ー麗しの白い都市、コマンタレヴシティ。
ー街、行き交うは紳士と淑女。
ー雪のように白い肌。黄金(こがね)の輝きブロンドヘアー。
ーコマンタレヴ?(調子はいかかが?)
ープレジール♪(喜びに満ちているよ♪)
ーそう。此処はレゼルヴェ(予約した)国。
ー麗しの貴方と麗しの私に。
ー君と僕との『プレジール(幸せ)』をレゼルヴェ(予約)。
ー麗しの白い都市、コマンタレヴシティ。
ーリトルおフランス。『レゼルヴェ国』
・・・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。
「 「 「 アヒィィィ ィ ィ イ イ イ イ イ イ イ イ イイイ イ イ イ イ ! ! ! ! 」 」 」
「 「 「 ウヒョヒョヒョ ヒ ョ ヒ ョ ヒ ョ ウ ゥ ゥ ウウウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ! ! ! ! 」 」 」
「 「 「 ペケペケペケペケペ ケ ペ ケ ペ ケ ペ ケ ェ エエエ エ エ エ エ エ エ エ エ ! ! ! ! 」 」 」
麗しの白い都市は『黒く染まっていた。』
暴徒と化した黒き人々が、『占拠』をしたからである。
自由(フリー)!
自由(フリー)! 解放(フリー!)
自由(フリー)! 解放(フリー!) 混沌(フリー!)
自由(フリー)! 解放(フリー!) 混沌(フリー!) 暴力(フリー!)
それで居て・・・ッッ!!
黒 人 ( ブ ラ ッ ク ! )だぁぁぁあああ ああ あ あ あ ー ー ー ー っっ っ ! ! !
ー そ れ は 、破 壊 的 な 有 様 で あ っ た 。
ー暴徒と化した黒き人々。
ートコロ構わず暴れて狂う。
ー軍も警察も無力であった。
ーすでにこの場を後にした・・・。
ー『ギガント28号』により状態は壊滅。
ー無秩序な暴力だけが残った。
「ピ!ピギャ! ピピピのピギャギャァァアアア!!!」(あの建物が気にいらねぇ!!)
「ニヒャクパーセントカテルネ!!」(ち・調子こいといわぁぅ!)
「バコア!バコアバコアドスコイッッ!!」(いっちょ破壊(こ)わしとくぅ?)
「ラララムジンクゥゥゥゥウウウウウウンン!!!」(いいねぇ!!)
ボゴォ! ボゴォ! ボゴォ! ボゴォ! ボゴォ! ボゴォ! ボゴォ!(各々方、獲物を振う。)
ベギョ! ベギョ! ベギョ! ベギョ! ベギョ! ベギョ! ベギョ!(鉄パイプだったり。)
ナック! ナック! ナック! ナック! ナック! ナック! ナック!(メリケンサックだったり。)
バシィ! バシィ! バシィ! バシィ! バシィ! バシィ! バシィ!(プレイで使っているのだろうか、鞭だったり。)
ハチョ! ハチョ! ハチョ! ハチョ! ハチョ! ハチョ! ハチョ!(カンフー気取ってヌンチャクだったり。)
ガラガラガラガラガラガラ
ガラガラガラガラガ ラガ ラ ン・ ・・ ・ ・ッ ッ !
崩れ落ち。
破壊され。
瓦礫のみが物語る。
黄昏た栄光を・・・。
静かに・・。寂しげに・・。
「自由(フリー)!」
「自由(フリー)! 解放(フリー!)」
「自由(フリー)! 解放(フリー!) 混沌(フリー!)」
「自由(フリー)! 解放(フリー!) 混沌(フリー!) 暴力(フリー!)」
「「「それで居て・・・ッッ!!」」」
「「「黒 人 ( ブ ラ ッ ク ! )だぁぁぁあああ ああ あ あ あ ー ー ー ー っっ っ ! ! !」」」
破壊。 破壊。 破壊。 破壊。 破壊。 破壊。 破壊。
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫ト化セ
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
瓦礫
・
・
・
・
・
・
・
・
・
続けられる破壊の最中(さなか)。
ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
支配者(オサ)が舞い戻る。
コマンタレヴ・ラプソディ
最終話「コマンタレヴ・ラプソディ」
・・・・
バルルルルルルルルル ル ル ル ル ル ル ル ゥルルル ゥゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウーーーーーーー!!!
ヘリが飛んでいる。
操者は一人。乗者がもう一人。
操者は「レディ・ミィラ」である。
乗者は「ルイヌーヴォー」である。
ルイヌーヴォーは神妙な顔つきをしていた。
彼は体験をしたのだ。
彼はその目で見たのだ。
耐撃の百文字・・・そしてギガント28号の恐ろしさを。
そして彼は目を背けるも出来なかった。
彼は決断をするしかなかった。
どうしようもない事。
そんな無責任な・・・。
そうも言いたくなるようなその言葉。
だが・・。
世の中「どうしようもない事」として、受け止めなければならない事が余りにも多い。
いいや、多過ぎる。
無責任と言うなら言えば良い。
所詮、この世は詭弁だ。所詮、この世はまやかしに過ぎない。
真実は・・・。『己の内にこそ、存在をする。』
真実は・・・。『己の力で、掴み取るしかないのだ。』
・・・・・
ー そう。もう後戻りはできない。
レディ・ミィラは思いを巡らす。
あれからどれ程の時間(とき)が経ったのだろう?
アフリカ大陸南部を拠点とし、「世界を我が手」に合言葉にどれ程の悪事に手を染めてきた事か。
・「 QX団 」
南アフリカの矮小(ちい)さな1組織は、『ドクトル・ベイベー』の手によって瞬く間に巨大な組織へと生まれ変わっていった。
陸に。
空に。
海に。
経済に。
そして・・・。 抗 争 に 。
決して足付かず、決して名を明かさず。
鈍歩かつ着実に、その爪痕を残し発展を繰り返してきた。
ー そう・・・。あ の 日 ま で 。
・・・・・
「踏み躙(にじ)らるるは、その尊厳(ほこり)。」
「不倶戴天、然るにその者の名、『 ドクトル・ベイベー 』。」
それは耐撃の。
それは百文字。
百文字(ハンドレッド)に、一つの感情。
一つが故に、『濃密』な感情。
『 復 讐 』。
それは『恨みを晴らす事』。
その全ては『ドクトル・ベイベーの裏切り』に起因するモノなり。
・・・・・
ー 我々はドクトル・ベイベーの手の平であった。
レディ・ミィラは歯噛みをする。
「組織用無し(シークレットペニス)」の令の元に、彼の主(ぬし)が現れた。
秘密裏にて、地球へと潜入をしていた『アムステラ神聖帝国』、そしてその戦闘員と共にである。
奇襲は迅速であった。
奇襲は瞬く間に終わりを告げた。
彼等は寄生虫のように、ずっとQX団から『甘い汁』を吸い続けていたのだ。
ー 来るべく侵略。
ー 来るべく『地球征服』の為、奴等は資材と土地が必要だったの。
ー 流れるその血はQX団。肥える豚の名、アムステラ。
ー 笑い話にもなりはしないわ。
例の金きり声が響き渡る。
『 アムステラが支配 』を 享 受 するのでちゅ ゥゥウウウウウウウーーーーーーー ッッッッ ! ! ! !
ハン!冗談は「性器(ペニス)」だけにして欲しいわ。
QX団の旗の下、手を染め続けてきた数々の悪事はっ。そして流し続けて来た血の全ては・・・っ。
『この世を憎み、この世の全てに仇為す事を美徳する 反 逆 的、尊 厳( デ ィ ガ ナ チ ィ ) 。 』
この世の全てに『尊厳』があり『存在価値』があると言うのなら、反逆もまた『 価 値 が あ る 。 』
そしてアムステラの『支配』のみを安息とし、享受のみを求めると言うのなら、
決して我々と『 相 容 れ な い 。 』
全てを投げうってでも、その野望打ち砕くのみっっ!!
「そう・・・だから『復讐』なのだ。」
百文字は。
「人は誇りの為に生きるのだ。」
「尊敬の念を持って、人生を歩むのだ。」
鈍くも鋭く。
「ただ生き物を殺し。ただ本能の赴くまま、他を食らい尽くす事を誇る。」
「我々が備え持つその根幹に、尊敬の念を抱(いだ)く。」
ー 何故か?
「 我々が今こうして生きていると言う事は、『 そういう事柄であるからだ 。 』 」
「 我々が今こうして生きていると言う事に、『 尊 敬 の 念 を、抱(いだ)くからだ 。 』 」
ー だから、我々は『 復 讐 』 を 行 う の だ 。
言い放った。
「ドクトル・ベイベー並びに、アムステラ神聖帝国・・・ッ!」
「貴様等が突きつけた『服従』。」
「貴様等が突きつけた『秩序』。」
「貴様等が突きつけた『悔い改め』。」
「その全てが我等を『 侮 辱 す る ・・・・ ッッ ! ! 』 」
「 『 故 に 復 讐 だ ・・・・ ッッッ ! ! ! 』 」
「思い知るが良い・・ッ。」
「そして耳にせよ・・・ッッ。」
「 QX団の名に置いて・・・、貴 様 等 を 『 始 末 す る ッッッ ! ! ! 』 」
ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン !
ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! ! ド ズ ン ! ド ズ ン ! !
鳴り響くは地鳴り。
向いし、その先『コマンタレヴシティ』。
そ う 。
『 支配者(オサ)が、 舞 い 戻 っ た 。 』
・・・・・
グ ギィィィ イ イ イ ヤ ャ ャ オォオオオ オオ ォ オ ォ オ オ
オ オ ォ ォ オオ ォ オ ォン オン オンオォン ォンオォ ォ オ オオーー ー ー ンン ッッ ! ! ! !
ー 雄 叫 び が響き渡ったッ !
ー 極秘裏に手に入れた、ドクトル・ベイベーのバネ仕掛け理論。
ー それを元に作られた、QX団が最終兵器『 ギガント28号 』。
ー その蛮声、耳にした黒き人々は皆・・・ッ!!
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
讃えて唱和(コーラス)。
奇声と怒号が和音(ハーモニー)。
皆、支配者(オサ)の登場を讃えた。
皆、支配者(オサ)の登場に狂喜した。
グッ・・・
ギガントは。
ギギギッッ
両の腕を広げる。
カ・・・ ・ ・ ・ ッ ッ ! !!
その様は正に・・・・。
ー コ ル コ バ ー ド の キ リ ス ト 像 ( ク リ ス ト ・ ヘ デ ン ト ー ル ) ー
サンパウロ市と並ぶブラジルの経済的、文化的中心『リオデジャネイロ』に佇む、雄大なその像に似て、
包み込むは、「謝肉祭(カーニバル)ッ!」 レゼルヴェ国が、「黒密度(ブラックデンシティ)ッ!!」
例えるなら『芥子(ケシ)の花』。
荒野に花咲く『芥子(ケシ)の花』。
餓えた獣がのさばる荒野は、ペンペン草一つ生えはしない。
そんな荒野の真ん真ん中。
一輪花咲く『芥子(ケシ)の花』。
それは大輪の『芥子(ケシ)の花』である。
それは野太い『芥子(ケシ)の花』である。
どんなケモノも魅了をし。たわわな姿で、狂い咲く。
そう。誰もが彼(ギガント)に魅入っていた。
黒き人々と・・・。
そして。『白き人々』もまた・・・っ。
・・・・・
「愛もある。 哀しみもある。 でも・・・っ!! 赤ん坊(ドクトル)が無いでしょっっっ!!!」
ドクトル・ベイベーの叛意(はんい)を知った時・・・。
QX団が総統・Queen X(クイーン・エックス)の狼狽(ろうばい)は目を覆うモノであった。
喰(た)べながら・・・。 哭き。
排(だ)しながら・・・。 哭き。
性(ヤ)りながら・・・。 哭いた。
「QX団の発展は、彼(ドクトル)と共にあり、QX団の最後も、彼(ベイベー)と共にあるのですっっっ!!!」
Queenの言葉である。
どれ程・・。彼(ドクトル)を重用(心酔)していたか・・・。語るまでもない。
だが、滅びる訳には行かなかった。
だが、気付いた時には既に遅かった。
最早どうしようもないくらいに、ドクトル・ベイベーの計画(陰謀)は完了していたのだ。
ー しかし、「3つだけ備える事ができた。」
・・・・・
「耐撃の百文字・・・。並びに、レディ・ミィラよ。」
Queenの命令。
「このQX団。彼(ドクトル)に滅亡(な)かされる訳には行きません。」
「Just three day(三日三晩)。」
「君達の手で『守りきって欲しい( 涙を拭って欲しい ) 。 』 」
「御意に。」
百文字。
「Queenの命(めい)とあれば。」
レディ。
「Excellent(エクセレント)、良き部下(ファイター)です。」
Queenの令の元・・・。
バ ッ ッ !
右の手高々と上げ、言い放つっ!!
「「「 『 全 て は ッ ! Q X 団 の 名 に 下 に ッ ッ ! ! ! 』 」」」
そして、二人は遂行する。
・・・・・
「良くて?百文字(ハンドレッド)。」
「時間が無いの。無麻酔でギガントとの『リモート・コントロール・システム』を接合させてもらうわ。」
「その後も不眠不休。社畜上等ってカンジのハツカネズミみたいに動いて貰うわよ。」
「歯医者で駄々こねるマンモーニ(ママっ子)みたいに、泣きわめかないで頂戴ね?百文字(ハンドレッド)。」
手術(オペ)。
執刀その他諸々全てをレディが行う。
「了解(うむ)も言わさず、脳を捏(こ)ねくる。」
「その調子(まま)続けよ。そして刻み込むのだ。」
「QX団が理念の具現。 『 ギガント28号 』を骨の髄まで同化させよ・・・っっ!!」
無麻酔と言う狂気の中。
百文字(ハンドレッド)は、平然と答えた。
・一つ目。
・QX団が最終兵器『ギガント28号。』
ー 極秘裏に手に入れた、ドクトル・ベイベーのバネ仕掛け理論。
ー それを元に作られた、QX団が最終兵器『 ギガント28号 』。
数ある操縦系統の中、二人は『リモート・コントロール』を選択した。
この指令、動ける者は二人。
サイボーグである百文字の戦闘能力を踏まえれば、操者と機体の戦力を1点に集中させる事は愚策と言えた。
故にリモート。遂行しながらコントロール。
そして機体(ギガント)の動作調整と、指令の遂行を同時に進めるには『これしか選択肢が無かった。』
「『ジャンク・ジャンク・ジャンキー(トリプルJ)』の散布準備は良いのだろうな?」
問うは、百文字。
「ぬかるんでるのは貴方の体液(ガソリン)だけで充分なの、百文字(ハンドレッド)。」
「完成を見ないまま使い切るのは、頭(あったま)サボテンになるんじゃないかしらって位、
ヒステリックな気分になるの、百文字(ハンドレッド)。」
「気を使ってるつもりなら、ギガントとの連動(コネクテッド)に集中して頂戴、百文字(ハンドレッド)。」
「それとも激痛(いた)くて気を紛らわしたいのかしら、百文字(ハンドレッド)?」
計191文字の嫌味トークで答えるレディ。
・二つ目。
・レディ・ミィラの最高傑作『陶酔麻薬 ジャンク・ジャンク・ジャンキー(トリプルJ)』
ー レディ・ミィラが研究開発を続けていた『服用者が、陶酔状態になる麻薬』である。
ー 吸引する事により、強大な存在に忠実になる。
それは洗脳。それは自白。それは快楽。それは中毒。そう・・。トリプルJは全てを兼ね備えた『万能麻薬』。
QX団の世界進出に向け、ブラックマーケットで売り捌く事を旨とし開発、そして研究が続けられてきた。
だが、今まさに存亡の危機。この現状を打破すべく、未完成のまま使用を決定する。
未完成。それは『量産』が出来ないと言う事。それは持続性、中毒性に欠けると言う事。
そして使い切れば、また長い年月を掛け作り出す他無し。
グ ギャ オ オ ・・・。
ギガントが異音にて呻(うめ)く。
「ふむ。小煩(こうるさ)い喧噪の最中(さなか)でありながら、よく連動(うご)く・・・っ。」
百文字が満足気に呟く。
「カチンと来るわ、百文字(ハンドレッド)」
言うが早いは、レディは。
クリ。クリ。クリリ。
百文字の剥き出しの神経を捏(こ)ねくる。
グ ギャ オ オ オ オ オ オ オ オオオオオオ オ オ オ オ ウ オウ オウウウ ! ! ! ? ?
すると、ギガントが異音にて吠えた。
「レディ。ギガントの反応が敏感過ぎるな。」
百文字が、そう告げると。
「初心(うぶ)い子には良くある事よ、百文字(ハンドレッド)。」
レディは、悪びれずに答えた。
・三つ目。
・予約を意味する『レゼルヴェ国。』
ー 近年独立を果たした1国である。
ー 首席(大統領)はルイ=ポナパルト=ヌーヴォー1世(通称・ルイヌーヴォー)。
この国の独立。それは『QX団の暗躍』が大きく起因していた。
誰もが知らぬその事柄。故に暗躍であるのだ。故にレゼルヴェ(予約)であるのだ。
来るべく世界進出の際、最大拠点して『予約』をする為、秘密裏にこの独立を援助した。
ー 何故か?
ー それは・・・っ!
グ ギャ オォオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオオオオ オ オ オ オ オ オ ! ! ! !
「上出来だ。レディ。」
システムに満悦する百文字。
「行きましょ、百文字(ハンドレッド)。」
「まずはヘリで、ベイビーおフランス(カジノ)に。」
「ヤクをキめてる黒いのが、
『アヒィ』とか『ウヒョヒョウ』といった奇声が響き渡るデンジャーゾーンの中央にそびえ立つ『 一大賭博施設 』よ。」
「フランスの『エッフェル塔』に因んで全長324mのその建物は・・。
この国の縮図であるかのように、黒人は低い階層。白人は国営ヘリや自家用ヘリで屋上から高い階層で賭博を楽しむ。」
ー 故にその地域は『 ヘリが飛んでいても、全く不思議が無い。 』
ー そして、デンジャーゾーンであるが故『 少量の麻薬でも、発症状態に陥り易い。 』
ー 闇に紛れて『 トリプルJ 』の散布を行うわ。
ー 三日三晩かけてあるのを全て撒き続ければ、その地域一帯はジャンク・ジャンク・ジャンキー(ガラクラみたいにヤク中)よ。
ー 簡単に強大な貴方(百文字)の虜(とりこ)になるわ。
「1日目はそれで終わる。 その間、ヘリからのギガントの連動を試してみて。」
「想定では半径10km内なら、ギガントを動かす事が出来るわ。百文字(ハンドレッド)。」
「うむ。」
百文字が頷く。
「2日目は、データ照合。」
「レゼルヴェ国が何たるかって事を1日で調べ上げるわ。」
「来るべく世界進出の際、最大拠点して『予約』をしているこの国『レゼルヴェ国』ではあるけれど、
その膨大な資料を生かしきるにはデータの整理が必要となるわ。」
「必要な時に必要なデータを用意する。その為には整理は必要不可欠。」
「それを1日で終わらせるわ。」
「百文字(ハンドレッド)。」
「貴方はデータの照合を行ってもらうわ。」
「2、3軍事施設への潜入を試みて。」
ー 速やかにコマンタレヴ・シティを制圧するには、データの誤差があってはならない。
ー 指示に従って、機材を所定の位置に・・・。それで誤差を修正する事ができるわ。
ー 頼むわよ、百文字(ハンドレッド)。
ー 出来れば『アロンズィS06』のデータも欲しいわ。
ー 完全にブラックボックスってヤツよ、百文字(ハンドレッド)。
ー けど、その為のギガントよ、百文字(ハンドレッド)。
ー 如何なるケースにも対応できるよう、ギガントとの連動精度を高めといて。
「心得た。」
百文字が頷く。
「3日目は、下準備。」
「そして、おそらくはドクトル・ベイベーが動き出す前日。」
「この日で全てを用意しなければならないわ。でなければ敗北する。」
「下準備。それは文字通りの事よ、百文字(ハンドレッド)。」
「『ベイビーおフランス』の162m付近が折れやすいに細工をするだとか。」
「スラム街の街外れや、ルイヌーヴォーの地下脱出経路の付近を、予めギガントで掘り進めて置くとか。」
「作戦を決行するにあたって必要な下準備を全て整えて置くわ。」
ー 百文字(ハンドレッド)。
ー 三日後、貴方と私はたった二人生き残る『QX団が意思を継ぎし者』となる。
ー 復讐心は大いに結構。動機の無い行動なんかに、生きてる意味は投影できない。
ー けれど、忘れないで。
ー 貴方が抱き、そして晴らしてきた『 どんな復讐 』よりも、果たせねばならぬ誓いを秘めるその事を。
「 敗北は許されない。 」
「 この決戦『 勝 利 の み が 相 応 し い ッ ッ ッ ! ! ! ! 』
フ・・・・ッ。
「レディ。ワシを誰だと思っている。」
「QX団が最強戦士・・・。 『 ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド 』である 。 」
「 そ し て 、 人 呼 ん で 『 耐 撃 の 百 文 字 』 であるのだ。 」
ー その意味を顧みよ、レディ。
ー QX団最強戦士と、QX団最終兵器が手を組むのだ・・・っ。
ー こ の 決 戦 っ ! 、 凱 歌 の み が 挙 げ ら れ よ う ・・・・ っっっ ! ! !
・ そして、三日三晩が過ぎ・・・。
・ 確かな現在(いま)・・っ。
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
ー 黒き人々も・・・!
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
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ー 白き人々も・・・!
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支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
ー 首都の外からも・・・!
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支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
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ー 軍の中からも・・・!
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支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
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ー 国の者、皆・・・!
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
ー 歓喜をしたっ!
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!) 支配者(オッサッッ!!)
ー そ う っ っ っ !!!
今ここに『 コ マ ン タ レ ヴ ・ ラ プ ソ デ ィ ( 歴 史 的 大 狂 詩 曲 ) 』 が 行われたのであるっっ!!!
そして、百文字の声が響き渡るっ!
「皆の者ッ! 聞くが良いッッ!!」
「不倶戴天の敵来るっっ!!!」
「その名『アムステラ』・・っ!
その名、外銀河全域を支配する、超巨大国家と 宣 言 を す ッッ!!! 」
「 だが、恐れる事はない ・・っ 。 」
「 そ し て 、 目 に 物 を 見 る の だ ・・・ ッ ッ ! ! ! 」
「 我 は 、 耐 撃 の 百 文 字 ・・・・ ッ ッ ! ! 」
ー そして・・ッッ!!!
『 ギ ガ ン ト 2 8 号 で あ る ッ ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! 』
グ ギャ オォオオオオオ オオオオオ オオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオオオオ オ オ オ オ オ オ ! ! ! !
異音にて雄叫ぶ、その姿(ギガント)に。
国の者、皆、酔いしれた。
ーーーーーー
コマンタレヴ・ラプソディ・・・。
・・・ 完 ッ 。