチ』との戦争にてぇぇ・・・。
ー 繰り返すは疲弊。
その責は全部、私でしたァ。
ー「何人の兵士が犠牲になっていると思っているんだ、腹切れやボギヂオ」とでも言いたげな、皆の視線。
痛ッ!痛ッ!あ痛ァーッッ!?な毎日が続く中にですよ!
やって来ましたわ、我が甥『ピピアン・クラケット』ッ!!
そしてッ!そしてッ! そっしてぇぇええ、ですねぇぇえええええええ!!!!
“ 迷 宮 の 道 化 師 ” 『 ゲ ン ・ ド ル ベ ル 』ゥ 、 じ ゃ あ り ま せ ん か ぁ ぁ ぁ あ あ あ あ ! ! !
ー 聞くや否やと、もぉー信じられない位に、ハッピーなお話ッ!!
今後の指揮を取ってくれるばかりじゃなく“手柄”はこの私にッ!
“ ボ ギ ヂ オ ・ ク ラ ケ ッ ト ” に と 言 う じ ゃ あ、 あ ー り ま せ ん か ぁ ー ! ! w w w w
ー 気分は『ハァーシュポシュポ!』ですよ!
『造反星・ブルーツポンチ』相手に、連戦連勝ォー!!
“ゲン・ドルベル”の指揮の元、“私”が号令を出して、
“ピピアン”と“アクート”が、バッタバッタと『 ブルーツポンチ兵 』を な ぎ 倒 し て 行 く 様 を ・ ・ ・ ッ ッ ! ! !
や ん や や ん や と “褒 め 称 え る ” ん で す よ ぉ 、
“皆 ” が “ 皆 ” 一 杯 一 杯 ぃ ぃ い い い い い いい い い い い い い いい いい い い い い ! ! ! ! !
・
・
・
・
・
・
「ハァ〜アァァ〜〜〜〜ン♪
アンアンアーンの、シュッポッポッポッポッポォ〜〜〜〜ゥ♪♪♪」
「ブルーツポンチで勝った功績で、私は“大佐”ですよ、“大佐”!!」
「何だか知らないけど『 大佐と言ったら、赤い服が似合うよーな気がしたから 』、制 服 も 新 調 ゥ ッ ! !」
「調子ブッコ居て、その制服のまんま凱旋したらさぁー。」
ー “ レ ッ ド ・ ス ー ツ ・ ボ ギ ー ” ッ ッ ッ ! ! !
なーんて、言われちゃってさぁーwwwww
ー 40超えて、ようやく“人生謳歌”してるってカンジですよぉ、シュポポゥ!
あーそうそう。この件でね。色々お家の方で、“何か”あったみたいでしてねぇぇ・・・。
へぇ・・・。
そうだったんだ。
へぇ・・・へへぇ・・・・ッ!!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
“何か”・・と言われても漠然としちゃいますかぁ?
“予(か)ねて”より。いや、私は一切知らなかったのですがね。
でもお家の方じゃ“予(か)ねて”よりだったらしいんですよぅ〜。
それが“何か”です。
そして“何か”とは、『 “世にも奇妙な鋼鉄の赤ん坊”ドクトル・ベイベー 』ェンの事だったりするんですよねぇぇ・・・。
ー 『 マル秘マル得情報 』を持ってきた“ドクドル・ベイベー”ェン。
信頼の証しとして渡された数点の『 カスタマイズ羅甲の設計図 』。
ー そーいえば・・・と、思い返してみれば。
“ピピアン”にしても、“アクート”にしても少し変った『 羅甲 』に乗っておりました。
“高速キック”が可能な『羅甲』と、“体内に刃(やいば)が内蔵された”『羅甲』でしたねぇ。
成程。あれは『 ドクトル・ベイベー 』が“ 設 計 ”し た モ ノ だ っ た の で す か ぁ 。
更にはと思い返せば、10数年前から『 クラケット家 』に良い事が続いてた気がします。
ピピアン程の優秀な男が、好き好んで軍人を志すなんて、私が『 少年(ボーイ) 』だった頃には考えらなかった事ですよ。
軍人とクラケット家は言わば『 鬼門 』。かといって代々軍人を輩出してきた『 面子 』もある。
其処で私のような『 男 』が・・・・。あー、それはもう良い。
だって今の私のは『 “レッド・スーツ・ボギー” 』だからねぇー!!
ー ま、言わば、ドクトル・ベイベーはクラケット家にとって『 金の卵を産む、ニワトリ 』って事。
更にも『 金の卵 』を産ませる為に、“地球”と言う名の星に送り込んだのが『 クラケット家 』。
その行方を追ってるのが『 断罪 』の名を持つ『 ベセルク・D・ドヴォルス 』。
ー 何故、追ってんのかぁァん?って事聞きましたよ。
“ドクトル・ベイベー”が、“クラケット家”の引っ被った『 汚名 』のそもそもの元凶であり、
何人もの軍人を殺しちゃった『 大 罪 人 』だ っ た っ て 事 も ね 。
ー でもねぇ・・・。
それって、もう“数百年”も昔の事でしょ?
それにさ。そもそも『 マヌケな先祖様 』に対し『恨み』こそすれ、『 仇を討とう 』だなんて、コレっぽっちも考えてないんですよねぇ。
ー 死んじゃった軍人だってさ。
『 軍人って死ぬ事も、任務の一環じゃあないですかぁ。 』
そでしょ?そでしょ? それで『 お国を守れる訳 』でしょ??
そんでもって、今は、こうして、『 アムステラに“戦功” 』上げてる訳だしさ。
引き渡そうとも、『 遠い遠い星( = 地 球 ) 』に居る訳だしさ。
それはそれとしてで、良いんじゃないですかぁ〜??
もちろん、“ ゲン・ドルベル ”の事は有難く思いますよ。
だから『 相応の事 』。 『 相応のお付き合い 』はさせて頂きますしね。
だからさ・・ぁ。
悪いようには致しませんよ・・ぉ。
ドクトル・ベイベーは引き渡すのは無しでと行きませんか? ベッセルクさぁーん??
あくまで『 独自の捜査 』でしょ・・・?
今回の勝利、最ッ高でしたし、貴方達には感謝。
そしてこれからは『 良い思い 』させてあげますしぃぃ・・・。
この『 件 』は、どーか・・。
終 わ り に し ま せ ん か ァ ?
ね ぇ ー 、 ベ セ ル ク さ ぁ 〜 〜 〜 〜 ん ? ? ? ?
・・・・
「こう来る事は解っておりました。」
「ですが・・・。」
「問題は重きと置く、その訳は、“ベイベー殿の罪”よりも、“ベイベー殿の過去”にございます。」
一つに。
一度、“オオウ”を裏切ったにも関わらず、
彼の迎い入れ先である“アムステラ神聖帝国”をも裏切り・・・。
そして一度裏切ったオオウへと舞い戻ってまで、アムステラ相手に最後まで戦った程、
オオウへの“愛”が強く、帝国(アムステラ)への“憎悪”は深かったと言う『 こ の 歴 史 的 な “ そ の 事 実 ” 』 。
二つに。
数百年の沈黙を破り、今、これ程までの行動を行っているのは『不気味』以外何者でもなく。
また数百年、貧民街を移り住んでいた事から『 “権力者”に対し、“強い嫌悪感”を持っている可能性が高いと“推測”をされる事 』。
そして、三つ。
歴史の謎。『姫君の逃避行』。『 サニー・グレーデンの逃亡 』。
調べて行く内に、どうにも逃げ延びたその先。
その星。その惑星は『 外宇宙“太陽系第三惑星” 地 球 』である可能性が“非常に高い事”が 判 明 さ れ ま し た。
これら3点。とても『 見過ごす事が出来ない 』状況であったのです。
「そして。」
「此処まで来れば、後は簡単。」
ー 何故なら、“クラケット家”は一度でもその味を知ってしまったのです。
『 諸手を挙げて“凱旋”をし、“称賛”で持って迎えられると言う “ 勝 利 の 美 酒 ” を で ご さ い ま す 。 』
ー 例え“ドクトル・ベイベー”殿と、顔合わせする事が出来ずとも、“策”の一つや二つ。
いいや三つ。いやいや、そんな数え方では、日が暮れてしまうお話でございます。幾らでも“織り込む事”が出来たのです。
そう、“クラケット家”が『 頭頂から爪先にまで 』と 酔 い 痴 れ た 、
“ 勝 利 の 美 酒 ” を チ ラ つ か せ る 事 に よ っ て ・ ・ ・ ! !
ー そして“数々の策”により、“ドクトル・ベイベー”殿を追い詰められていったのです。
中でも・・・。
決定的だったのは、アムステラより送り込まれた5人目の増員。
“ 闘 売 女 ( バ ト ル ・ ビ ッ チ ) ” ズ レ ア バ ー シ ャ 殿 で、 ご ざ い ま し た 。
彼女には『願い』があり・・・。
その『願い』の為になら、どんな事をもやってのけました。
それは『 愛する“毒針” 』に、見染められるその為にてございます・・・。
で は 続 き を 、 闘 売 女 ( ズ レ ア バ ー シ ャ ) 殿 。
・・・・
突然の出来事だった。
こんな事になるだなんて、夢にも思って無かった。
誕生日パーティ。10歳の思い出。お父さんとお母さんが「おめでとう」と祝ってくれたそんな中。
『 下衆ども 』が土足で侵入して、ケタタマシイ音が鳴り響きました。
ダーン! ダーン!! ダーン!!! ダーン!!!!
銃声です。何度も。何度も。何度も。何度も。
私のお父さんとお母さんは、バケツ一杯に注ぎ込んだケチャップをブチまけられたかのように、真っ赤になり。
そして。二度と動かなくなりました。
下衆どもは、ドタドタとガサゴソしながら家を散らかしていきます。
「金目のモノだァー!」
「金目のモノは全部盗んでいくんだァァー!!」
泣いたら良いのか?喚(わめ)いたら良いのか?
どうする事も出来ない中、たった一つだけ理解をした事がありました。
ー もう。
何時ものような毎日が訪れる事は無いのだな。と。
下衆の一人が、掴みかかってきました。
そして平手打ちしてきました。何度もです。何度もです。何度もです。何度もです。
体温が、恐怖と絶望と、殴打撲でわめくちゃになった時。
その下衆の一人が、汚らしい叫び声を挙げたのです。
「ロッ!ロロロロリッ子が萌え萌えきゅぅぅぅううううううんん!!!
オぉぉぉおおおおおおオオオデの、アッッッッッツゥイのぉぉぉおおおおおおオオオオ!!!!
受け止めてくれ、ドバドバズッッッッキュゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウンンンン!!!!! 」
剥ぎ取られて、身動き一つ出来なくされて、とてもとても気持ちが悪い感触が這いずりまわるその中に・・・。
あ の 男 が !
“ 銃 声 ” と 共 に 乱 入 し て き た の で す ! !
ダ キ ュ ダ キ ュ ダキ ュ ダ キ ュゥゥゥウウウウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウウ ン ン ン ン ! ! ! ! !
ッ
ッ
!
「 ヒ ィ ッ ハ ッ ー ハ ッ ハ ッ ハ ッ ー ー ー ! ! !
た ま ん ね ぇ な ァ !
こ ん な 『 引 き 金 の 軽 い 拳 銃 』 使 っ た 事 無 ぇ ぜ ッ ッ ! ! ! 」
「 と り あ え ず テ メ ェ 等 コ ロ し て や る よ 、 イ ャ ッ ハ ー ー ーー ー ー ー ! ! ! 」
私の目の前が“真っ赤”に染まりました。
そしてその男は、動けなくなった下衆どもに対し、更にもと“銃弾”を浴びせるのです。
「 良ぃ〜い仕事引き受けたモンだぜ、なう! 」
ダ キ ュ ダ キュ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ! ! !
「『どチビ山猿(ベイベー)』の“新作拳銃”のモニターだなンてよぉおおおお!! 」
ダ キ ュ ダ キュ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ! ! !
「 『 殺 っ ち ゃ う よ 〜 ! 』 」
ダ キ ュ ダ キュ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ! ! !
「 『 殺 っ ち ゃ う よ 〜 〜 〜 〜 ! ! ! 』 」
ダ キ ュ ダ キュ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ! ! !
「 金 せ し め て 、 出 世 の 足 が か り に し て や ン 為 に ッ ッ ッ ! ! ! 」
ッ
ッ
!
ヒ ” ィ ” ィ ” イ ” イ ” イ ” イ ”イ ”
ハ”ッ” ッ”ハ” ッ” ハ” ハ” ッ” ハ” ッ”
ハ ” ッ ” ハ ” ハ ” ハ”ァ”ッ”ハ”ッ” ハ ” ハ ” ァ ” ァ ” ア ”
ハ ” ァ ” ァ ” ァ”ア”ア”ァ” ァ ”ァ ” ア ” ァ ” ァ ” ッ ッ ! ! !
・
・
・
・
・
・
男が全ての銃弾を、撃ち尽くしたその時。
静寂の中・・・。
荒がる息した、その男の・・・。
“貌(かお)”が今、月明かりに照らされて・・・・!!
「残念だったなぁ。
女になれるチャンスだったってぇのによぉぉおおお・・・。」
そう言うと、男はジロジロと私を眺めました。
あんなトコロや。
こんなトコロ。
そんなトコロまで・・・。
そ し て 男 は 、『 こ う 言 い 放 ち ま し た 』。
「 『 来 な ッ 。
俺 が “ 女 ” に し て や る ぜ ッ ・ ・ ・ 。 』 」
そ う し て 私 は ・ ・ 。
そ の 夜 。 と て も 『 熱 い 夜 』 を 過 ご し た の で す 。
熱 く っ て 。
熱 く っ て 。
熱 く っ て 。
熱 く っ て 。
『 と て も 幸 せ な “ そ の 夜 ” 』 を ・ ・ ・ ・ 。
・
・
・
・
・
・
次の朝・・。
目を覚ますと・・・。
そ の 男 の 姿 は『 何 処 に も 無 か っ た の で す 。 』
泣いた。わんわん泣いた。
こんなにも!こんなにも、体が熱いのに、どぉおおおして、あの男は何処にも居ないの?と。
ッ
ッ
!
だ か ら ア タ シ は ッ !
あ の 時 、 心 に 決 め た ん だ ッ ! !
も う 一 度 、 あ の 男 に “ 会 っ て や る ん だ ”っ て ッ ッ ! ! !
両 親 を 失 い ッ !
一 人 、 貧 民 街 の “ 地 獄 の 中 ” で ッ !
生 き 続 け る 事 に な っ た “ こ の ア タ シ ” の ぉ ぉ お お お お ッ ッ ! !
唯 一 無 二 の “ 願 い ” に な っ た の さ ッ ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
ア タ シ の 名 は 『 ズ レ ア バ ー シ ャ 』 ッ ! !
“ 毒 針 ” を こ よ な く 、 “ 愛 す る 女 ” っ て 訳 ェ 〜 ッ ! !
・『 “闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ 』
もうちょっと過去話(かこバナ)@ロリッ娘☆編が続くんだけどさ。
ん〜、思い返すならぁー。必死だったってカンジィ?
大泣きした分スッキリしたし、『 愚問だな?愛以上に人を強くするモノがあるモノか! 』・・みたいなぁ〜?
そりゃあ“地獄”だったと言うか“辛い日々”だった訳だけどぉー。
○ 『 どんなカンジか言うと、こんなカンジですた☆ 』
・とあるロリッ娘の日常。
今日も夜な夜なの『 イケナイお仕事 』♪
そしたら、キモ男達が徒党を組んで『 ノーマネー・野外ファック 』を申し込んできちゃったゾ☆
「ロリッ娘だぁぁああああ!ロリッ娘が居たぞぉぉおおおお!!」
キモ男1のキモ声に呼応するかのよぉーに。
「確保しっろォーゥ!!」
「捕まえて『 やめて!お兄ちゃん!! 』と叫ばせた挙句、
『 お兄ちゃんが本当のお兄ちゃんで嬉しいよ、でも半分悲しいよ・・・。 』ってセリフを言わせてやるんだフゥォォォ オ オ オ オ オ オ ! ! 」
「 馬鹿野郎ゥ! このオカチメンコがァーッ!!
『 お兄様 』と呼ばれるのは譲れんなぁぁあああ! 百歩譲っても『 兄くん 』だろーGAッ!!
“站椿(たんとう)”からやり直して、
こんな事やっても『 “萌え”なんて語れねぇーだろうけど 』、取りあえず“上段正拳突き”してこいや、チェリァァアアア ア ア ア ア ! ! ! 」
キモ男2、3、4で出て来ちゃった☆
狂った世の中に、モノ申す。
“ズレアバーシャ”ちゃんの反撃だぁー!!
「ちょっとぉー・・・・。
『 払うモノ 』払ってくんないと 困 る ん で す け ど ぉ 〜 〜 〜 〜〜 ? ? ? 」
払うモン払うなら『 起きろー、お兄ちゃんー☆ 電気アンマしちゃうぞー♪ 』のプレイから、
その実、履いてなくて『 キャー!? 見ちゃダメー!!? 』ってコンボまで繋げてやるっての、同情するなら金をくれ ア ダ ァ ー ッ チ ! ! 」
やったー!
“ズレアバーシャ”ちゃんカッコ良いー!!
でもそこはキモ男達だゾ☆
「“体”だぁぁあああああ あ あ ー ! ! !
“体”で払ってやるよぉぉぉおおおお お お お ! ! ! ! ! 」
「“終身雇用”をしてやんぜ、LOLIYYYYY Y Y Y YYY Y Y Y Y Y Y Y ! ! ! ! ! ! 」
キモーイ♪ ウザーイ♪♪
もういいや。殺っちゃお☆殺っちゃお☆☆
ズ レ ア バ ー シ ャ ち ゃ ん G O ゥ ! ! !
「 『 終身雇用の甘い罠 』『 月給幾らだ、ソイツを明かせぇー! 』
『 絶 縁 状 』は、 “ コ イ ツ ” で く れ て や る っ て カ ン ジ ィ ィ イ イ イイ イ イ ー ! ! ! 」
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
ジャキィーン!!
と、取り出したりますは“貧民星の奇特な科学者”『 ドクトル・ベイベー 』作成のォッ!
『 アムステラ製・改造拳銃“ 速 駆 手 候 ( ハヤ ク テ ソウロウ ) ”
@イメージガールこと、ズレアバーシャちゃん特別仕様だ “ アップ・グレード・バァァア ア ア ジ ョ ン ” ッ ッ ! ! 』
ッ
ッ
!
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
「 『 “ 目 ” だ ぁ ぁ あ あ あ あ っ て 、 カ ンジィ ィ イ イ イイイ イ イ イ イ ! ! ! ! 』 」
ッ
ッ
!
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
「 『 “ 耳 ” だ ぁ ぁ あ あ あ あ っ て 、 み たい な ぁ ぁ ぁ あああ あ あ あ あ ! ! ! ! 』 」
ッ
ッ
!
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
「 『 “ 鼻 ” だ ぁ ぁ あ あ あ あ っ て 、 く れ ば あ ぁ ぁ ぁ あああ あ あ あ あ ! ! ! ! 』 」
ッ
ッ
ッ
!
!
「 『 ヒ ャ ッ ハ ー ッ ! ! !
“ キ ミ ” な ァ ん て “ ビ ッ チ ビ ッ チ に ” し て や ん よ ぉ ぉ お お 、
っ っ っ て 、 “ カ ァ ァ ァ ン ジ ” ィィ イ イ ” イ ” イ ” 〜 〜 〜〜 〜 ン ン ” ン ” ! ! ! 』 」
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
ダ ” キ ” ュ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ”” ウ ” ウ ” ウ ” ン ” ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
・
え?この「ふざけた世界にようこそ」過ぎるって??
そりゃあ「ゴメンナサイ。ワタシ、汚れちゃったの・・・」とでも言えば、カワイイモンなのかも知んないけどぉー。
こんぐらい、タフじゃないと生きてけないみたいなぁー。
運も良かったしね。
彼(あの男)を探そうと、彼が言ってた『どチビ山猿(ベイベー)』と早くに出会えたのが良かった。
ベイベーはアタシにこう言ったよ。
「“新作拳銃”のモニターをした男でちゅか?
ほぉ・・・う。ハァイ。そんな事があったのでちゅかバブゥ。」
「残念ながら“毒針”『アクート』は、もうこの星におりまちぇぬ。」
「彼が求めるモノは『 出世 』。それはこんな『 辺鄙な星 』に居ては適わない話だからでちゅ。」
「彼を探そうと言うのなら、君(チミ)もまた旅立たねばならないでちょう。」
旅立つ・・・と言われても。
悪の神官を討伐するってのに、実の息子へ53Gしか渡さない親すらも居ないこのアタシ。
そうそうと旅立てる訳ないしぃ〜。
「もし・・・。
君(チミ)が“どんな事をしてでも”、それを『 成し遂げたい 』と言うのなら。」
「僕がその“お手伝い”をしても構いまちぇんがァ〜・・・。
どう致ちまちゅか?ハァイ??
聞いてみる気はありまちぇんか?バブゥー?? 」
その言葉にアタシは、ピンと来た・・・みたいな?
鋼鉄の赤ん坊の姿をしているとは言え、『 スッポンポン 』。
やりたい事は一つしかないってカンジィ?
答えは一つと、まず『 履いてない 』状態なろうと、履物をずり下ろそうとしたその時、ベイベーはこう言う。
「アブアブアブ・・・。
君(チミ)と“ニャンニャン”をしたい言ってる訳ではありまちぇぬよ、バブゥ〜。」
ガビィーン!!?
違っちった!?
続け様、ベイベーは“股間のソレ”を隠すポーズを取りながら、こう言い放つ。
「拳銃宣伝娘(シークレットペニス)でございまちゅ。」
拳銃宣伝娘(シークレットペニス)とな!!?
ベイベーは続ける。
「僕は今、とある権力者(=クラケット家)と顔合わせをしたいが為に『 多額の金銭 』を必要としていまちゅ。」
「その為に創り出したのが、この『 アムステラ製・改造拳銃“ 速 駆 手 候 ( ハヤ ク テ ソウロウ ) ” 』でございまちゅ。」
「この拳銃の有用さをアピールする為、君(チミ)に『 拳銃宣伝娘(イメージガール) 』になってもらいたいと思っていまちゅ。」
「両親を失い、夜な夜な『 イケナイお仕事 』をする君(チミ)。そんな君(チミ)を守るのは『 一つの改造拳銃 』であったと売り込みたいのでちゅよ。」
「キャッチコピーは『 大の大人に、女子供が勝ち得る“銃” 』でちゅよ、ハァイ!
それは、この上無い・・・!この上無い位に『 宣伝(コマーシャル) 』となるでちょう!!」
「もちろん・・・。
君(イメージガール)の身を守る為に、僕も陰ながらお手伝いをさせて頂きまちゅ。
商品とは違う“特別製の拳銃”をお渡し致しまちゅし、その体にも少々『 生体改造 』を施ちまちょう。」
生体改造?
やっぱりやりたい事は一つだった訳でぇ〜。
取りあえず上に纏っているモノを、脱ごうとしたら、ベイベーはこう言った。
「君(チミ)の乳首を“ビンビン丸”にすると言う話ではありまちぇぬ。」
「ちょちて、“四つんばい”になる必要もありまちぇん。」
「 施す事ッ!
ちょれは“身体能力の向上”でございまちゅうぅぅううーーー!!!
此処の設備では満足な事は出来まちぇぬが、それでも十二分に『 闘える身体 』となるでちょう!! 」
ベイベーは左手で“隠遁的陰部(シークレットペニス)”を続けながらも、右人差し指でアタシを指し示しながら こ う 言 う ッ !
「今日より、君(チミ)はッ!
『“闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ』と 名 乗 る の で ち ゅ ッ ッ ! ! 」
「さすれば“君(チミ)の望み”は叶えられるッ!
先の行動から“君(チミ)の答え”は既に出ているモノと『 判 断 』を 致 ち ま ち た ッ ッ ! ! 」
「 ならば、急ぐる事“矢の如し”
さぁ、光陰の徒然なるままに『 改 造 手 術 』を施すと致しまちょう・・・ッッ!!! 」
・
・
・
・
・
こうしてアタシは、生き延びて、毒針に逢う為に『 サイボーグ 』になったってカンジィ?
サイボーグと言っても『 握力の強化 』と『 動体視力の強化 』が施されただけだけれどね。
おかげでお目目は『 グルグル目玉 』だし、『 出力調整 』しないと卵すら割れないしと、
不便っちゃあ不便になったけど、これも『 愛の為 』・・・みたいな?
そうして、時は流れて東へ西へ?
何年経ったか忘れたけど『 ロリッ娘 』と言うには“背”も“胸”も立派なモノになった頃。
ベイベーは『とある権力者(=クラケット家)』から信頼を得られたとかで星を出て行き・・。
アタシもアタシで、十分過ぎる位の金銭と力を得た。
後はこの“辺鄙な星”。
『惑星・ブルーツポンチ』を去るばかり・・・と思っていたのに。
最悪ってカンジ、BADォーぅ。
星がアムステラ神聖帝国に対し『独立宣言』って言うか『造反』をしちゃったのが“運の尽き”。
おかげで星から出るに出れなくなっちゃってさぁ〜。
悪い事は続くって言うみたいな?
ロリッ娘としてのステイタスが消えても、『 闘売女(バトルビッチ) 』の名は消えない訳でぇ〜。
「ロリッ娘の時から、萌えていましたッ!!」
「“ズレアバ”たん! 共に戦いましょうッ!!」
とか言われて、独立軍から“専用機体”を渡されたり『 至れり尽くせり 』なったのは良いけれど、もう逃げるに逃げられないみたいなぁ〜?
ー それはそれで良い思いをしたし、星から出れないなら『戦争もアリ?』と始めてたみたモノも、戦況は泥沼の一途。
戦って戦ってで、何処のファイトォ!レディィィイイGOォ!!だっつーの!!みたいなぁ〜??
ー 何時まで続くのかと思ってたらァー。
ー “高速キック”が可能な『羅甲』と、
“体内に刃(やいば)が内蔵された”『羅甲』が出て来た頃から、劣勢になって、あれよあれよと窮地でピィーンチ!!
適当なトコロで逃げなきゃなって思っていたら、遭っちゃったのよねぇ・・・。
“高速キック”・・・。
“高速・甲羅脚暴(ジェット・アバレッグ)”が可能な『 特 製 羅 甲 』と、その『 操 者 』・・・・。
“ ピ ピ ア ン ボ ー イ ”と 遭 っ て し ま つ た み た い な ぁ 〜 〜 〜 〜 ?
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ゴロゴロと機体残骸が、ゴロ寝んねしている中。
特製羅甲を駆る操者、ピピアン=クラケットがこう言う。
「制裁です。」
「ピピアン特製の高速キック・・・。
『 高速・甲羅脚暴(ジェット・アバレッグ) 』で貴方の機体を、拉(ひしゃ)げた『 鉄の塊 』に変えてしまいますが、構いませんね? 」
その響く声。その響く声質は・・・。
冷た過ぎるほど『静か』で。冷た過ぎるほど『酷い』。
さしもの、ズレアバちゃんもこれには参ったね。
勝機は無い。機体性能も違ければ、操者の腕だってアッチが上。
とは言え、『 逃げる事 』は出来るかも知れない。
射撃能力なら、アタシのが上。
間合いを測りながら、機を見て逃げるって、みたいなぁ〜〜〜???
そんな思考も、すぐにと止まる。
何故なら、それは・・・ッッッ!!!!
ガ
シ
ィ
!
掴まれたッ!一体何処からッッ!!?
ー 機体の残骸?
残骸に隠れて、狙っていた??
ー そして、そんな思考もすぐにと止まる!
何故なら!
何故なら、それはぁぁあああああああああああああ!!!!
ッ
ッ
!
「 ヒ ャ ッ ハ ー ッ ! ! !
テメェをブッコロしたら出世間違いなしだぜッ、『 闘売女(バトル・ビィィィイイイイイイイッチ) 』ー ー ー ! ! ! ! ! ! 」
ーーー ア ク ー ト ッ ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
「 『 手 柄 は オ レ の も ん だ ッ ! ! !
切 り 刻 ん で や る ぜ ー ー ー ッ ! ! !
キ ェ ー ー ー ー ー ー ーーーーーー ー ー ーー ー ーー ー ー ーーー ー ー ーー ー ー ー ー ー ! ! ! ! 』 」
ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!! ズ”ゥ”パ”ァ”!!
ズ”ッッッ プ”ゥァァァアアアアアア ア ア ア アア ア ア アアア ア ア アア ア” ア” ア ” !” !” ! ”
・
・
・
・
・
ーーー 機体はズタズタに斬り裂かれた。
声すら出ない一瞬の出来事であった・・・・。
そうしてアタシは・・・・。
・・・・
目が覚めると『病室』。
痛くって。痛くって。痛くって。痛い・・・。
包帯が巻かれている。一杯巻かれている。
今・・自分が。
どんな疵を負い、どんな容姿になってしまったのかと、察し・・。
その事実に『 絶望 』をした・・・。
そして、こんな目に遭わせた男は・・・。
ー 愛して。
愛して。
夢見る位に愛した“男”・・・。
“ 毒 針 ” ア ク ー ト ッ ッ ! ! !
泣いたッ!
ワンワン泣いたッ!!
この悲痛ッ!何に訴えかければ良い?
居るハズも無い神様?それともお金ばかりを巻き上げてく宗教家に??
でもね。アタシね。
こんな姿にされてもね。
ー アタシは、アクートに“逢いたい”と思っているんだ!
ー アタシには、それしか無いんだ!!
それだけの為に生きて来て、それだけの為の“人生”だったんだッッ!!
ー そりゃあ、こんな事なって、憎く思う気持ちもあるよ?
それでも、こんな時、一番逢いたいのは、『 アクート 』なんだよッッ!!!
ー 解るだろ・・?
どうしようも無くなった時、一番頼りたい誰かは『 どう言う人 』かって言うの・・・?
解 る だ ろ ・ ・ ・ ?
解 る だ ろ ゥ ・ ・ ・ ? ?
「ならば・・・。」
「その命。」
「この私へと、預けてくれませんか?」
だから耳に届くは、その声に。
アタシは藁(ワラ)でも縋(すが)るかのように、『 ハイ 』と答えたんだ。
「私は“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルと申します。」
「ドクトル・ベイベーの旧知であらせられる貴殿なら、事の他“策”は上手く運びましょう。」
ー 貴殿の向かう先は、それはそれは遠い星・太陽系第3惑星『 地球 』でございます。
貴殿は其処で“ QX団製サイボーグ ”となるのです。
さすれば、その姿『 元の通り 』となる事が出来るでしょう。
ー そして貴殿は『 その遠い星(=地球) 』から・・・。
『 アムステラ神聖帝国 』へと戻るその為に。愛する『 毒針 』と再び巡り合う『 悲願の為 』に・・・。
貴 殿 は 。
私 の “ 命 令 ”に 、 従 い 続 け な け れ ば な り ま せ ん 。
で な け れ ば 。
貴 殿 の “ 願 い ” は 適 え ら れ な い の で す か ら ね 。
答 え は 。
既 に 出 て い る 事 で し ょ う 。
そ れ で は 向 か う そ の 先 。
そ の 星 の 名 は “ 地 球 ” 、 『 船 』 は あ ち ら で ご ざ い ま す 。
深 く『 ご 武 運 』を 祈 っ て お り ま す よ 。
勇 名 な る は 、 イ メ ー ジ ガ ー ル 。
闘 売 女 ( バ ト ル ビ ッ チ ) ズ レ ア バ ー シ ャ 殿 ・ ・ ・ ッ ! ! !
・
・
・
・
・
そう・・・。
アタシは“QX団”を裏切る為に『地球』へと向かったんだ。
罪悪感はあったよ。かつての“恩人”『ドクトル・ベイベー』を裏切る事と・・・。
人生さ。
アタシは一体どうなって行くんだろうって・・・。不安??
真っ当に生きちゃあいないけど『 こんなの間違ってる 』って事ぐらい解るんだよ。
でもね。もう後戻りできないじゃん?
此処まで来て、『アタシ、QX団のサイボーグとして生きていくしぃ〜』とか言えないじゃん。
だったらさ。
こうなったらさ。
もうアタシには『 アクート 』しかいないんだよ・・・ッッ!!!
『 アクート 』に全てを捧げるしか、人生意味を持てないんだよ・・・ッッ!!!
全 て は 愛 す る 毒 針 と 、 再 び 巡 り 合 う 為 に ・ ・ ・ !
その為にならッ・・!
アタシは鬼でも修羅にでもなる “外道” だったって事さッ・・・!!!
ま・・・、タフに生きるよ。
どうせ死ぬなら・・・。
見えない何かにブッ潰されて死ぬよりも、やるトコまでやって死にたいって思うしさ・・・。
なぁ、アクート・・・。
アンタは・・・。
何を想って生きてきたんだい・・・?
逢いたい・・・。
そして迎えるは『 コルレオーネの造反 』。
QX団員『 コルレオーネ 』は、“この機”を待っていたかのように『 謀 反 ( 脱 走 ) 』を 試 み た 。
・・・・
「ええーいッ!こっちにはおらぬか!!」
「クソが!『 あの髭眼鏡ども 』め―ッ! どこへ逃げおったんじゃ!? 」
「落ち着いて下さいよ。煩くて科学(捜索)に集中出来ません。」
「何をッ!?」
「この『被りキャラ』めがッ!!」
「とっととあのカスどもを、見つけぬかアァ―ッ!!」
「今探している最中ですよ!」
「・・・・。」「・・・・・・・。」「あっ・・そんなバカな・・・!?」
「どうしたァッ!『被りキャラ』よ!?」
「己(オレ)の科学(シナプスアイ)に連動している、『 QXレーダー 』にヤツらの姿がありません。」
「・・・ということは。もう本部には既にいない 可 能 性 が ・ ・ ・ ッ ! ! 」
「 何 を 『 ヘ タ レ 』 発 言 を し て お る ッ ! !
全 身 全 霊 を 以 て 探 せ ィ ィィ ッ ッ ッ ! ! ! 」
「 『 ス ピ リ ト ー ゾ ! コ ン ・ フ オ ー コ ! ! ( 気合いを入れよ、烈火の如くッッ!! ) 』 」
「落ち着けい〜〜〜!邪曲家よ!!」
「まだ『 銀装隠密 』や『 柔装甲 』も探しておる!!!」「その他にも、数体のサイボーグが奴等を捜索中じゃあ〜〜〜〜!」
「しかし『 企業戦機 』や『 鷲鼻 』! さらには『 耐撃 』もおらぬ中、このような『 謀反(脱走) 』を 試 み る と は ! ! 」
「あのイタリア系(髭眼鏡)めッ!!
やってくれる!やってくれるわ!!クソが〜〜〜!!!」
「 『 ヒ ヒ ヒ ケ ケ ケ ェ ―――ッ ッ ! ! ! 』 」
・
・
・
・
・
この時・・。
脱走を企てた「イタリア系(髭眼鏡)の男」こそ、元QX団員・マーロン=コルレオーネ殿でございます。
・『 “元QX団員”マーロン=コルレオーネ 』
ズレアバーシャ殿から送られる情報の数々から、彼が『 謀反 』を企てている事を察するのは容易でした。
故に私は、その『 反意 』を明るみにさせない為に“策”を、随所随所にと張り巡らせたのです。
来るべきその日。コルレオーネ殿は脱走を企て、ソレに成功を致しました。
そしてこの日より、クラケット家が持つ『 ドクトル・ベイベー殿への信頼 』は崩れ去っていったのです。
何故なら・・・。
コルレオーネ殿は『 人工知能の設計図 』を持ち出し『 QX科学技術員 』と共に脱走をしたのです・・・。
そして、その二つとは・・・。
地球と言う地に置いて『 秘密裏にQX団のみが所有をする事 』に“ 多 大 な る 意 味 ”があるモノだったのです。
故にクラケット家は、揉めに揉めました。
ドクトル・ベイベーとの手を切るべきだと言う『 ベイベー不要派 』と、いいや、サイボーグ暗殺集団は捨て難いと言う『 ベイベー擁護派 』にと分かれ、
喧々諤々(けんけんがくがく)の「 論戦 」「 舌戦 」「 屁理屈の合戦 」を繰り返したのです。
繰り返されるは『 不毛な議論 』・・・。
キリが無い故の、「疲弊」と「混乱」・・・。
もうキリが無い。
この話委ねるなら『 智者 』が良い。
その為の『 ゲン・ドルベル 』でもある。
そして。と・・・。
駆り出された者が、この私『 ゲン・ドルベル 』でございます。
ようやくを持って、ベイベー殿と直接、言(げん)を酌み交わす機会を得たのです。
ー 目的は、ベイベー殿は『 敵 』か『 否 』を知る事・・・。
そして、どのような『 理由 』があろうとも、地球にサイボーグ暗殺集団がある事に対し。
ベセルク司令を初め、この私と・・・・。
(ッツ!!!)
ー 俺様、狂人(ゼン)が不愉快極まりねぇのさ!!
・『 “迷宮の道化師・第2人格”狂人(ゼン) 』
ベイベーが敵じゃねぇとすれば、ベセルクの野郎、精々『 QX団の規模縮小 』程度に話を済ませるのだろーが・・・、そうはいかねぇって話だぜ?
何故ならよぉ・・・!!
俺 様 、 狂 人 ( ゼ ン ) が 考 ず る “ 策 ” の 本 質 っ て ぇ の は ッ ッ ! ! !
最 後 の 最 後 に 、 誰 が 一 番 の “ 我 ” を 通 せ る か っ て 事 に あ る か ら だ ッ ッ ! ! !
この“策”で・・・。
一番美味しい思いをするのは「 ベセルク 」でもなければ「 クラケット家 」でも無ぇ!!
俺 様 、 狂 人 ( ゼ ン ) だ ッ ! !
『 特殊暗殺部隊・闇夜八行衆(アンノーセス) 』があるってぇのに、
てめぇら“QX団”の様な『 サイボーグ暗殺集団 』なんて 居 る か っ て 話 だ ろ う ?
だから、ブッ潰せる方向で『 話 』を 進 め て や っ た の さ ッ ! !
ベイベー!
てめぇに出来る事は、如何に多くの“サイボーグ”を『 闇夜八行衆(アンノーセス) 』に 引 き 渡 せ る か そ れ だ け だ ! !
「人工知能」が奪われたとなれば、戦闘中ハッキングされる可能性もあるって話だよなぁ・・。
QX団製の操兵・・。所謂ロボット関連も全て『処分』をさせて貰うぜぇ・・・。
無論・・・。
てめぇにも立場があるだろうベイベー。
実働は全て『 兵器人間(デスロイド) 』がやってやるよ。
あっはっはっはっはっはっは!!!
コイツは、俺様が手に入れた特別仕様の「殺戮ゴーレム」。
事故を装い研究施設一個お釈迦にして、ようやくにも手に入れた“人造人間”に、
“機械類”ブチ込んで更にもと“強化改造”をした『 兵器人間(デスロイド) 』だッッ!!
てめぇがどんなに強ぇ「サイボーグ」を創ったとしても、コイツには適わねぇよッッ!!!
そして・・・。
コイツが操る『 虚影棺(ブロッケン) 』は・・・・。
『 ど ん な 機 体 を も 、“ 塵 ” へ と 化 す だ ろ う よ ッ ッ ! ! ! 』
さあ「ベイベー」。
どうするつもりよ「ドクトル・ベイベー」??
てめぇの“秘策”は何だ?
もう打つ手は無ぇと、“逃げの一手(シークレットペニス)”と洒落込むつもりか?
どうでる『 ベイベー 』 ?
どうでるつもりだ『 ドクトル・ベイベー 』 ? ?
あ っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ ! !
あ ー は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は っ は ー ー ー ーー ー っ っ ! ! ! !
・・・・
ベイベーは呟く!!
「恐るべしは“断罪”ベセルク・D・ドヴォルスの『 慧 眼 』。」
「恐るべしは“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルの『 策 謀 』。」
「バラバラにちても“ミミズ”の様に這い出て来る『 未熟な過去 』、
その事柄『 試 練 』と言うのなら、成長を持って『 打 ち 勝 て 』とでも、申ちまちょうか・・・?」
何処からともなく。
「あーはっはっはっはっはっはっは!!」
夢か幻か?
狂人(ゼン)の笑い声が響き渡る!
そして狂人(ゼン)は、こう言い放つ!!
「無様だ!」
「嗚呼、実に無様だなッ!ドクトル・ベイベー!!」
「策無き“知者”ほど無様な者は無いぜ?ベイベー??」
「それは“愚者”となんら変わりも無い事だからな!ドクトル・ベイベーッッ!!」
「己の罪を隠遁するかの様に、隠密出世(シークレットペニス)に明け暮れた男の行く末など、そ ん な モ ン だ ! ! 」
「なぁ、ベイベー?
何故、とっとと、その“罪”を認め、アムステラに出頭しなかった?」
「その“才”は決して劣るモノじゃあない。」
(この私、ゲン=ドルベルと・・・。)
「そして俺様“狂人(ゼン)”を持ってして、これほどまでに“てめえ”を追い詰めるのに骨を折ったんだぜ?ベイベー??」
「てめえなら『 闇夜八行衆(アンノーセス) 』の一人として、多いに“功”を挙げられたハズだ!」
「それはてめえが望むモノ『 ユリウス=アムステラ 』に対し『 益 』為す事であったハズだ!!」
「何故、てめえは、その“道(どう)”を歩まなかったのだ?」
「それは、てめえの『 チッポケな自尊心 』と、
世の中の全てに反逆するかのような『 ふざけた姿 』を持つ事でッ!!
歩 む べ き を 道 を 誤 っ た 『 我 等 以 上 の “ 大 罪 人 ” で あ る か ら だ ! ! 』 」
ッ
ッ
!
ー オオウの王から言われたそうじゃねぇか?
生き続ける事がてめえの『 贖罪(しょくざい) 』だとなァ!
ー そして“拭い去る事の出来ない”『 永遠の鎖縛 』とはッッ!!
『 チッポケな自尊心 』も、その『 ふざけた姿 』も捨て去る事じゃあねぇのかァー?
ー てめえは『 変態な自分 』を押し通さんが為に“回りくどい手段”を採択し、
『 変態な自分 』を認めて貰いたいが為に『 ユリウス=アムステラ 』の名を大義名分として使った『 天下御免の“大変態” 』だッ!!
そ ん な “ て め え ”が 、
我 等 『 闇 夜 八 行 衆 ( ア ン ノ ー セ ス ) 』 と 肩 並 べ て 、
『 暗 殺 集 団 』 洒 落 込 も う な ど 、『 “ 片 腹 痛 ぇ 話 ” な ん だ よ ッ ッ ! ! 』
ー どうだ、ベイベー!
“論”、反するかァ? ドクトル・ベイベー??
ー いいや、てめえにゃあ、そんな惚(とぼ)けた“名”で呼ばれる事すら、罪に深きと言うモノだ!
露出した“男性器”を、両の手で持って“覆い隠す”って事に、
とても“御熱心”な『 ド 変 態 様 』が よ ぉ ぉ お お お お お お お ! ! !
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
容赦無く・・・。
容赦無くも辛辣(しんらつ)な、狂人(ゼン)の声に対し・・。
ベイベーはこう言う!
「それはそれは、ハァイ。」
「言われる事はごもっともでございまちゅよ、バブゥ。」
「ミスター狂人(ゼン)。
それは君(チミ)の仰るとおりの事。」
「僕のチッポケな自尊心が招いた『 結果 』。 」
狂人(ゼン)が続ける。
「ならば、言う事無いしかァ、ドクトル・ベイベー?」
ベイベー!
「アブアブアブ・・・。」
「いいえ、それは違いまちゅよ、ミスター狂人(ゼン)。」
「僕の持つ自尊心・・・。」
「僕の持っているチッポケな自尊心・・・。」
「ユリウス様の為と言う何物にも代えがたい一心を持ってして、抱いてしまった『 二つの心 』。」
「それは・・・。」
「 オオウに蔓延る『 “宇宙・人喰い熊”レッドヘルム 』を討ちて倒し!
ちょちて、フタゴマウンテンに封印されし『 オオウの祭壇 』を解き放ちゅ事ッ!!
その事柄、我等が“アムステラ神聖帝国”に更なるご発展を『 お約束するモノ 』にて、 ご ざ い ま ち ゅ ぅ ー ! ! 」
「“オオウの祭壇”が持つその力、恐ろしきに比類なきに持て、この僕自らの手で解き放つ事を望むが故に・・ッ!!
僕はクラケット家に『 重力下での対宇宙怪獣戦闘 』を目的に設計された、巨大操兵『 暴顛贅(アバレテンゼイ) 』を創らせまちたッッ!!! 」
・『 “量産型対宇宙怪獣巨大操兵”暴顛贅(アバレテンゼイ) 』
「 目的はもちろん、レッドヘルムを討ちて倒ちゅ事っ!!
ちょちて、これらの・・・。
これらの事を成し遂げる為には『 自由 』と言う権限が無い『 闇夜八行衆(アンノーセス) 』では成し遂げる事が出来ないお話であったのでちゅゥ〜〜〜!!」
・
・
・
・
・
・
「ち・か・ち・・・。」
「ちかちで、ございまちゅ。」
「もっともは、チッポケな自尊心。
それはミスター狂人(ゼン)。確ちかに君(チミ)の言う通りでございまちゅよ。」
「まずユリウス様をと思うのなら、この事は無きにしても、良かったお話。」
「かつて、オオウ随一と言われ、かようなサイボーグ暗殺集団を創り上げた、この僕、ドクトル・ベイベーが加わると言うのなら・・・。」
「ちょちて、君(チミ)が評する“非凡な男”。追い詰める事に骨を折った男“ドクトル・ベイベー”は!」
ッ
ッ
!
「銀河宇宙に“大輪大花”を咲かせる事よりも! 路傍の花一輪となる事一つで持てに・・!!
その程度のお話で “ 良 か っ た 事 柄 ” でございまちゅからねぇ〜〜、 バ ァ ー ブ バ ブ バ ブ ハ ァ ー イ ! ! 」
狂人(ゼン)が切り返す!!
「もっともだ!
嗚呼、実にもっともにして“眉唾な話”だな、ドクトル・ベイベー!!」
「わざわざ、遠くにも離れたその星!
オオウの姫君“サニー=グレーデン”が逃げ落ちたと思わしき、太陽系第三惑星にまで訪れて!!」
「言う事欠いて、大ボラとはな“ドクトル・ベイベー”!!」
ベイベーはこう言う!
「これはこれはでちゅね、ハァイ!」
「大ボラ吹きは、君(チミ)ではございまちぇぬか“ミスター狂人(ゼン)”?」
「今を持って尚『 この地球 』・・・。
只の1惑星。遠く離れた一つの星だとでも仰るつもりでちゅか、バブゥー?」
狂人(ゼン)!
「言う必要は無ぇな、ベイベー!」
「言う意味も無ぇぜ、ドクトル・ベイベー!!」
ベイベー!
「だが、僕はこう言いまちょう!」
「この地球、渦巻くは陰謀、めくるめくは策略!
一概にして語る事なかれ、地球最強のKGF(カラクリ・ガーディアン・フォース)を筆頭に、散りばめられるは数々の勇士!!
言うなれば『 宇宙の檜舞台 』ッ! 最早、誰もこの地を巡る戦いから、目を離す事は出来なくなりまちょう!!」
「その一手を担う事、ユリウス=アムステラ宰相のご栄光望む者ならば、
誰も彼もがこの地に訪れる事に疑念一つすら無いお話ではありまちぇぬか『 ミスター狂人(ゼェーン) 』 ? 」
狂人(ゼン)!
「なるほど。もっともにして、在るモノは“実”ッ!」
「“虚”にして詐術(さじゅつ)の“類(たぐい)”と連想(おも)わせるも、“ 偽 ” に 非 ず だ な ! 」
「だが、ベイベー!」
「てめえがどう言おうと、てめえはアスムステラ神聖帝国の正式な裁判から逸(はぐ)れた“罪人”でありながら、
1貴族に取り入り、“私設軍備”を整え続けた『 大 罪 人 』である事に 変 わ り は 無 ぇ ー ! ! 」
「ならば俺様“狂人(ゼン)”は改めて、てめえに こ う 言 い 放 つ ! ! 」
ー 『 ドクトル・ベイベー 』を危険人物とみなし、彼が“地球”で『 創り上げたモノ 』を以下の様に 処 分 を す る 。
・ “QX団製サイボーグ”を『 闇夜八行衆(アンノーセス) 』に 譲 渡 す る 事 。
・ “QX団製操兵”“機械兵器”の類を『 全 て 解 体 』す る 事 。
・ その事柄、ベイベー本人が行う事に、不都合が生じるモノは『 “殺戮ゴーレム”デスロイド 』が、始 末 を つ け る 事 。
ー これらの事柄全てを終えたその後、ベイベー本人は、アムステラ神聖帝国へと『 連 行 』す る と 言 う 事 。
そして我等『闇夜八行衆(アンノーセス)』の立ち合いの元・・・。
クラケット家にて創り上げた『 操兵 』。クラケット家にて集めた『 私設軍隊 』。クラケット家にて行った『 技術提供 』。
その全ての『 引き継ぎ業務 』を行い・・・。
こ れ ら の 行 動 を 『 司 法 取 引 』 の 一 環 と 見 な し 。
“大 罪 人 ” ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー に 対 し 、 然 る べ き 『 判 決 』を 下 し て や ろ う ! ! !
ッ
ッ
!
『 判 決 は “ 死 刑 ” ッ ! だ が 栄 え あ る は “ 死 刑 囚 ” と し て ! !
我 等 “ 闇 夜 八 行 衆 ( ア ン ノ ー セ ス )” の 管 轄 下 に 置 い て や る ぞ ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ! ! 』
・
・
・
・
・
・
ベイベーはこう言う。
「こうとなっては、こうするしか無いお話。」
「本懐なるは『ユリウス=アムステラ宰相の“ご栄光”』とするならば、振るべき首など、無いお話。」
狂人(ゼン)が続ける。
「アッハッハッハッハッハ!!」
「良いザマなモノだな、ドクトル・ベイベー!!!」
ベイベー。
「それはもっとも、バブゥ。」
「“本懐”為す事、『念願』とするのなら、『 良 い 様 』以外など、無いお話・・・ッ。」
狂人(ゼン)。
「ほぅ・・。殊勲じゃあねえか、ベイベー。」
「ならば、ドクトル・ベイベー。」
「一つだけ・・・。」
「嗚呼、一つだけ教えてやるよ。」
「この件・・・。」
「ベセルクなら、精々QX団の縮小程度に収めただろーよ。」
「てめえを闇夜八行衆(アンノーセス)の管轄下に置く事は変わらねぇーだろうが・・・。」
「何も此処までする事も、無い話だからな。」
「じゃあ何故・・・。」
「何故、こんな事をすると思うか、ドクトル・ベイベー?」
ベイベー。
「測り知れまちぇんね。」
「“解”は元より、その“問い”の『意義』すらも。」
狂人(ゼン)。
「小利口な答えだ。」
「テストじゃ0点だがなァ。」
「模範“解”を与えてやろう、ベイベー。」
「それは俺様の“独断”だからだ。」
「それはてめえを“危うき者”と評するからだ、ドクトル・ベイベー。」
ベイベー。
「アブアブアブ・・・。」
「この純真無垢。生まれたまんまのこの姿を目にちて、“危うき者”とは『 哀 し き 事 』。」
狂人(ゼン)。
「てめえの『ド変態趣向』に“興”など感じねぇよ。」
「そう。」
「“興”ずるモノは“壊”。」
「言うなれば“我”。」
「この俺様。この俺様、狂人(ゼン)の“我”を通さんが為。」
「この世に生まれ落ち、与えられた生まれ、与えれた定めなんてモンじゃあ収まりの利かねぇ、確固たる“根”によるモノ。」
「“快”楽す事・・・。
“破 壊 ” の 願 望 ・ ・ ・ ! ! 」
「ベイベーベイベー、ドクトル・ベイベーよォォォ・・・!!!」
「俺様はな・・・。
てめえを。
見 る も “ 無 残 ” な ま で に 『 壊 し ち ま い て ぇ 』 の さ ! ! 」
「 “ 危 う い ”位 に 、 砕 き て ぇ ん だ ・ ・ ! ! 」
「 そ の 張 り 付 い た “ 笑 み ”を
『 粉 々 に し ち ま い て ぇ 』っ て 言 っ て る の さ 、 “ ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ”・ ・ ・ ! ! 」
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
ベイベー・・!
「君(チミ)こそが・・・。“危うき者”。
ちょちて“危うい位”に『 狂 人 』であるかのように、 聞 こ え ま ち ゅ が ァ ・・・ ? 」
狂人(ゼン)!!
「惚(とぼ)けてんじゃねぇよ、ドクトル・ベイベー・・・!」
「人はこの世に生まれ落ち・・。
世界の大流の中で、どれだけの“我”を張る事が出来ると言う?」
「そんなふざけた姿をとってまで、通さんとす“我”の為・・。」
「また、永き贖罪(しょくざい)の中、見出した“絶対なる”『 王 』の 為 に 。 」
「必死こいて10年の月日を懸けたモノをも“投げ打とうしている”『 確 固 た る も “ 我 ” 』 ! ! 」
「『周りがそう言うから』。『法に触れるから事だから』。『命が惜しいから、こうするしか』。」
「猥雑(わいざつ)なるは他者の“意”惑わされる事無く、
その“我”、張り続ける事、確固にして強固なりじゃねえか『 鋼 鉄 の 赤 ん 坊 』ゥ ! ! 」
ベイベー。
「受け取りまちょうかね・・・。」
「そ の『 褒 め 言 葉 』 。 」
狂人(ゼン)!
「 そんな、てめえが・・・。 」
「 “身”も“心”も、てめえが誰かすらも解らねぇ程、完膚無きまで『 徹 底 的 』に・・・。 」
「 “壊”れていくとしたら、どうゆう事だろぉなァ・・・? 」
ー 『痛み』か? 『苦しみ』か? 『失意』か? 『どん底』か?
“考”するだけで・・・・。
“ ゾ ク ゾ ク ” す る ぜ ・・ ・ ッ ! !
ッ
ッ
!
「 『 そ そ ら れ る ん だ よ 、“ て め え ”は よ ぉ ぉ ぉ お お お お お お お お お お お ! ! ! 」
「 だ か ら 『 俺 様 』 、 直 々 に “ 壊 ” し て や る の さ ! ! 」
「 “ 赤 ん 坊 ” の 姿 し た 『 て め え 』が 、
“ 胎 児 ” ド コ ロ か 『 精 子 』の 姿 す ら 取 り た く ね ぇ と 、
存 在 自 体 を “ 後 悔 ”す る 位 に 『 死 滅 的 』に だ 、 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ! ! !
ア ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ! ! !
ハ ァ ァ ァ ア ア ア ア ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ァ ァ ァ ア ア ア ! ! ! ! ! 」
ベイベーッ!
「『褒め言葉』と受け取るには!」
「抱擁(ハグ)よりも、“熱烈”と言った話でございまちゅねぇ!!」
狂人(ゼン)ッ!
「そらそうだ!」
「この世に『 破壊しちまいてぇ 』って事以上に、熱烈な“情”があるモノかよ!!」
ベイベーッ。
「ならば・・・!」
「僕も。」
「一つ教えて差し上げまちょう、ミスター狂人(ゼン)!!」
狂人(ゼン)ッ。
「アッハッハ!!」
「言ってみろよ、ドクトル・ベイベー!!」
ベイベー!
「お言葉に甘えまちて、バブゥ!」
「それは・・・“絆”でございまちゅ。」
「そして・・“熱情”でございまちゅよ、ミスター狂人(ゼン)。」
「僕はね、ミスター狂人(ゼン)。
誰、憚(はばか)る事無くに、こうであると『 言い放てる 』のでちゅ・・・ッッ!!!」
“絆”こそが『 人を強くも、生き抜かせるッッ!!! 』
“熱情”こそが『 人が人として生き抜く “ 情 念 ” 』で あ る と『 “ 言 い 放 て る ” の で ち ゅ ッ ッ ! ! ! 』
ッ
ッ
!
「ミスター狂人(ゼン)!!」
「君(チミ)の“破壊衝動”は、僕の“熱情”にて 打 ち 砕 か れ る ! ! 」
「ちょちて君(チミ)は、愛らしきは『この姿を』目にする度、“ 絆 ” を 憶 え る の で ち ゅ よ ! ! ! 」
ー 目にモノを見よ、無垢の具現ッッ!!!
「この世で最も“純潔”ちゃるは、生まれたまんまの 『 そ の 姿 』 ・・・ ・ ・ ・ ッ ! ! 」
「“懺悔”するのでちゅ! 日進月歩に己の欲を積み重ねる『 迷 い の 子 』よ ! ! 」
「 思 い 返 す のでちゅ!
誰もが皆、『 裸 』!!
“無垢の存在”して 産み落とされた『 事 』を !!! 」
「『闇夜八行衆(アンノーセス)』!!」
「悪い話ではございまちぇぬ!!
“ミスター狂人(ゼン)”!
『僕』は是、故に『君(チミ)』との “ 絆 ”を 創 り 上 げ る と 致 ち ま ち ょ う ! ! ! 」
ッ
ッ
!
“生まれたまま”の・・。
“生まれたまんま”な、“その姿”から発せられる『無垢な言葉』を耳にした『 狂人(ゼン) 』は・・。
こ う 言 う ッ !
「ハ・・・!」
「ハハハ・・・!!!」
「アッハッハッハッハッハ ッ ハッ ハ ッ ハ ! ! ! 」
「アァハッハッハッハッハッハッハッハッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハッ ハ ! ! ! 」
「アァアアアッハッハッハッハッハッハッハッハッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハッ ハ ! ! ! 」
「アァァァァァアアアアアッハッハッハッハッハッハッ ハ ッ ハ ッ ハ ッハ ッ ハ ァ ァ ア ア ア ア ー ーー ー ー ッ ツ ! ! ! 」
・
・
・
ピ
タ
ッ
!
笑 ぁぁあ ああ あああ あ ら わ せ る ん じ ゃ ね ぇ ぜ ぇぇ ぇ え え え ! ! !
“ 大 ” ぃい “罪 ”ぃいいい “ 人 ” んん ん ん が ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ーー ー ー ッ ッ ! ! ! !
ッ
ッ
ッ
“ 慈 ” チ ラ つ か せ る 事 、 一 重 に し て『 寛 容 』 ッ ッ !
だ が な 、 ベ イ ベ ー ベ イ ベ ー 、 ド ォ ク ト ル ・ ベ イ ベ ェ ェ ェ エ エ エ エ ! ! !
て め え よ ォ ! て め え 、 一 体 何 を し て き た ん だ ・ ・ ・ ? ? ?
王 と の “ 絆 ” ! 王 妃 へ の “ 熱 情 ” ! !
向 か わ せ る は “ 姫 君 の 逃 避 行 ” ッ ッ ッ ! ! !
そ の “ 結 末 ” は な ん だ ?
あ ん な 種 族 の 違 う “ 星 ” へ と 舞 い 降 り さ せ て 、
な ん て ぇ “ 愚 行 ”だ よ 、『 随 一 の 科 学 者 』 ッ ツ ! ! !
ッ
ッ
!
そ し て 、 そ の “ 姫 ” は 何 を し た ?
裏 社 会 で 生 き ざ る を 得 ず 、 そ の “ 智 ” 、
幾 万 も の “ 殺 ” 関 与 し 続 け た 『 大 罪 人 』 と 化 し た じ ゃ ね ぇ か ! ! !
て め え に 関 わ っ た “ 人 間 ”は 何 時 も そ う な る ! !
ー 星 を 出 る 資 金 を 得 た 『 “ 毒 針 ”ア ク ー ト ! 』
ー 弱 者 甚 振 る 快 楽 を 憶 え た 『 ピ ピ ア ン ・ ボ ー イ ! 』
ー 銃 殺 し 続 け た 『 “ 闘 売 女 ( バ ト ル ・ ビ ッ チ ) ” ズ レ ア バ ー シ ャ ! 』
そ し て 、『 秘 密 組 織 が 、 “ Q X 団 ” 』 だ ッ ッ ! !
ど い つ も ! こ い つ も と ! !
疑 い の 余 地 の な い 位 ぇ に 『 大 罪 人 』 と 化 し て き た じ ゃ ね ぇ か ! !
“ 論 ” 、 反 す る か 、 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ェ ェ ェ エ エ エ エ エ エ エ エ エ エ エ ! ! !
ベイベーは・・答えない。
狂人(ゼン)は更に続ける!!
「 何が“情”だ! 何が“絆”だよ、『 鋼鉄の赤ん坊!! 』 」
「 てめえの“質”は、どうしようもねえ『 大罪人 』じゃあねえか、『 ドクトル・ベイベー!! 』 」
「 “偽善者”! “偽善者”!! “偽善者”!!! 」
「 “偽善”の極みじゃねえかよ、『 ド 変 態 様 』が よ 、 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ェ ェ ェ エ エ エ エ ! ! ! 」
ベイベー!
「“偽善”ッ!」
「 それは耳心地を濁らすだけの『 そのお言葉 』ッ!!」
「“善”なる事、定義せずに、偽りであると難癖する『 形なき言葉 』ッ! 『 中身の無いお言葉 』ッッ!! 」
狂人(ゼン)!!
「 定義だと? 中身の無いだと?? 」
「 やはりてめえは『 大罪人 』だよ、ドクトル・ベイベー!! 」
「 俺様は、誰、憚(はばか)る事無くに、こうであると言い放てる!! 」
『 自 分 は 何 一 つ 、 偽 る 事 無 く 生 き 、
己 が 正 し い と 思 っ た 事 を や り 遂 げ て 来 た と な ! ! 』
『 そ し て そ れ を “ 正 し き 事 ” で あ る と 言 い 放 て る か ら だ ッ ッ ! ! ! 』
「 俺様は“裏切り”と言う概念無くに、双方共倒れにするような作戦を展開することもあった。 」
「 だが俺様は、その“策”すらも『 正しき事である 』と言い放てる!! 」
「 何故だと思うか? ドクトル・ベイベー?? 」
・
・
・
・
・
・
“ 偽 る 事 無 く 生 き て る ”か ら だ 、 『 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ェ ェ エ エ エ 』 ッ ッ ! ! !
そ れ は だ 、『 ベ イ ベ ー 』・ ・ ・ ッ ! !
『 闇 夜 八 行 衆 ( ア ン ノ ー セ ス ) 』と な っ た 、
今 現 在 を 持 っ て 、 何 一 つ と し て 変 わ り や し な い 『 “ 真 実 ” 』 だ ッ ッ ッ ! ! !
“迷宮の道化師”ゲン・ドルベルは、“狂人(ゼン)”と共に、変わる事無き“我”でもって、“策”を張り巡らし続けるであろう。
そしてそれを『 正しき事 』であると言い放てる。
それは何者にも流される事無く、調子よく合わせる事無く、最後の最後、誰が一番の“我”を通せるかと、張り巡らせ続けきた“策”の数々だからだ。
だから、もう一度こう言おう。
俺 様 、 狂 人 ( ゼ ン ) は 、
そ れ を 『 正 し き 事 』で あ る と 言 い 放 て る ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
ッ
ベイベーは。
「・・・・・・。」
何も答えない。
そして狂人(ゼン)はこう言い放つ!!
「罪人は罪人らしく、裁きを受けるんだな、鋼鉄の赤ん坊。」
「闇夜八行衆(アンノーセス)・・・。『 良 い 話 だ ぜ 』。 」
「 『 手 塩 に 懸 け て “ 壊 ” し て や る よ 、 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ! ! 』 」
「 『 ア ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ! ! ! 』 」
ア ” ァ ” ァ ” ア ” ア ” ア ” ア ”ア ”
ハ”ッ” ッ”ハ” ッ” ハ” ハ” ッ” ハ” ッ”
ハ ” ッ ” ハ ” ハ ” ハ”ァ”ッ”ハ”ッ” ハ ” ハ ” ァ ” ァ ” ア ”
ハ ” ァ ” ァ ” ァ”ア”ア”ァ” ァ ”ァ ” ア ” ァ ” ァ ” ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
響 き 渡 る は 、 狂 人 ( ゼ ン ) の 高 笑 い ッ ッ ! ! !
だ
が
ッ
!
ス ゥ ・ ・ ・ 。
ドクトル・ベイベーは。
ス ゥ ・ ・ ・ 。
広げた両腕を。
ス ゥ ・ ・ ・ 。
ゆるやかに下げていき・・・。
ス ゥ ・ ・ ・ 。
股間のソレを覆い隠すように・・・。
ス ゥ ・ ・ ・ 。
両の腕を交差(クロス)させ・・・。
ビ ィ ッッ ッ ッ タ ァ アアア ア ア ア ア ーーーー ー ー ー ー ー ッッ ッ ッ ! ! ! !
両 の 手 広 げ る 事 に て 、 完 遂 と し た ッ ッ ッ ! ! ! !
そ れ こ そ 、 そ れ は ぁ ぁ ぁ ぁ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ! ! ! ! ! ! !
ッ
ッ
!
『 S E C R E T P E N I S ( シ ー ク レ ッ ト ・ ペ ニ ス ) 』で ご ざ い ま ち ゅ ぅ う う ! ! !
ヴ”ァ”ァ”ァ”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ン”ン”ン”ン”ン”!!!!
・『SECRET PENIS(シークレット・ペニス)』
人類史が産声を挙げ、文明が発達をすれば発達をするほど、暗部の露出を禁じる法が形成されていった。その全てはモラルが故にあると言える。
ズボンのチャックを『社会の窓』と表するように、老廃物を排出する器官を露出する事は『汚い事』『迷惑な事』と認識されるに至り今日がある。
ドクトル・ベイベーはこの事柄に『深く悲しみを覚えた』。
露出を避けるのは好ましい。誰もが暗部と暗部の繋がりを得て、この世へと産まれ落ちる。
デリケートなその箇所を『保護』する為に、大切に『保護する(覆い被せる)事』は、ディ・モールト(とっても)好ましい事と言えよう。
だが『汚い』とは何だ。『迷惑な事』とは何様のつもりだ。
『 許せぬ怒りが其処にあるッ! 』 『 救えぬ愚者が其処にいるッ!! 』
故にドクトルベイベーは、己のソレを隠すのだ。
思い起こせよ許せぬ怒りッ! 忘るるなかれ『 愚 者 その 顔 を ッ ッ !!! 』
ッ
ッ
!
「そしてッ!!」
「見るが良い!! この世で最も“愚者”たる姿をッ!!」
「そして目にモノ見よ!! この世で最も“罪人”である者は 誰 な の か ッ ッ ! ! ! 」
「 『 紛 れ も 無 く 、 こ の “ 僕 ” ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー で ご ざ い ま ち ゅ う ー ッ ッ ! ! ! 』 」
ッ
ッ
!
「“狂人(ゼン)”よ! 僕は全てを受け入れようッ!」
「『狂人(ゼン)』言う事、最もにして“至極”ッッ!!!」
「 そ う ! 僕 は “ 大 罪 人 ” ッ ッ ! ! ! 」
「 例え『 ユリウス様 』に、僕の持ち得る “ 最 善 の 一 手 ” を 捧 げ る 事 が 出 来 ぬ と て ! ! ! 」
「 こ の “ 罪 ” 、 贖 ( あ が な ) う そ の 為 に 、
こ の “ 身 ” 、 『 断 罪 』 へ と 捧 げ ま ち ょ う ぞ ぉ ぉ お お お ! ! ! 」
ー そ の 為 に は ! !
そ の 為 に は “ Q X 団 ”を 『 滅 亡 』さ せ る 事 す ら 厭 わ な い ッ ッ ! !
ー 僕の“動力的支配(シークレットペニス)”と連動して、『 QX団の全動力をハイジャック 』すると言う事ッ!!
ー 元々は『 裏切り防止策 』として進めていた“策”でありまちた!
現に下準備に5年を要しまちた!!
ー しかし『 コルレオーネの造反 』を踏まえ、Queen総統はこの防止策に“更なる強化”を求めたのでちゅ!!
それこそが『 サイボーグの動力 』をもジャックすると言う事ッ!
それこそが『 僕へと与えられた“ レ ゼ ル ヴ ェ 計 画 ” 』。
来るべきその日!
“秘密組織QX団”が『 レゼルヴェ国 』を 乗 っ 取 り !
“アムステラ神聖帝国”の属国として、『 地球侵略 』の開始をすると言う事でございまちゅゥーッッ!!!
その際、異を唱えるモノに対し、動力をジャックする“粛清”を与える事が、僕に与えられた『 レゼルヴェ計画 』ッッ!!
結果として、その“手段”が・・ッ!
ハ ァ イ ッ !
結果としてその“手段”が、少しばかり変わってしまったに過ぎないのでちゅよ、バ ァ ー ブ バ ブ バ ブ ハ ァ ー イ ! ! !
だ
が
ッ
!
「 だ が ッ ッ ! ! 」
「 真 に 恐 る べ し は 、 “ 耐 撃 の 二 つ 名 ” ッ ! ! 」
「 僕 が こ の 世 で 唯 一 つ だ け ッ ! 」
「『 後 悔 』 を す る 事 が あ る と す れ ば ・ ・・ ッ ッ ! ! 」
ッ
ッ
!
「 『 それは、あの時の事。
僕は、脱出艇・ドニゼッティ00など、創 る べ き で は 無 か っ た と 言 う 事 ! 』 」
「 そ し て 、あ の 時 ッ ! 」
「 『 君 達 夫 婦 を 、 Q X 団 へ 迎 え 入 れ る べ き で は 無 か っ た と 言 う 事 ッ ッ ! ! 』 」
『 サ ニ ー ・ グ レ ー デ ン 』 ッ ! 否 ( い い や ) 、『 レ デ ィ ・ ミ ィ ラ 』ァ ッ ! !
そ し て 、 そ の 『 夫 』 ッ ッ ! !
『 “ 耐 撃 の 百 文 字 ” 、 ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ッ ッ ! ! ! 』
・・・・
忘れもしない10年前・・。
僕は『Queen総統』に抱き抱えられながら、『 日本国 』へと向かいまちた。
目的は“日本地下プロレス協会”壊滅により、行き場を失った『 地下プロレス絶対王者 』・・・。
“ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド ” 百 文 字 豪 介 を、『 Q X 団 』に 迎 い 入 れ る そ の 為 に ! !
そして僕は、一目見て気付いたのでちゅ!
あの『包帯だらけの女性』が何者なのか!!
ジ・ハンドレッドくんの身を構成させる『 金属 』が一体何であるのかを!!!
驚く間も無く、ジ・ハンドレッドはこう言う。
「成るの程・・。」
「秘密組織QX団。悪い話ではない。」
レディが続ける。
「よくて、ハンドレッド?」
「アフリカ大陸も南部となれば『 劉 』と決着どころか、再び会えるかどうかすらも解らなくなるわよ、ハンドレッド??」
・『 “悪魔の頭脳を持つ科学者”Dr.劉 』
ハンドレッドが答える。
「フッフフ。」
「レディ。今こうして互いが両の脚で立っていられるのは・・。」
「誰の功であるのか・・?」
「マスター柳生でも無ければ・・・。大蛇でも無い。」
「このままでは目を覚ますモノも、醒ます事は無いであろう。」
「ならば流浪続ける事、由と思わずである。」
「そうであろう?レディ??」
・『 “日本防衛軍空軍長官”柳生 月心斎 』
・『 “大蛇流空手継承者”大蛇 毒砲 』
「妬けるわね、ハンドレッド。」
「本人聞いたら、鼻血出して怪笑するわよ、ハンドレッド。」
「けどね、ハンドレッド。それは“無礼”に値する事じゃなくて、ハンドレッド?」
「その瀕死の重傷を負った“老いぼれた泥棒猫”の名を『 妻 』である私が言わなければならないだなんてね。ハンドレッド。」
「どぉーお?ハンドレッド?? 言う事はありまして、ハンドレッド???」
・『 “魔妖香酋長”プカハンタ 』
ハンドレッド。
「。」
レディ。
「句読点で答えるのは止めなさい!ハンドレッド!!」
計185文字の嫌味トークを交えながら・・。
『 快諾 』の意を告げる両者・・・。
Queenが歓喜するッ!!
「 『 Excellent(エクセレント)ッ! 良き、Answer(アンッサァー)ですッッ!! 』 」
そう。喜ばしきは・・・。
『 Q X 団 最 強 の サ イ ボ ー グ 』の『 誕 生 』 ッ ! !
しかし・・。
僕は・・。
この時、僕は。
この時、僕は『 運命の皮肉 』を呪わずには居られまちぇんでした。
永遠とも思える長い年月の果て、出会えた“王”の『栄光の為』。
ユリウス=アムステラ宰相の“栄光”その為に・・!
遠いこの星。遠いこの地までやって来てみれば、かつて、僕が“熱情”で持って生き抜いたその『 証 』。
オオウの・・!
オオウの・・!!
惑星オオウの姫君・・ッ!!!
“サニー・グレーデン”との『邂逅』を果たし・・ッ!!!
そして、彼女が寄り添う『 夫 』・・・ッ!!
似ているのでちゅ・・!
似ているのでちゅ・・!!
確かにも似ているのでちゅ・・ッ!!!
それはサニーの父!即ちはオオウの王!!
『 ベ ン ・ グ レ ー デ ン 』に “ 激 似 ” で あ っ た の で ち ゅ ッ ッ ! !
種族の違いはあれど・・・。
そんな事は瑣末な事。
確かにも、彼は似ていまちた。
嗚呼、それは、その『佇まい』。
嗚呼、それは、その『気位』。
まるで僕の前に『 亡霊 』の様に現れて 其 処 に 居 る ・ ・ ・ ! !
僕 は ・ ・ ッ ッ ! ! !
ー “ 宿 命 ”を 覚 え ず に は 居 ら れ ま ち ぇ ん で し た 。
過 去 か ら 未 来 へ と 、 進 ま ん と す 、
僕 の 前 に 現 れ た の は 、 か つ て の “ 王 ” ッ ! ! !
ー ち ょ ち て 驚 く 事 な か れ ! !
寄 り 添 う 姫 の そ の “ 姿 ” も ま た ・ ・ ・ ! !
“ ク ロ ス 王 妃 ” と 瓜 に も 二 つ ッ ! !
ッ
ッ
ッ
ー 僕は『 オオウの裏切り者 』であり、
更にも“罪”を『 上塗る 』為、此処に居るかのようでございまちたッ!
ー 僕は『 オオウの裏切り者 』であり、
更にも“罪”を『 上塗る 』為、此処に居るかのようでございまちたッ!!
ー そ う ! !
僕 は 今 ! !
か つ て オ オ ウ を 滅 ぼ し た 、
“ ア ム ス テ ラ 神 聖 帝 国 ” の 『 王 』の 為 に 、 こ の 地 へ と ・ ・ ・ ・ ! ! ! !
ッ
ッ
!
否 (“ 異「 い 」 ” ぃ ぃ ぃ ぃぃぃ ぃ ぃ “ 無「 な 」 ” ぁぁああ あ あ あ あああ あ あ ああ あ ああ ! ! ! )
“誰”が・・・。
“誰”が何と言おうとも・・・!!
どんな「目」で、“僕”を見ようとも・・・!!!
『 僕 は こ の “ 胸 ” に 秘 め 続 け た モ ノ 、
決 し て そ の 事 柄 、 忘 る る な ど “ 無 い ” の で ご ざ い ま ち ゅ ! ! ! 』
そう!
それは“オオウ”への“絆”と!!
そう!
それは“オオウ”への“熱情”!!
そう!
僕は“忘れる訳”が無い!!
そう!
僕が“忘れるハズ”も無い『 お 話 』ッ ! !
何 故 な ら 、そ れ は 我 が “ 故 郷 ”ッ ッ ! ! !
あ の 青 く も ッ !
あ の 美 し い “ 惑 星 ( ほ し ) の 名 ” 、 そ れ は ッ ! !
ッ
ッ
!
『 惑 星 ・ オ オ ウ 』 で ご ざ い ま ち ゅ !
『 惑 星 ・ オ オ ウ 』 で ご ざ い ま ち ゅ ! !
“忘れる訳”が無い!! “忘れるハズ”も無い『 お 話 』ッ ! !
だ か ら 僕 は 、 全 て を 受 け 入 れ る の で ち ゅ ! !
ー 生きる事が、“永遠の鎖縛”でありッ!
ー 生き抜く事、燃え滾(たぎ)る“熱情”を伴いッ!!
ー 生きるが故に、糾える“絆”の数々があると言うのならッッ!!!
僕 は そ の 全 て を 受 け 入 れ て 、
尚 も 且 つ 、 僕 は こ う す る と “ 決 意 ” し た の だ ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
ッ
『 そ れ は “ 贖 罪 ”の 為 に 生 き て い た 自 分 に 、
“ 真 の 王 ” は 誰 な の か と 悟 り 気 付 か せ て く れ た 、
“ 絶 対 な る は 王 ” 、 そ の 人 の “ 名 ” 、
“ ユ リ ウ ス = ア ム ス テ ラ 宰 相 ” そ の 為 に 、
“ 全 身 全 霊 ”を 懸 け お 役 立 っ て み せ ま ち ょ う ぞ と 誓 い を 立 て 、
今 も 尚 、 こ の 時 、 こ の 瞬 間 、 脈 打 つ は “ 熱 情 ” 、
帝 国 と “ 絆 ” 覚 え る が ま ま に “ 贖 罪 ” し 続 け る の だ と 、
こ の 僕 、 “ ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ” は ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! ! ! ! ! 』
ッ
ッ
ッ
僕 は 、 Q u e e n の 腕 か ら 飛 び て 降 り る ! !
そ し て M r . ハ ン ド レ ッ ド を 見 据 え な が ら 、
こ う す る ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
「 『 S E C R E T P E N I S ( シ ー ク レ ッ ト ・ ペ ニ ス ) 』で ご ざ い ま ち ゅ ぅ う う ! ! 」
ヴ”ァ”ァ”ァ”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ン”ン”ン”ン”ン”!!!!
僕 は 此 処 に 、 改 め て “ 誓 い ”を 立 て よ う !
僕 は 、 変 わ る 事 無 き “ 熱 情 ”を 持 っ て ! !
“ ユ リ ウ ス = ア ム ス テ ラ 宰 相 ” そ の 為 に 、
“ 贖 罪 ” し 続 け る 、 そ の 事 、 “ 熱 如 ” を ッ ッ ! ! !
そして、もし・・・。
もし彼『ジ・ハンドレッド』くんが、僕と敵対する事になろうモノなら・・!!!
例 え “ ベ ン ” を 思 わ せ る 『 彼 』 と 言 え ど 、
“ 邪 霊 退 散 の 滅 し の 念 ” に て 、
“ 意 気 揚 々 ”に も 、『 彼 』を 、
” 打 ” ち ” 倒 ” し ” て ” み ” せ ” ま ” ち ” ょ ” う ” ぞ ” ぉ ” ぉ ” ! ” ! ”
そんな、僕の決意を見透かすかの様に。
ジ・ハンドレッドは、僕にこう言う。
ッ
ッ
!
「 痴 れ 者 よ 。 」
「 悪 戯 ( イ タ ズ ラ ) を 終 え た の な ら 、
詰 め 替 え 用 ・ 紙 オ ム ツ で も 履 き 、 出 直 し て 来 る の だ な 。 」
「 そ し て 、 鋼 鉄 の 赤 ん 坊 ( ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ) 。 」
「 ワ シ は 今 日 、こ の 日 よ り 『 耐 撃 の 百 文 字 』 と 名 乗 る 事 に す る 。 」
「 そ の 名 ・ ・ ・ 。
こ の 『 耐 撃 の 二 つ 名 』 を ・ ・ ・ 。 」
ッ
ッ
!
「 “ 鋼 鉄 ” に 包 み 込 ま れ た 、 そ の “ 脳 裏 ” へ と 、
『 “ し か と ” と 、 焼 き 付 け 』 て 置 く が 良 い 、 ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ッ ! ! 」
・
・
・
・
・
・
この日より・・・。
僕と百文字は『 戦う運命 』にあったのでちょう。
また、こんな事もありまちた。
それは『コルレオーネの造反』の後のお話でございまちゅ。
“Queen”はこの僕“ドクトル・ベイベー”の『 アムステラへの立場 』を考え『 裏切り防止策の更なる強化 』。
『 全 サ イ ボ ー グ の 動 力 ジ ャ ッ ク 』を も『 進 め る 令 』を 発 し ま ち た の で ち ゅ 。
Queen令は「絶対」にして『厳命』。
それだけに重く。
それだけにQueenとしても・・・。
『 苦渋の選択 』であったのでちょう。
あの時の・・。
苦虫を5〜600匹ばかり、噛み潰したような『 渋くも苦い顔 』を、今でも忘れる事は出来まちぇん。
「後にアムステラと“共謀”をする事を考えれば、失墜した信望を取り戻す為にも、必要だったとは言え、何と言う令を発したのだ」と。
そうとでも言いたげな「Queenの顔」を、今を持って尚も忘れる事など出来まちぇん。
Queenは・・・。
『闇夜八行衆(アンノーセス)』の事柄や、“ゲン・ドルベル”の策謀など、全くも知らずの中でと言うのに・・・。
この僕の為に、『 その令 』を発してくれたのでちゅ。
『有難かった。』
そんなQueenの令が『 心の底から、有難かった 』。
立たされるは“苦境”。そして“板挟み”。
僕には、どちらかを裏切る事しか手段が無く。
そして僕は、出会えた絶対なる王の為・・・。
取るべき手段は一つしか無かったのでちゅから・・・。
だ が 。
そ ん な 中 、 只 一 人 異 を 発 し た “ 男 ” が 居 た の で ち ゅ 。
ー 言うまでも無いお話。
その男の名、『 耐 撃 の 百 文 字 』 。
彼は頑として、首を縦に振らなかった。
そして、こう言い放ちまちた。
「Queenよ。」
「我等が我等として、戦う本懐は・・・。」
「何処にあると言う?」
ー そうだ。Queen。
それは言うまでも、無い事柄である。
「 『 この世を憎み、この世の全てに仇為す事を美徳する 反 逆 的、尊 厳( デ ィ ガ ナ チ ィ ) 。 』 」
この世の全てに『尊厳』があり『存在価値』があると言うのなら、反逆もまた『 価 値 が あ る 』 か ら だ 。 」
ー ならば、Queen X。
如何なる決断(理由)があろうと・・・。
戦士(サイボーグ)の動力与奪の権を持つと言うなど・・・。
決 し て 我 々 と 『 相 容 れ る 事 で は な い 。 』
< 百文字は鈍くも鋭く、こう言い放つッッ!!! >
「 我 々 は “ 誇 り ” の 為 に 生 き る の だ ! ! 」
「 我 々 は “ 尊 敬 の 念 ” を 持 っ て 、 『 生 涯 』を 歩 む の だ ! ! 」
「 た だ 生 き 物 を 殺 し 。
た だ 本 能 の 赴 く ま ま 、 他 を 食 ら い 尽 く す 事 を 誇 る ッ ! ! 」
「 我 々 が 備 え 持 つ “ 根 幹 ” に 、 『 尊 敬 の 念 』 を 抱 ( い だ ) く ッ ッ ! ! ! 」
ー そ れ は 、 何 故 ( な に ゆ え ) で あ る の か ?
そ れ は ・ ・ ・ ・ ッ ッ ッ ! ! ! !
「 我 々 が 今 こ う し て “ 生 涯 ” を 歩 む と 言 う 事 は ッ !
『 そ う い う “ 事 柄 ” で あ る か ら だ ッ ッ ! ! ! 』 」
「 我 々 が 今 こ う し て “ 生 涯 ” を 歩 む と 言 う 事 に ッ ! !
『 “ 尊 敬 の 念 ” を 、 抱 ( い だ ) く か ら だ ッ ッ ! ! ! 』 」
ー Q u e e n よ ッ ! !
ー だ か ら こ そ も 、 我 々 は ・ ・ ・ ッ ! !
我 等 が 総 統 『 Q u e e n ・ X の “令 ” 』 の 元 ッ ッ ! !
『 世 界 征 服 』の 為 、 戦 い 続 け て き た の で は 無 か っ た の か ッ ッ ! !
ッ
ッ
!
「 “ 彼 奴 ” が 何 処 に 身 を 潜 め よ う と も ! 」
「 “ 髭 眼 鏡 ( = コ ル レ オ ー ネ ) ” は 、
こ の ワ シ 、『 耐 撃 の 百 文 字 』の 手 に よ り 、
“ 粛 清 ” 屠 り さ っ て み せ よ う ッ ッ ッ ! ! ! 」
ッ
ッ
ッ
「 な ら ば 、 我 等 が 総 統 、 Q u e e n ・ X よ ッ ! 」
「 こ の 度 ッ ! 我 々 は 大 き く も “ 害 ”を 被 っ た ッ ッ ! ! 」
「 だ が 、 Q u e e n よ ッ ッ ! 」
「 “ 誇 り ” ま で を も 、 “ 害 ” さ れ て は な ら な い ッ ッ ! ! ! 」
「 “ 尊 敬 の 念 ” を も 、 “ 失 ” っ て は な ら な い ッ ッ ッ ! ! ! 」
ッ
ッ
!
「 『 全 ” て ” は ” ッ ” ! ”
Q ” X ” 団 ” の ” 名 ” の ” 下 ” に ” ッ ” ! ” ! ” 』 」
ー “ Q u e e n ” よ ッ ! !
自 ら そ の 手 で ・ ・ ・ ッ ッ ! !
ッ
ッ
ッ
“ Q X 団 ” 、 そ の 名 、 貶 め て は な ら な い ッ ッ ッ ! ! ! !
・
・
・
・
・
・
Queenは、言葉も無かった。
そして、Queenは安堵を覚え・・・。
『 全サイボーグの動力ジャック 』の『 令 』取りやめたのでちゅ。
僕は・・・。
そんな彼を、誇らしく思うと共に・・。
やはりは『平行線』。
僕とは彼とは、どう足掻いても抗う事の出来ない『 戦いの宿命 』にある事を改めて 予 感 を ち た の で ち ゅ !
ッ
ッ
!
ー そう! それは、かつて『ベン』がそうしたように!!
ー 彼は決して、アムステラと相容れる事はないだろう、その事を予感ちたのでちゅ!!
彼は最後の一人となるその日が来たとしても、戦い続けるであろう!
全て塵と化し、因果地平の彼方へ飛ばされようとも、耐撃の果てに我等『 アムステラ神聖帝国 』に“害”を為すのであろう!!
ー そんな“凄味”を彼に覚えまちた・・!
ー そんな“畏れ”を彼に覚えたのでちゅ・・!!。
“ 彼 ” こ そ !
“ 耐 撃 の 百 文 字 ” こ そ が ! !
“ 僕 ” が 絶 対 の “ 王 ”の 為 、 生 涯 歩 む 事 に “ 立 ち 塞 が る ” ! ! !
『 ク ロ ガ ネ の “ 巨 石 ” 』 で あ る と 、
そ う “ 畏 れ ” を 覚 え た の で ご ざ い ま ち ゅ う う ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
ッ
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
だから・・。僕は・・。
僕は“独断”で、遅々ながらも少しづつ、『各サイボーグ』に『 動 力 ジ ャ ッ ク 』の『 改 造 』を 進 め て い き ま ち た 。
『 77全てのサイボーグ 』の改造は『 不可能 』であったモノも・・・。
『 9人のサイボーグ 』の除き、他、全ての“サイボーグ”の『 動力ジャック 』を行う事が『 可能 』となったのでちゅ。
改造を行えなかった『 9人のサイボーグ 』は・・・。
・ “耐撃の百文字(ジ・ハンドレッド)”
・ “鷲鼻のバトゥロ(エイグロン)”
・ “企業戦機(ジャック・ダグラス)”
・ “魔妖香酋長(プカハンタ)”
・ “邪曲家(ダークフーゴー)”
・ “教授(エロイ・エチャノバ・アイザック)”
・ “柔装甲(マハン・ガン)”
・ “銀装隠密(オレグレイ・カレロフ)”
・ “闘売女(ズレアバーシャ)”
この9人でございまちた。
そして、この9人。
20年もの昔より、サイボーグであった『 耐撃の百文字 』は除き、
他、8人のサイボーグは『 麗しき叡智(レディ・ミィラ) 』の助力を得た『 手 術 』を受けた者故に・・・。
各個人が『 サイボーグ能力の原型 』とも言うべき『 “マスターデータ”が保存される サ イ ボ ー グ 』でございまちた。
ー QX団製サイボーグとは、新しくサイボーグを創る際、必ずマスターデータから、データを抜き出して、
どの“タイプ”の『 サイボーグ 』として創り上げるのか?を『 決 定 』す る ト コ ロ か ら 始 ま り ま ち ゅ 。
ー そして、そのマスターデータとは・・。
「戦闘記録」や「改造記録」などが『 日々保存 』をされ続けるその為、僕は『 “動力ジャック”の改造 』を施す事が出来なかった・・!!
ー また、彼等自体、優れたサイボーグである為、大きな理由も無しに、
抜本的な改造とも言える『 “動力ジャック”の改造 』を付加する程の『 大きな手術 』を施す事が出来なかったのでちゅ。
そんな中。
そんな遅々とした中でもと。
刻一刻と突き付けられる『 ゲン=ドルベルの勧告 』。
それは執拗なモノでございまちた!
それは執拗なモノでございまちた!!
そして遂にも!
遂にもと、業を煮やしたのかッ!!
ー 我等が総統『 Queen・X 』は、
巨大な物体を、高速度で持って 叩 き つ け ら れ た か の 様 な
『 全 身 打 撲 』を 伴 う 『 瀕 死 の 重 傷 』 に 見 舞 わ れ の で ち ゅ ッ ! !
僕は悟った!
これはゲン=ドルベルの“策謀”であり!!
“殺戮ゴーレム”デスロイドの『 猛威の所為 』であるとッ!!
そして僕は痛感をした!!
最早ッ!
最早、この“勧告”は・・・!!
最早、“一刻の猶予”も無いその事をッッ!!
ッ
ッ
!
だが、この時ッ!
だが、この時でちゅよ、ハァイッッ!!
僕 は こ の 時 “ 喜 び ”に 打 ち 震 え ま ち た の で ち ゅ よ 、 バ ブ ゥ ! !
何 故 な ら ッ ! 何 故 な ら も 、 ハ ァ イ ー ! !
ー 今 こ の 時 こ そ 、 “ 耐 撃 の 百 文 字 ” 討 ち て 取 る 、
“ 絶 好 ” に し て “ 最 大 の 機 会 ” が 『 到 来 』 し た の で ご ざ い ま ち ゅ か ら ね 、
バ ァ ァ ブ バ ブ バ ブ ハ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア イ ッ ッ ! ! ! !
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ー そう・・・。
それは、瀕死の重傷負った『 Queen・Xの サ イ ボ ー グ 手 術 』の為。
七十七のサイボーグのほぼ全てを『 護衛 』として召集する事が出来る、『 絶好の機会 』であり。
そして、動力ジャックと共に『 闇夜八行衆(アンノーセス)引き渡し 』を進める為の、またと無い『 最大の機会 』でございまちた。
ー 動力ジャックを行えない「9人のサイボーグ」の内。
“耐撃の百文字”と“鷲鼻のバトゥロ”には、別作戦を与えまちた。
近年、台頭著しい『 “新興マフィア”おピンク・シュガー 』の粛清、必須にして『 肝 要 』ッ ! !
サイボーグ能力。そして、護衛の人員を割く事を思えば、“耐撃”と“鷲鼻”以上の適任者など居ないからでございまちゅう!!!
ー 機が熟すとは正にこの事でございまちた!!
この手術を機にッ!!
邪魔となる改造出来なかった、サイボーグの始末を付けるが『 可能 』となったのでちゅう!!
ー これこそが、この度の『 侵入者(デスロイド)、 本 部 の 襲 撃 ッ ! ! 』
ー この“襲撃”により、アムステラの存在を知る『 鷲鼻のバトゥロ 』くんと
旧知にして、アムステラの者である『 闘売女・ズレアバーシャくん 』を除いた、
『 6人モノのサイボーグ 』の 始 末 を 付 け る 事 が 出 来 ま ち た ・ ・ ・ ! !
ー そして、もう一人にして。
作 戦 の 本 懐 ・ ・ ッ ッ ! !
『 耐撃の百文字 』こと、『 ジ・ハンドレッド 』く ん は ! !
「おピンクシュガー」を討ち滅ぼした そ の 後 ッ ! !
『レゼルヴェ計画』の実行 そ の 為 に ッ ッ ! ! !
Q X 団 が 最 終 兵 器 『 ギ ガ ン ト ・ マ シ ィ ン 』 の 元 へ と 向 か う 事 で ご ざ い ま ち ょ う ! !
ッ
ッ
!
ー ならば、今こそ『決戦』の時!!
ー 我等が命運『 この一戦に在り 』にて、ございまちゅぅううううううう!!!
ー 如何にQX団最強のサイボーグ、『 耐撃の百文字 』、“ ジ・ハンドレッド ”くんと言えどッ!!
『兵器人間(デスロイド)』駆る、“八行衆専用操兵”『 虚影棺(ブロッケン) 』を前に、どう戦うつもりございまちゅかァー??
君(チミ)にあるモノは、超人間(オレグレイ)データを元に、
君の戦闘データを付加させた『 主無き ク ロ ガ ネ の 傀 儡 の み 』ッッ!!!
勝 負 は 一 目 に し て 瞭 然 ッ ッ ! ! !
な ら ば と 、 サ ラ バ よ 、
我 が “ 宿 命 の 大 敵 ” 『 耐 撃 の 二 つ 名 』を 持 つ 壮 士 よ ! !
今 日 、 こ の 日 を 持 っ て 、
Q X 団 壊 滅 と と も に 、
志( こ こ ろ ざ し ) 新 た に も 、
“ 新 天 地 ” に て 戦 い 続 け ま ち ょ う ぞ 、 皆 の 衆 ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
ッ
「 『 全 ” て ” は ” ッ ” ! ”
Q ” X ” 団 ” の ” 名 ” の ” 下 ” に ” ッ ” ! ” ! ” 』 」
シ ” ィ ” ィ ” イ ” イ ” イ ” イ ”イ ”
ク”ッ” ッ”ツ” ッ” ツ” レ” ッ” ッ” ツ”
ト ” ォ ” オ ” ペ ” ェ”ニ”ィ”ス”で” ご ” お ” ざ ” い ” ま ”
ち ” ゅ ” ぅ ” ぅ”う”う”ぅ” ぅ ”ぃ ” う ” ぅ ” ぅ ” ッ ッ ! ! !
ッ
ッ
!
始 動 ッ ! 即 ち は 『 ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 』ッ ッ ! ! !
全 て 潰 え る か 、 全 て 無 と 化 す か 、
全 て は ! !
“ Q X 団 ”の 名 の 下 に ぃ ぃ ぃ ぃ い い い い い い ッ ッ ! ! !
否
ァ
否
ァ
ツ
!
ふっっっざけんじゃねぇええええぜ、ド ク ト ル ・ ベ イ ベ ー ! !
貴様に“QX団”『 語 る 資 格 』な ど 無 し ッ ッ ! !
見せてやるよ・・!
“お前”は知らぬだけなのだ!!
いいや、それはお前だけじゃねぇぇえええ え え え え ! ! !
“ゲン”だって!
“ベセルク”だって!
“狂人(ゼン)”だろうとも知りやしない そ の 事 を ! !
ッ
ッ
!
そ う だ ッ !
我 々 は あ の “ 6 人 ”を 知 っ て い る ! !
雄 々 し く も 散 っ て 行 っ た “ 6 人 の 戦 士 ” を !
命 を 燃 や し 散 っ て 行 っ た “ 6 人 の 勇 士 ” を ! !
彼 等 が 何 を 残 し て 、 死 ん で い っ た の か ッ !
彼 等 が 何 を 伝 え ん が 為 に 、 死 ん で い っ た か ッ ! !
“ 其( そ )” ぉ ぉ お お お の “ 事( く )” ぅ お お お お と を ぉ ぉ ぉ お お お お お お ! ! !
ム ” ゥ ” ゥ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ”ウ ”
オ”ォ” ォ”オ” ォ” オ” オ” ォ” ォ” オ”
オ ” ゥ ” オ ” ウ ” ゥ”オ”ゥ”オ”ォ” ウ ” ォ ” ウ ” オ ” ォ ”
ム ” ゥ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ォ ”ォ ” オ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
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・・・・
・3か月+3日前 アフリカ大陸南部 『 ー 月夜の無い晩 ・ ゴツゴツとした山岳地帯 ー 』
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
倒れていた。
ピクリとも動かなかった。
巨大な物体を、高速度で持って“叩きつけられた”かの様な
『 全 身 打 撲 』を 伴 う 『 瀕 死 の 重 傷 』。
それが倒れ、ピクリとも動けぬ者“Queen・X(クイーン・エックス)”の現状である。
第一発見者である“耐撃の百文字”は・・・。
この時程、己のサイボーグ能力が“超聴力(ハンドレッド・イヤー)”である事に感謝を覚えた事は無かった。
もし。このサイボーグ能力が無ければ・・・。このシィンと静まり返った月夜の無い“暗闇の夜”に。
作戦決行時間に到着しなかった・・・。“Queen・X”を探し見つけ出す事が出来なかったであろうから。
この時。百文字はQueenより、三つの令を受ける。
一つは『自分(Queen・X)をサイボーグとして甦らす事』。
二つは『それまでの全権はドクトル・ベイベーに預ける事』。
そして、もう一つ・・・!!
・
・
・
・
・
・
・
“ 改 め て 言 お う ッ ! ”
・・・・
○クロガネの賛歌・第3章
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 激 闘 ! サ イ ボ ー グ 編
最終話「 始 動 ・ ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 」
・・・・
・『 “殺戮ゴーレム”デスロイド 』
ズシィ…。
スシィ…。
デスロイドは歩み遅くも、確かなるは両の足で前進をしていた。
“超人間”オレグレイ・カレロフとの死闘は多大なる“欠損”を伴い・・・。
もぎり千切られた“両の腕”は、歩み進む体躯のバランスを大きく崩し、真っ直ぐに歩く事すらままならぬ状態であった。
しかし『 かの場所 』に待機する事により・・・。
『予備の部位(パーツ)』と。『“八行衆専用操兵”虚影棺(ブロッケン)』を、格納している『隠し倉庫のキー』を携え・・・。
“闇夜八行衆(アンノーセス)”が送り込んだ“スパイ”にして“QX団サイボーグ”。
『 “闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ 』が『 かの場所 』へとやってくる。
内蔵型爆撃ミサイル弾 ー 004(アルベルト・ハインリヒ) ー を使用した事により。
彼女の行動は、まず『起動停止をしたサイボーグ』を“安置する場所”を大きく変更する必要がある事と。
見るも無残に、もぎり千切られた両腕の『予備の部位(パーツ)』を用意する事。
修理を行う為のリペアリキットの携帯する必要もある。
デスロイド腕回りの“配線系統”等が記述されている『 ガイドブック 』が無ければ、作業はおぼつかないだろう。
そして『 キー 』を携えて移動となると・・・。
彼女の能力から判断をし、到着は此方の到着後、半日強。
ただし、己の移動能力が低下をしている事から判断をして『 2時間後 』の到着となるであろう。
それから修理に3時間を要し・・・。
“虚影棺”の起動に移行し・・・。
そしてQX団が最終兵器と謳われる『 ギガント・マシィン 』を破壊する事となる。
此度も、先のサイボーグ達との死闘同様『 己の戦闘データを採取する為 』に“ギガント・マシィン”のデータは無い。
しかしデスロイドが起動する“虚影棺”となれば、遠距離から“基地ごと破壊する事”が“定石”となるだろう。
如何なる能力を持っているか測りも知れないが、事実上“闇夜八行衆(アンノーセス)”最長射程を誇る“砲撃”から身を守る事が出来るかどうか?
また残り2名居るサイボーグ。万が一にも己の接近に気付き、2人掛かりで先手を取り攻撃を仕掛けて来たとしても・・・。
「戦闘形態」である“幻景(ゲンガー)”の姿となった“虚影棺”ともなれば、仮に“超人間”オレグレイ・カレロフが、
10人掛かりで攻撃を仕掛けて来たとしても、破壊する事は不可能であり排除する事も“造作も無い事”であると 断 言 が 出 来 る 。
もちろん、油断をしてはならない。
先の戦闘も遥かに劣る科学力であるハズのこの“地球”と言う星で、幾度となく“死線”を潜り抜け、そして“死闘”を繰り広げて来た。
自分では予想すら付かぬ、“何か”があるのかも知れない。
だが最も・・・ッ。
“虚影棺”が・・・『“鐵玄戦車(テツゲンセンシャ)”』が有利に戦える方法は?と問われれば、他には無いッ!
何かが起これば無意識にもこの“体躯”が反応をし・・・ッ。
どんな結果を生もうとも、この“頭脳”が計算し尽くしてみせよう・・・ッ。
「ちょっとぉ〜、遅いんじゃあないのぉ〜???」
・・・ッ。
これは予想外も良いトコロだ。
地球と言う星は、己の推測を全て上回る。
・・否(いいや)。
彼女は出生は惑星・ブルーツポンチ。
地球人じゃあ…ない。
ならば、この“地球”と言う星が、何かを変化(かえ)て行くと言うのであろうか?
そう。
大破を決断しながらも、今も尚生き残り、こうして作戦を実行する“自分”のように・・・。
兎にも角、自分(わたし)は、彼女(ズレアバーシャ)と合流をした。
・・・・
意外。
それが率直な感想だった。
自分が此処で邂逅(であ)うハズだった、兵器の人間。
記憶、感情すべて取り去られ、体のいたるところに、数多くの内蔵武器を搭載していると聞いている。
もっと機械的な・・・いや、機械的ではあるんだ。
もっとこう、細かなって言うか・・・。
何だろう?
凄く・・・。
“人間(ヒト)っぽい。”って、感じてしまった自分が居る。
だから思わず声に出して言ってしまった。
“ちょっとぉ〜遅いんじゃあないのぉ〜???”と。
生れ立てで、キチンと言ってやらないと“いけないような”、そんな気がしたから・・・思わず“口にした”。
・・・・・・。
何年振りだろう。こんな気持ちになったの?
私は・・大好きで。欲情をしている“アクート”に、“操兵”で“機体”ごとスパスパに切り刻まれた。
アクートは・・・。
あの時切り刻んだ機体に乗ってたパイロットが、昔一夜を共にした“あの時の少女”だなんて知りやしないだろうけど・・・。
私は大好きな“アクート”に“無茶苦茶”に切り刻まれたんだ。
まともに動く事が出来ない…“体”。醜くもズタボロになった…“体”。
そんな私に『元の姿に戻る方法』と『アクートと再会出来る術』を引き換えに・・・。
旧知“ドクトル・ベイベー”が補佐をするこの“QX団”で、“スパイ活動”をし続ける事になったのが「今の私」。
タフに生きた。ひたすらタフに生きた。“アクート”に会う事しか考えられなかったし、“良心の呵責”から逃げ延びたかった。
そんなそんな毎日の続けて来た中で。
不意に出た。
キチンと言ってやらないと“いけないような” 気 持 ち は 一 体 何 だ ろ う ・ ・ ・ ?
「・・・デスロイド。」
・・・っと。と
兵器の人間。デスロイドは己の到着を促す様に・・・。
機械的で・・・。
それで居て何処か“人間臭い”返事をした。
「見りゃあ解るっつーの。」
「こちとらズレアバちゃん、アンタが想定以上に破壊するは破壊されるわで、テンヤワンヤってカンジィー。」
「とっとと腕を出しなよ。ガイドブック見ながら、ひっつけてやるからさぁ〜。」
私がそう言うと、デスロイドは
ズシィ…。
スシィ…。
デスロイドは歩み遅くも、私近寄り。
ズシッ。
腰を降ろし、千切れもげた腕を突き出した。
「こりゃまぁ酷いモンだねぇ・・・。」
「配線だらけな上、断面も滅茶苦茶。」
「まず綺麗に切断するトコロから始めなきゃじゃなぁ〜い。」
私はブサクサと言いながら修理を開始する。
幸いにも『予備パーツ』は『 簡易アーム 』である。
デスロイドが本来備えている兵器である“五指のバルカン”や“ロイドガン”等が無い。
その分、必要最低限の配線さえどうにかすれば良い話って訳。でなきゃあ、修理なんて出来ないしね。
簡易アームなだけに、兵器人間特有の強度を持っている訳でもないし、
これから動かすと言う“操兵”を起動させる為に、必要最低限の機能を携えた「只の義腕」であり「只の義手」。
ガイドブック片手に、違う配線を結び付けないように必死こいて修理をしている訳だけれど・・・。
何か“嫌な予感”がするんだよね・・・。
何でだろ?どうにもさっきから変だ。
何にせよ・・・。
「面ッ倒ォーだわ、こりゃあ。」
と。私は文句を言う。
「なるべく急いで欲しい。」
デスロイドの注文である。
「急かさない急かさないっつーの。」
私は軽く受け流す。
にしても・・・。
やっぱり不思議だ。兵器の人間であり。
記憶や感情が排除されているデスロイドの注文は、
『本心』であり『本音』によるモノであるように思えた。
だから・・・かな?
さっきから何か“嫌な予感”がするのは?
そう思えてならない何かが。デスロイドが、訴えかけてくる様な気がするんだよ。
でも・・・。不思議と焦りは伝わって来ない。
あー・・・えーと。こんな気持ち“久しぶり”っていうかさ。
『 信 頼 し て く れ て い る 』
『 そ れ に 応 え て や ら な き ゃ 』
・・・って。
感じがするんだよ・・っ。
信頼される事はあっても私は“スパイ”だ。
だから、うしろめたいし“良心の呵責”だってある。
タフに生きるしかない。愛する“毒針”。愛する“アクート”に会う事が全てだと、自分に言い聞かせて今までやって来た。
でも今、ハッキリ言って、“これまでとは、違う意味”でメッチャ『集中』出来てる。
コイツの為に「いっちょやったろーじゃんってカンジィー!!」みたいな・・?
そう言った感情が、今、すっごく良い方向に出ている・・っ。
それが、結果として上手く物事を進ませている・・っ。
決して上手い“修理”とは言えないと思うっ。
でも手際にストレスを、感じないし“不思議な気分”だっ。
とは言え・・・。
集中しているから、平気っちゃあ平気ではあるけれど、
さっきから『ゾッ』とするような感覚も伴っているの事実だ・・・っ。
この現状・・・。
決して楽観視出来る状態じゃあ無い・・・っ。
急がねばならないッ!
コイツが『肌』で感じ取っているのと同じで、私も“背筋”がゾクゾクとするモノを感じている……ッ!
言い知れない“悪寒”…ッ。
迫り来る・・・!
巨大な“何か”が来る・・・ッッ!!!
・・・・
・9年前 フランス 『 ー バトゥロ・オーギュスタンの自宅 ー 』
「どう言う事なんだよ親父!!」
“フランソワ”である。
“口ぶり”からも、“表情”からも“只ならぬモノ”が感じ取れる。
だから私は。
「何の事だ、フランソワ?」
と、そう問うたのだ。
「皆まで言わせる気かよ・・・。」
「アンタと俺は血の繋がりが無いじゃないか!」
「父さんは何処だ!本当の母さんは何処に居るんだ!!」
・・・。
それは数瞬にして。
それが永遠に感じられた・・。
どう言う訳で知り得たか解らぬが。
フランソワが、この事を口にした以上。
私は“真実”を口にせねばならないだろう。
「知れば辛い思いをする事になる。」
私は、そう念を押した。
「親父。」
「言ったハズだろ?」
「『俺は強く生きるんだ』って。」
「『真実』から目を背けて生きる事が『強く生きるって事』だと思うのかい?親父??」
・・・・。
嬉しく思った。こんなにも強く育った、我が娘を。
そして残酷に思えた。これから娘が知る“真実”を…ッ!
「覚悟は出来ている。親父の人柄思えば、どんな『残酷な事』があったか事も。」
・・・・。
言わねばなるまい…。
「解った。フランソワ。」
私はそう答えた。
・・・・
私は・・・。
この“バトゥロ・オーギュスタン”は。
どの親もそうであるように、我が娘“フランソワ・オーギュスタン”を誰よりも“愛している”。
そんな娘が“フランス軍人”となり。
元フランス国会議員“ルイ・アルベルト・ギヨーム”の救援の為に、アフリカ大陸は南部の援軍に向かう前の『 最後の休暇 』。
ずっと・・・。ずうっと黙っていたこの『現実』を。
フランソワが、ずっと知らずにいたこの『真実』を。
私達が“本当の親子”では無い事を口にした。
私は・・・。
このままで良いと思っていた。
例え血の繋がりが無かろうと、私達は共に尊敬をし合う、
誰、憚(はばか)る事なく『 親子 』と言える関係であると、そう思っているからだ。
だが、今。フランソワはその『真実』を口にした。
そして、フランソワは“口”にはしなかったが・・・・。
此度の出撃・・。
さぞ“酷い戦線”に送り込まれる事になるのであろう。
私達は“親子”である。
だがどんな“親子”もそうであるように、隠し事の一つや二つを持っている関係でもある。
その中で、特に大きなモノを・・・。今。
晴 ら そ う と 言 う の だ 。
そして・・・。
私は全てを語った。
ー お前の母親は私の“初恋の人”であった事を。
ー お前の母親は名も知らぬ暴漢に“強姦”されたしまったその事を。
ー お前の母親はその事柄で“妊娠”をしてしまったその事実を。
ー そして“出産”をしたその現実を・・・。
「此処からは・・・。」
「お前のお母さんの遺書に書かれていた事だ、フランソワ。」
ー 貴 方 は こ の 世 で “ 最 も 愛 し い 存 在 ” 。
で も そ れ と 同 時 に “ 最 も 憎 む べ き 存 在 ” で も あ る の で す 。
ー 私 は そ ん な 『 矛 盾 』 を 抱 え て 生 き て は い け な い 。
サ ヨ ウ ナ ラ 、 “ バ ト ゥ ロ ” 。
私 も “ バ ト ゥ ” が 好 き で し た 。
・
・
・
・
・
「首吊り自殺だったよ。」
「初恋の女の、首吊り自殺など見るモノでは無いな。」
「この世で受けた苦しみを・・・。 全 て “ 発 露 ” をしたかのような “ 姿 ” で 死 ん で い た よ 。 」
私は感情が昂るのを感じた。
“涙”をしているのも感じた。
それでも私は、続けてこう言った。
「だが、あの日。」
「あの時・・・。」
「私は生まれ落ちた“お前”を抱き抱えこう言ったのだ。」
ー “ フ ラ ン ソ ワ ” !
ー 今 日 か ら お 前 は ! !
勇 ま し き は 、 そ の 名 『 フ ラ ン ソ ワ ・ オ ー ギ ュ ス タ ン 』と し て 生 き る の だ ! !
ー こ の 世 は “ 残 酷 ” か も 知 れ な い !
こ の 世 は “ 矛 盾 ” で 渦 巻 い て い る か も 知 れ な い !
ー そ れ で も “ フ ラ ン ソ ワ ” よ !
お 前 は 『 “ 強 く ” 生 き る の だ ! ! 』
「そうして私は・・・。」
「たった一人残された女の子に『男の子の名』を付け、育て上げて来たのだよ、フランソワ。」
“私”は、昂る感情と共に涙しながら。
“真実”を。
“血の繋がり”の無い事を。
“娘”に明かした。
そして“フランソワ”は・・・。
ガ シ ッ ! !
“フランソワ”は、私を“抱き締めた”。
“その腕”で持って、私の顔を強くも“抱き締めた”。
“その小さな胸”で持って私の顔を“抱き締め続けた”。
ポタ・・。
ポタ・・・。
“フランソワ”もまた泣いている。
“その胸”から熱いモノが伝わってくる。
そして、“フランソワ”はこう言った。
「 『 泣 け よ 、 親 父 ッ ッ ッ ッ ! ! 』 」
「 『 俺 は 、 強 い か ら ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
「 『 親 父 が 、 強 く 育 て て く れ た か ら ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
ッ
ッ
!
「 『 だ か ら 泣 け よ 、 親 父 ッ ッ ッ ッ ! ! 』 」
そして私は“泣いた”。
泣いた!泣いた!泣いた!!
あの日、抱いた“不抜の誓い”と共に!!
そして・・・ッッ!!
フランソワが!本当は「自分も大声を挙げて“泣いてしまいたい分”」も、『私が替わって泣いてやった』ッッ!!
・
・
・
・
・
・
・
・『 “エイグロン”鷲鼻のバトゥロ 』
そして今の今・・・。
私は“超人間”オレグレイ・カレロフが、その死の間際に送りつけてきた、
“映像を伴う”本来繋がるハズの無い『 Q X コ レ ク ト 』により・・・。知ってしまった・・・。
我が娘を辱め殺した『ヴァルル』もう一つの『 凶 行 』を。
それは、『柔装甲(マハン・ガン)』の『 非 業 な る 運 命 』である事を・ ・ ・ 。
”大罪”と感じた。
”贖罪”を願った、
あの時。私が『ヴァルル』を殺さなかったばかりに、
我が娘『フランソワ・オーギュスタン』だけならず、盟友として共に戦った『柔装甲(マハン・ガン)』までをも、
『 “ 屈 辱 の 中 ” 死 な せ て し ま っ た の だ 』。
私の出来る事は・・・。
QX団が総本山にて暴れ狂い“柔装甲(マハン・ガン)”等、6人のサイボーグを惨殺した『機械兵士(=デスロイド)』を討ちて倒すのみである。
故に、私は・・・!
“ 巨 大 ロ ボ ” を 呼 び 寄 せ た !
来 た れ ” 鷲 蘆 鋼 人 ( しゅうろ こうじん ) ” と 呼 び 寄 せ た ! !
そもそもにして、この“機体”・・・ッ!!
かの“ドクトル・ベイベー様”が、虚空の彼方。宇宙より来訪をした際に、使用をした“操兵”である!!
そして地球内にて、避ける事の出来ない“ロボット戦闘”に直面した際、使用をされる“D・F・S(ダイレクト・フット・システム)”が組み込まれた“操兵”でもあるッ!!
○ D・F・S(ダイレクト・フット・システム)
ダイレクト・フット・システムであるッッ!!
それはッ!機体内に内蔵された“バネ仕掛け床”の思い切り「踏み締めッ!」「駆けッ!」「跳びッ!」「踏み止まる」事によりッッ!!!
機体内の“装置”が、その“衝撃”と“振動”を察知しッ! “振動衝撃”に応じた『 様々な稼働・駆動 』が実行されるシステムであぁぁぁぁぁるゥーッッ!!
そうだッ! 操兵内で“踏み締める”事により、“鷲蘆鋼人”は『 大地 』を踏み締める!
そうだッ! 操兵内で“駆け抜ける”事により、“鷲蘆鋼人”は『 大地 』を駆け抜ける!!
そして幾度と無くッッ!!!
“踏み締められた”『バネ仕掛け床』はッッ!!!
『エネルギーの蓄積』がされッッ!!
そ し て 『 音 声 入 力 』 よ り 、そ の “ エ ネ ル ギ ー ”を 解 放 さ せ る ッ ッ ! ! !
そ
の
名
も
ッ
!
「否(いいや)。」
「今は“滞空モード”。」
そう・・・。
滞空と陸足のモードとを変形使い分ける事により、更にも多大なる“応用能力”を持つ操兵と化した・・・『 鷲 蘆 鋼 人 』 。
ッ
ッ
!
「それを今、使おうと言うのだ・・。」
「そうだ!これこそが、“D・F・S(ダイレクト・フット・システム)”と言う事だッッ!!」
「そうだ!これこそが、“鷲蘆鋼人(しゅうろこうじん)”と言う訳だッッッ!!!!」
“ だ か ら こ そ 、 も う 一 度 、 言 お う ッ ! ”
ッ
ッ
!
「 『 来 た れ 、 ” 鷲 蘆 鋼 人 ( し ゅ う ろ こ う じ ん ) ” ッ ッ ! ! !
” 敵 ” は ッ ッ ! ! !
” 本 拠 の 地 ” に ” 在 り ”ぃ ぃ ぃ ぃ い い い いい い いいい ッ ッ ッ ! ! ! ! ! 』 」
・
・
・
・
・
・
・
・・・・
・『 “世にも奇妙な鋼鉄の赤ん坊”ドクトル・ベイベー 』
「何と言う事!」
「何と言う事でちょうか!!」
「何故に!?」
「何故に、バトゥロくんが、“鷲蘆鋼人”を動かそうとしているのでちゅかァーッッ!!?」
率直に言いまちょう・・ッ!
この僕、ドクトル・ベイベーは焦りを覚えていまちた!!
“鷲蘆鋼人”の起動方法を知っているのは、僕とバトゥロくんだけ!
そしてバトゥロくんには、“アムステラ神聖帝国”が来るその日まで!!
その日から始まるであろう“ロボット同士の戦闘”まで、この“操兵”を動かす事禁じているハズ!!
だが・・推測は出来る・・・ッ!
『 彼はッ! 』
『 そう、バトゥロくんは、知ってしまったのでちょうッッ!!! 』
“超人間”オレグレイ・カレロフが死したその時・・・ッ!
ー 確かにも!
そう確かにも“QXコレクト”の信号を感知しまちた!!
ー 同じ作戦を行っているサイボーグ同士でしか、連絡を取り合えない“QXコレクト”ではありまちゅが・・・。
何せ“超人間”。
ネール・マッハのデータを調べる事に知り得待ちたが・・・!
ただでさえ少ない“精神感応能力者”の中でも、千人に『一人』と言う、余りにも“稀有な”『 適 合 性 』。
激しくも強い感情によって、初めて発現される“サイボーグ”の“究極形態”ともいえる “ 極 致 ” ッ ッ ! !
普段では想定出来ない事の「一つ」や「二つ」が起こり得る事も無いとは・・・・“ 言 い 切 れ ま ち ぇ ん ” ッ ッ ! !
「アァブアァブアブゥゥ・・・。」
「こればかりは・・・。」
「“迷宮の道化師(ゲン)”くんも、”狂人(ゼン)”くんの想定出来なかったでしょうねぇ・・・・。」
これでは、全てが水の泡ッ!
そうッ!
言わばこれは“謀反行為”ッッ!!
僕は“アムステラ神聖帝国”を『 敵 』に回す事になってちまうでちょうッッ!!
ッ
ッ
ハ ァ イ 。
し
か
し
否( い い え ) 。
そ れ は『 あ り え ま ち ぇ ん 』 。
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「“僕”には解る。 」
「 この行動、全て “ 熱 情 ”に置いて動いていると言うその事が・・・。 」
「 故に“奇跡”が起こった。故に誰もが“予測し得なかった”と言う、その事実がある・・・ッ! 」
「この世で最も大切で・・・!」
「そして“強きモノ”!!」
ッ
ッ
「それは・・・“絆”でございまちゅ!」
「そして・・“熱情”でございまちゅ!!」
「僕は、誰、憚(はばか)る事無くに、こうであると『 言 い 放 て る 』のでちゅ・・・ッッ!!!」
“絆”こそが『 人を強くも、生き抜かせるッッ!!! 』
“熱情”こそが『 人が人として生き抜く “ 情 念 ” 』で あ る と『 “ 言 い 放 て る ” の で ち ゅ ッ ッ ! ! ! 』
ッ
ッ
!
「 如何なる事があろうとも!! 」
「 僕は“その全て”を乗り越え、僕の “ 熱 情 ” にて 打 ち 砕 い て み ぃ ち ぇ る ! ! 」
「 ちょちて彼等は、愛らしきは『 こ の 姿 を 』目にする度、“ 絆 ” を 憶 え る の ご ざ い ま ち ゅ よ ! ! ! 」
ー 目 に モ ノ を 見 よ ッ !
そ れ は “ 無 垢 の 具 現 ” ッ ッ ! ! !
「この世で最も“ 純 潔 ”ちゃるは、生まれたまんまの 『 そ の 姿 』 ・・・ ・ ・ ・ ッ ! ! 」
「“懺悔”するのでちゅ! 日進月歩に己の欲を積み重ねる『 迷 い の 子 等 』よ ! ! 」
「 思 い 返 す のでちゅ!
誰もが皆、『 裸 』!!
“ 無 垢 の 存 在 ”して 産み落とされた『 事 』を ォ ー ッ !!! 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「 『 “ 覚 悟 ” 』 は 出 来 待 ち た ッ ! ! 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「 『 “ 僕 ” 』 も 、 そ の 場 へ 向 か う と ち ま ち ょ う ッ ! ! 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「『 “ 鷲 鼻 の バ ト ゥ ロ ” ( エ イ グ ロ ン ) 』 ・ ・ ・ 。 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「 そ し て 『 “ 殺 戮 ゴ ー レ ム ” デ ス ロ イ ド 』 ・ ・ ・ 。 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「 そ の 戦 い ッ ! 」
「 如 何 な る 事 が あ ろ う ち ょ も ッ ッ ! ! 」
「 最 後 に 結 び 合 う は “ そ の 手 ”! 」
「 覚 え る は “ 熱 情 ” そ の 矛 先 向 け る べ く 、 真 な る “ 敵 ” は ・ ・ ・ ッ ! ! 」
ッ ッ
ッ ッ
! !
「 こ の “ 野 望 ” に 渦 巻 く “ 地 球 ”と そ の “ 兵(つわもの)達 ” ッ ! ! 」
『 僕 』 は 是 、 故 に 『 君( チ ミ ) 達 』と の “ 絆 ”を 創 り 上 げ ッ ! ! !
『 僕 』 と 『 君( チ ミ ) 達 』と が 進 む べ き 『 そ の 道 』を 指 し 示 し て み せ ま ち ょ う ぞ ッ ! ! 」
ッ ッ ッ
ッ ッ ッ
! ! !
そうして・・・。
ドクトル・ベイベーは『かの場所』へ急いだ。
狂人(ゼン)は彼をこう評す。彼は何事にも揺らぐ事の無い“確固たる自我”を持っていると。
ベイベーは、その“強固”な“自我”を友に・・。
前へと。巨大ロボにて繰り広げられる“戦地”へと向かうのであった。
・
・
・
・
・
しかし・・・。
それは同時に。ベイベーが“決定的”なミスを犯す原因にもなった。
この時。そうベイベーが、確固たるはその“自我”で持ちて向かった“この時”である。
ベイベーは、“一つ”だけ気付いていなかった。
それは“一つ”だけ。
それは“一つ”だけ。
それは“一つ”だけ『 “ Queen・X(クイーン・エックス)” 』の“手術”に。
“改造”をし損ねた“一か所”があったと言う“その事実”をである。
故に・・・。事を起こすその前に。
QX団・・、アムステラ神聖帝国に明け渡すその『三日前』に。
ッ
ッ
『Queen』は“自我”を取り戻してしまうのだ。
『耐撃の百文字』と『レディ・ミィラ』に、“ドクトル・ベイベーの裏切り”を伝える事が出来てしまったのだ。
それは・・・。
かの・・・。
『 6人のサイボーグ 』が起こした奇跡・・・。
と考えるのは・・・。
少々・・・『大げさな話』であろうか・・・?
“魔妖香酋長”プカハンタ “邪曲家”ダークフーゴー “教授”EEE
“銀装隠密”オレグレイ・カレロフ “企業戦機”ジャック・ダグラス “柔装甲”マハン・ガン
少なくとも・・・・。
彼等無くして、この事柄は起きえなかった。
知る由も無い事とは言え・・・。
『 彼 等 が 抗 っ た “ 証 ” は 共 に !
“ 耐 撃 の 名 ” を 持 つ 、“ 百 文 字 ” と 共 に “ 戦 い 続 け て い る ” の で あ る ッ ッ ! ! 』
そう。知る由が無いと言えど・・!
そう。彼等が抗ったその魂は共に・・・!!
そして・・・。
『 も う 一 つ 』・ ・ ・ 。
それは。知る由が無いお話。
それは。知る訳も無いお話。
しかし、それは『6人のサイボーグ』が起こり得た『もう一つの 真 実 』である。
彼は、彼等と共に戦っていたのだ。
もし、そうしなければ、“QX団は滅びていた”であろうからである。
そして、これは奇妙な“交錯”。
“6人のサイボーグ”と。“彼の闘争”。
どちらが欠けても・・・。
“QX団”は。
“滅び”・・・。
“消え”・・・。
“事態”は更にも、大きな“混沌”を及ぼし。
“アムステラ神聖帝国”との“戦争”もまた・・・。
“大きく違った局面”を迎える事に、なっていたろうから・・・。
歴史は時に、ほんのちょっとの『悪戯(イタズラ)』をする。
その悪戯は、ただのちょっとでありながら・・・。
大きくボタンを掛け間違わせ・・・。不協和音の、調和へ導く・・・。
誰もが間違って居なかった。だからこそ、もう一つの“真実”が此処にある。
その・・“話”とは・・・。
その・・“真実”とは・・・。
・
・
・
・
・
・
・
“ 改 め て 言 お う ッ ! ”
・・・・
○クロガネの賛歌・第3章
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 激 闘 ! サ イ ボ ー グ 編
最終話「 始 動 ・ ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 」
・・・・
それは2年前。地はイスラエル。
地球、最後の民族紛争『シロッコの乱』が勃発をした。
・『 “首謀者”ラファエッロ・シャルーク 』
アメリカ軍が介入するも、芳しい成果が挙げられぬ中・・・。
遂には地球最強と謳われるKGF(カラクリ・ガーディアン・フォース)の参戦が決定する。
・『 “KGF指揮官”榊原貴史 』
・『 “P雀王機パイロット”立花槙絵 』
この時。手薄になるは日本の防備。
日本防衛軍あれど、柳生月心斎が入手した情報では、
機動マシンよりも、むしろ対人間、白兵戦を強いられる恐るべしは『秘密結社ブラッククロス』の動きが有りと知った。
それは秘密結社ブラッククロスが誇る・・・。
“悪魔の頭脳を持つ科学者”
Dr.劉の研究データを拝借しィ、『小型宇宙怪獣・ドラゴンアント』のDNAを組み込んだ『 改造人間集団 』を創り挙げたと言うッッ!!!
・『 “小型宇宙怪獣”ドラゴンアント 』
柳生はこの窮地を重く見た。
そして『ジ・ハンドレッド』こと『 耐撃の百文字 』と連絡を取る。
ただの一言。
『 昔の借りを返して欲しいよん。 』
百文字『二つ返事』で答える者成り。
『ウム。』
百文字は、我等が総帥QueenXにしばし戦線を離れる事を告げ、
伴侶たるは“レディ・ミィラ”と共に日本へと飛んだ。
そして・・ッ!
其処で・・ッ!!
見たモノは・・・・ッッ!!!
・
・
・
・
・
・
巨大な物体を、高速度で持って 叩 き つ け ら れ た か の 様 な
『 全 身 打 撲 』を 伴 う 『 瀕 死 の 重 傷 』 を 負 っ た “ 改 造 人 間 集 団 ” で あ っ た ッ ! !
・・・・
・“再び3か月”+“3日前” アフリカ大陸南部 『 ー 月夜の無い晩 ・ ゴツゴツとした山岳地帯 ー 』
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「聞こえますか・・・。ハンドレッド。」
息も絶え絶えに、問うはQueen。
「ああ。」
百文字は短くも太く答えた。
「かつて君から聞いた“日本国”で起きた、あの“怪事件”。」
「どうやら・・・。今度は私が、被害者となり。」
「そして加害者が“向かうその先”は、我等が本拠地であり。」
「その訳は、“地球”で悪行を行って良い者は、自分だけ。と。」
「おぉ〜お・・・。」
「確かにも・・・そう言っておりました。」
Queenは続ける。
「ハンドレッド。」
「君に三つの事を、頼みたい。」
「ああ・・ッ。」
百文字は短くも強く答えた。
「一つは『私をサイボーグとして甦らす事』です。」
「こうまで“ボロボロの体”に成ってしまった以上・・・、それしか“第一線に戻る術”はないでしょう。」
「ああ・・・ッ。」
百文字は短くも。
現実を受け入れるように答える。
「二つは『それまでの全権はドクトル・ベイベーに預ける事』。」
「QX団の発展は、彼(ドクトル)と共にあり、QX団の最後も、彼(ベイベー)と共にあると思っています。」
「ならば、ベイベーに任す事が一番でしょう。」
「ああ。」
百文字はただ短く答える。
「そして・・・。」
「三つ目を、話さなければなりません。」
「ジ・ハンドレッド。君が“耐撃の百文字”として生き抜いて来た事これまで全ての中で。」
「最も、奇妙な“命令”を下す事となります。」
「それでも君は“受け入れなければならない”。」
「もしそうしなければ・・・。」
「“QX団”は滅びる事となるでしょう・・・。」
百文字は。
「…………ッ。」
「相も解った…ッ。」
「Queen…ッッ。」
「痛むであろうが続けるのだ…ッ、QueenX…ッッ。」
ただただ強くそう答えた。
「ジ・ハンドレッド。」
「耐撃の百文字。」
ー それは本来。
君達夫婦に最善の礼を尽くし・・・。
そして、それでも尚。
QX団に残るか、それともQX団を去るかを問わなければならない事柄です。
ー QX団の発展は“ある大きな力”によるモノによって、成し遂げて来ました。
そう、それは君がレディ・ミィラの力を得て、その体躯、サイボーグとしての肉体を手に入れた様に。
百文字はこう言う。
「薄々感ずいておった。」
「“世にも奇妙な鋼鉄の赤ん坊”を抱き抱えた。そなた“QueenX”を一目した『 その日 』か ら 。 」
ー そうでしたか。そうでしたか・・・。
しかしハンドレッド。
先にも言った様に。
君達に最善の礼を持たずして・・。
“その力”が何者であるかを答える事が出来ないです。
ー そう・・・。
特に“レディ”無くしてはね。
百文字は答える。
「敵であるのだな。」
「かつてレディを地球へと追いやった。」
ー ・・・・・。
ハンドレッド。
百文字。
私は君達から、大変多くの力添えを受けて来ました。
ー それが“誰か”と告げる事は・・・。
君達を裏切る事になってしまうように思えるのです。
ー どうか・・。
ハンドレッド。
それが“誰か”を『言わせないで欲しい』。
百文字は答えた。
「解った。」
「すまなかったな、QueenX。」
ー Thanks(感謝します)、ハンドレッド。
ではハンドレッド。君達に与えた“レゼルヴェ計画”を覚えていますね?
百文字はこう言う。
「超巨人(ギガント・マシィン)の完成。」
「その動作テストを行うべく。
“銀装隠密”オレグレイ・カレロフと最も多く“スパーリング”をこなした、
このワシ“耐撃の百文字”の戦闘データを“超AI”に組み込み・・・。一つ、一つ、テストをこなして行く事。」
「超巨人(ギガント・マシィン)は、対KGF“レオンハルト・ハーディ”駆る“銃王機”に想定している事もある・・・。」
・『 “万発万中”レオンハルト・ハーディ 』
・『 “サーチ・アンド・デストロイ”銃王機 』
「瞬時の接近を可能とする“バネ仕掛け”の“脚部”と“胴回り”。」
「幾多モノ銃弾を弾力性持って“耐撃”をする、その“両腕”。」
「そして格闘技に置いて、弱点にして重要な支点と成り得ている“首回り”。」
「それらを全てが“バネ仕掛け理論”によって構成させ・・・。」
「後は“覚醒”をし、“超人間(ギガント・バディ)”と化した“オレグレイ”のデータを“超AI”を置き変えれば・・・ッ。」
「G・D・T・S(ギガント・ダイレクト・トレース・システム)とも言うべき、オレグレイの脳内でイメージ通りに動く“超巨人(ギガント・マシィン)”の完成と相成ろうッ。」
ッ ッ ッ ッ ッ
ッ ッ ッ ッ ッ
ッ ッ ッ ッ ッ
ー Excellent(エクセレント)、良きAnswer(アンッサァー)です。
良いですか、ハンドレッド。
レディにこう言いなさい。
Just three day(三日三晩)。
そのデータをハンドレッド、君が“リモート・コントロール”する“鋼鉄の巨人”に『 デ ー タ を 改 竄( か い ざ ん )す る の で す 』。
百文字は答える。
「“改竄方法”は“レディ”が知っているのだな?」
ー オォ〜オ・・・・。
もう少しAnswer(アンサー)を待って欲しい。
ー そして・・・。
これもまた、奇妙な願いとなります。
百文字はこう言う。
「すまなかった。」
「Queen、続けてくれ。」
ー 改竄方法・・・は。その改竄方法とは。
“ドクトル・ベイベー”の資料庫、G−28に眠っているのです。
バネ仕掛け理論の“ 本 当 の 使 用 方 法 ”と一緒にね。
ー 本来なら・・・。
“ベイベー”の許可で得て、持ち出す事を良しとしますが。
ー 彼もまた人には言えぬ“過去”を持つ者・・・。
君達が全てを知り、それで持ち出すと言うのなら、何ら問題はありませんが・・・。
ー それなくして持ち出す事は、彼をただただ“苦しめる事”になってしまうでしょう。
だから何も言わず『 秘 密 裏 』に持ち出して欲しい。
以上です・・。
ハンドレッド・・・。
「相解った。」
「Queen・・。」
「全ては・・ッ。QX団の名の下に・・ッッ。である。」
「だから・・。今は眠るのだ。Queenよ・・・。」
ー 任せましたよ・・。
ハンドレッド・・・・。
・
・
・
・
・
・
・
それから。三日経った。
そして!“耐撃の百文字”は・・・!!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
・ 『 ー とある荒野 ・ 深々とした真の夜の中 ー 』
声が聞こえる。
深々とした真の夜の中。
声が聞こえる。声が聞こえてくる。
その声色は、絶対的な服従を求めるモノであった。
その声色は、絶対的な奴隷を求めるモノであった。
淫靡で・・。
酷くて・・・。
優しくて・・・。
そして・・っ!
本当に、ゾクゾクとする・・・・っ!!
・『 “黒兎”蹂躙のミミー 』
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
「悪いな、黒服のムキムキマッチョ!」
「急いで居るんだ。手前の“マラ”は自前の“ケツ”で挟み込んで、シコシコシコシコしてブッコき放ってな!!」
百文字は答える。
「ゴシックロリータのメイド服。」
「そして黒ウサ耳と、咥え煙草。か。」
「成るの程、道理で盛んな言葉が口から迸(ほとばし)る訳だ、黒兎。」
ミミーはこう言う。
「おい、いいか?
そのカリフラワーみたいな耳でだ・・・!
今必死こいて、あの世でおいでおいでしている、手前の死んだ婆ちゃんが“股を開いて待ってる様”に久方振りってツラしながら、良ぉく聞けッ!」
百文字。
「それだけ長く黒い耳をしていると、他人の耳は信用ならぬか?」
ミミー。
「あぁん?口煩い皺(しわ)だらけの、アナルだなマウス。
しょっちゅうヒクヒク、ヒク付いてなきゃあ、ウジでも溜まって、クソ垂れると言うのかスカトロ野郎がッッ!!」
百文字!
「言いたい事がそれだけなら、相も死合おう。」
ミミー・・・ッ!
ッ
ッ
!
早 漏 野 郎 だ 、 よ ぉ っ く 聞 け !
この“星”はアタシの物なんだ。
この“星”はアタシの物なんだよ。
手前等クソどもがだ。
ウジウジ好き勝手にだ。
“世界を我が手”と誰の物かと解っちゃいない、この“星”の隅っこでひっそりと!
パイオツ、ワキワキ、鷲掴みでもする気分で持って、我が手に!我が手に!と“オナオナ”されちゃあ・・・!!
迷 惑 適 わ ん っ て 言 い た い の さ ! ! ! !
「 “ 地 球 ” で 悪 さ し て い い の は 、 ア タ シ だ け な ん だ よ ッ ッ ! ! ! 」
「 其 処 を ど き な !
そ れ と も “ お 馬 さ ん ” に で も な っ て 、
運 ん で く れ る っ て の か い ? “ 邪 武 マ ッ チ ョ ” ッ ! 」
生憎・・・ッ!
あぁん?
生憎ワシは・・・・ッ!!
ッ
ッ
!
「 “恨み”を晴らす為に、此処へと来たッ!!
“然るべき報い”与える為だッ! “粛清”をする為に此処に居るのだ、“ 黒 兎 ” よ ッ ッ ! ! 」
ミミー。
「 名を聞こうか・・。 」
「 なぁ、イカレマッチョ・・・。」
百文字。
「 “ 耐 撃 の 百 文 字 ” 。 」
ミミー。
「 ア タ シ は ・ ・ ・ 。 」
「 “ 蹂 躙 の ミ ミ ー ” 。 」
「 そ し て 、 こ れ が ・ ・ ・ ! ! 」
ッ
ッ
!
ゴ ” バ ” ッ ” ! ” ( 大 地 が ッ ! )
ッ
ッ
!
ゴ ” バ ” ッ ” ! ” ( 大 地 が ッ ! )
ッ
ッ
!
ゴ ” バ ” ア ” ア ”ア”ア”ア ” ア ” ッ ” ! ” ( 大 地 が 割 れ る ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ッ ! ! )
ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ”
ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ”
ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ” ッ”
ふ ぁ あ あ あ あ あ あ ” あ あ ” あ あ ” あ あ ” あ あ ” あ ”あ ” ! ! ! !
・ 『 “ ジャイアントウサギノイド ” ブ ラ ッ ク ミ ー ミ ー ・ ジ ャ ン ボ 』
「 『 行 け ! ミ ー ! ! ソ イ ツ 諸 共 、 ゴ ミ 共 の 巣 窟 を ひ ね り 潰 せ ! ! ! 」
そ
の
時
で
あ
る
!
バルルルルルルルルル ル ル ル ル ル ル ル ゥルルル ゥゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウーーーーーーー!!!
ヘリが飛んでいる。
操者は一人。黒髪の女性だ。
艶やかな髪の持ち主であった。憂いた瞳を持つ女性であった。
ローブに身を包んでいる。露出の控えた服装をしているが、豊満なチチ(胸)と豊満なケツ(尻)を隠す事ができない豊満なバディ(肢体)。
だが、その女性は『奇妙』な事に・・・。
全身を『ミイラの如く包帯で覆い隠していた』。
ーその名は『 レ デ ィ ・ ミ ィ ラ 』
バルバ ル バ ル バ ルバ バル バ ル ーーーー ー ー ー ッッ ッ ! !
「聞こえて?『百文字(ハンドレッド)?』」
レディは問いかける。
「問われるまでも無い。」
通信にて答える百文字。
「なら、呼んで!」
「貴方とォー!!」
「そして私が名付けた“その名前”をォーッッ!!!」
そうレディが叫び声を挙げるとッッ!!!
ッ ッ ッ
ッ ッ ッ
! ! !
「 『 ヌ ゥ う ゥ ぉ お お お ぉ ぉ ォ お お お お お お オ 雄(オ) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
・『 “ジ・ハンドレッド” 耐 撃 の 百 文 字 』
・
・
・
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・
・
・
・
・
ッ
ッ
!
「 「 『 ! ! ー ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ” ー ! ! 』 」 」
「 『 ギ ” ガ ” ン ” ト ” 2 ” 8 ” 号 ” ゥウウウ ウウ ウ ウ ッ ッ ッ ! ! 』 」
・
・
・
・
・
・
・
グ ” ゥ ” ゥ ” ウ ” ウ ” ウ ” ウ ”ヴ ”
ヴ”ヴ” ギ”ャ” ア” ン” ァ” ア” ン” ア”
ア ” ア ” オ ” ォ ” オ”オ”オ”オ”オ” ォ ” ォ ” オ ” ォ ” オ ”
オ ” オ ” ゥ ” ゥ”ウ”ウ”ウ” ゥ ”ゥ ” オ ” オ ” オ ” オ”オ” オ”
ォ ” ォ ” オ ” オ ” オ ” オ” オ” オ”〜”〜”〜”〜” ン ” ン ” ン ” ン ” 〜〜〜〜 〜 〜 〜 ッッッ ! ! ! !
・『 “ ク ロ ガ ネ の 巨 人 ” ギ ガ ン ト 2 8 号 』
・
・
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ッ
!
!
ー ー 腕( う ) ぅ ぅう う 手 ” だ ッ ! !
ー ー 胸( む ) ぅ ぅう う 根 ” だ ァア ア ー ッ ッ! !
ー ー 巨 ょ ぉぉ お お お お お おお 大”ぃ” な 『 顔 』 だぁぁぁぁああああああああああーーーーーーーッッッ!!!!
ー そ し て ッ ! !
そ ぉ ぉ お お おお の 『 肩 』 に は ーーーーー ッッッッッ ッ ッ ! ! !! ! ! ! !!!!!!!! ー
ー そ う だ ッ ッ ! !
黒 服 の 大 男 ッ ! !
威 風 堂 々 た る そ の 姿 で ッ ッ ッ ッ ! ! ! !
ーーーーー “ 耐 撃 の 百 文 字 ” が 、 “ 命 令 ” を 下 す ッ ッ ! ! ーーーーー
「 『 行 ” け ” ぇ ” ぇ ” ぇ ” え ” え え ー ー ー ー ー い ” ッ ” ッ ” ! ! !
ギ ” ガ ” ン ” ト ” 2 ” 8 ” 号 ” ォ オ” オ ”オ ” ー ー ッ ッ ” ! ! 』 」
“ ッ ”
“ ッ ”
“ ッ ”
“ ! ”
「 『 始 ” 動 ” ! ”
ギ ” ガ ” ン ” ト ” 破 ” 壊 ” 指 ” 令 ” で ” あ ” る ” ッ ” ! ” ! ” 』 」
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ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー 激 闘 ! サ イ ボ ー グ 編
ー 『 完 』 ー
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T o B e C o n t i n u e d ・ ・ ・ 。
ッ ッ ッ ッ ッ
ッ ッ ッ ッ ッ
ッ ッ ッ ッ ッ
! ! ! ! !
ー ギ ガ ン ト 破 壊 指 令 ー
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『 爆 熱 ! 巨 大 ロ ボ ッ ト 編 』